白百合女子大学大学院パンフレット
6/20

062) 学生が学修の成果を修士論文にまとめるために、「修士論文指導」科目を設置する。学生は複数の教員の指導を受け、「課程修了および学位取得スケジュール」に基づき、本専攻の修士論文審査基準にしたがって、修士論文を執筆していく。3) 学生は、本学附属の「児童文化研究センター」が刊行する『児童文化研究センター研究論文集』(査読制)への投稿や、修士論文発表会への参加を通じて、論文のまとめ方や発表の仕方を学ぶことができる。4) 学生は、「児童文化研究センター」が主催する各種プログラム(研究会、講演会、プロジェクト等)への参加を通じて、専門分野に関する社会的要請を理解することができる。■博士課程(後期)1) 学生が児童文学・児童文化の専門的な研究の成果として博士論文を作成するために、「研究指導」科目を設置する。学生は複数の教員の指導を受け、「課程修了および学位取得スケジュール」 に基づき、本専攻の博士論文審査基準にしたがって、博士論文を執筆していく 。2) 学生は、本学附属の「児童文化研究センター」が刊行する『児童文化研究センター研究論文集』(査読制)への投稿や、研究発表会への参加を通じて、論文のまとめ方や学会等での発表の作法を学ぶことができる。3) 学生が児童文学・児童文化固有の各ジャンルに適した研究方法を身につけるために、選択科目「児童文学研究法」を設置する。学生は、必要に応じて、博士課程(前期)科目を履修し、研究の基礎となる知識や理論を幅広く拡充することもできる。4) 学生は、「児童文化研究センター」が主催する各種プログラム(研究会、講演会、プロジェクト等)に参加して内外の研究者と交流することによって、専門分野に関する社会的要請を理解し、専門領域ならびに関連領域に関する最新の学問動向に触れることができる。児童文学専攻では、修了認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)に掲げる能力を身につけるため、以下のように教育課程を編成・実施する。■博士課程(前期)1) 学生が児童文学・児童文化に関する専門的な知識や理論および研究方法を身につけ、自らの想像力・創造力を発展させるために、児童文学・文化に特化した科目を設置する。● 博士課程(前期):2年  ● 博士課程(後期):3年日本と英語圏の児童文学を中心にヨーロッパ、アジアなどにも研究領域を広げています。新しい学問にふさわしい自由な発想による研究を目指します。教育課程の編成及び実施に関する方針(カリキュラム・ポリシー)児童文学を文学として研究する児童文学という文学の一つのジャンル。これを読むことは、楽しいことです。そして、これを研究することは、児童文学がどのような特徴や機能を持った「文学」なのかを問うことであり、また、「子ども」という存在がそれぞれの時代や社会でどのように認識されてきたか、どのように扱われてきたかを知ることです。それは、人間の原型、基本を理解することでもあります。児童文学には、絵本、童話、小説、演劇、詩と童謡、伝承文学など、さまざまな形態があります。また、日本や英語圏だけでなく、ドイツや北欧などのヨーロッパや韓国などのアジアの児童文学も、注目されています。児童文学の批評・研究が確立されたのは、主として1960年代以降であり、新しい学問といえるでしょう。そのパイオニアとして、未知の領域を開拓することは、児童文学を学ぶ者にとって大きな魅力なのです。学際的研究から独自の視点を探究する児童文学研究は、教育学、心理学、文化人類学、社会学、歴史学などの研究成果を組み込んだ学際的な研究に発展してきています。本専攻でも、文学研究の基礎である文学史や作家論にとどまらず、最新の文学理論によるアプローチを試みることによって、児童文学独自の批評・研究の確立を目指しています。少人数の演習や講義によって、昔話、ファンタジー、日本の童話などそれぞれの重要な研究方法を学び、具体的な作品を分析し、理解を深めていきます。また、児童文化について、絵本、マンガ、アニメ、ゲームなど多様なメディアを研究対象とすることも特徴の一つです。希望すれば、学部の児童文化学科で開かれている数多くの科目から選択して聴講することもできます。本学は、児童文学・児童文化の研究機関としてユニークな「児童文化研究センター」を設置しています。教員と大学院生がともに参加して教育と研究の活動を進めています。「子ども」と「文学」の関係について考え、児童文学独自の批評・研究の確立を目指す。児童文学専攻

元のページ  ../index.html#6

このブックを見る