白百合女子大学大学院パンフレット
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国語国文学専攻Department of Japanese Language and Literature 09【担当科目】中世文学演習、修士論文指導【担当科目】修士論文指導【担当科目】国語学演習(古代語)、修士論文指導近世文学、特に浮世草子を中心とした前期小説を研究している。当代性を重視するようになる近世散文を視座に、演劇・絵画・音楽・地方性など周辺ジャンルとの関係性について着目している。古典と近代との接点の時代である近世だからこそ見える、文学の享受と展開を意識して論じることを目指している。【担当科目】近世文学演習、修士論文指導日本の近代文学、ことにその出発点である明治期の文学を研究している。「文学」や「美術」といった近代的な制度を相対化しつつ、共時的な視点から文学的現象の意味や可能性を探っていきたいと考えている。主な研究対象は、国木田独歩(民友社)、巖谷小波(硯友社)、樋口一葉、幸田露伴など。【担当科目】近代文学演習C、修士論文指導幕末・明治初期に成立した日英会話書(英米人が日本語を学び、日本人が英語を学んだ教材)を研究対象の中心とし、それらに観察される諸事象から、当時の日本語を明らかにすることを研究課題としている。現代人からみた視点のみでなく、当時の人々にとっての日本語の実態を明らかにしていきたいと考えている。【担当科目】国語学演習(近代語)、修士論文指導言語や文化の異なる者の参加する場面を接触場面として捉え、参加者の視点から分析をすることを旨としている。その場面ではどのような問題が起こっているのか、あるいは問題が生じないように対策をたてているのかなど、さまざまな観点から分析することで、日本語教育や異文化理解への端緒を見つけたいと考えている。修士論文題目●歌物語の和歌 ― 『伊勢物語』を中心に ―●平安文学における人称代名詞 ― 『うつほ物語』『落窪物語』『源氏物語』を中心に ―●薫・匂宮の人物設定から見える宇治十帖●『枕草子』の醜的表現ー「にくきもの」の段を中心にー●狭衣大将が帝位に至るまで ― 『狭衣物語』にみえる三つの霊験を通じて ―●物語における物合わせの効果 ― 『堤中納言者物語』「逢坂越えぬ権中納言」の根合わせについて ―●『淫売婦』『セメント樽の中の手紙』論ー葉山嘉樹試論ー●江戸川乱歩論●消費された少女の語り ― 『有明淑の日記』と太宰治『女生徒』の成立背景をめぐって ―●津島佑子『電気馬』論 ― 「雪少女」「サヨヒメ」「電気馬」 ―●小川洋子『妊娠カレンダー』論●言葉と他者の関係性 ― 江國香織『デューク』と太宰治『浦島さん』●贈答時における待遇表現について【担当科目】近代文学演習B、修士論文指導【担当科目】古代文学演習B、修士論文指導詩という言語表現が明治から昭和にかけてどのように形成されていったのかを研究している。詩の言葉は詩人が影響された社会状況、思想、宗教、他芸術の動向、文芸思潮など多様な要素が絡み合って成立する。例えば明治30年前後の恋愛詩と大正中期や昭和10年代のそれとではどのような質的差異があるだろうか?【担当科目】近代文学演習A、修士論文指導※担当科目は2023年度開講科目を記載明治期の⽂学の諸相を探る日本語を150年遡る接触場面の研究 担当教員と主な研究分野猪狩 友一 教授常盤 智子 教授武田 加奈子 准教授伊東 玉美 教授   (専攻主任)中世の散⽂を中心に、価値観の変遷を考える作品を理解するには、表現の意味を分析していく必要があり、そのためには当時の人々をめぐる環境を知らねばならない。日本史、民俗学、絵画史といった隣接分野にも関心を広げながら作品世界を解きほぐし、あわせて日本人の価値観の変遷をとらえていきたい。主な研究対象は『古事談』、『発心集』、『職人歌合』など。小林 明子 教授日本近代⽂学と西洋との関係について追究する 明治・大正期に活躍した作家の作品を中心に、日本近代文学と西洋の文化及び文学との関係について研究している。西洋の思想、文学、宗教などがいかに受容され、個々の作家の文学世界の確立に結びついていったのか、またそれに伴って明らかになった問題点に関して、種々の資料を参照しながら考察を進める。川瀬 卓 准教授日本語の副詞を視点として、日本語史の問題に新たな光を当てる日本語の副詞について、個別の語の歴史を明らかにするとともに、そこから見えてくる日本語史上の問題や一般的言語変化の特徴についても把握することを目指している。近年は副詞に加えて前置き表現にも注目し、日本語の対人配慮の歴史についても取り組んでいる。その他、地方議会会議録を用いた社会言語学的研究も行っている。宮本 祐規子 准教授近世⽂学と周辺ジャンルの研究井上 隆史 教授   実証し理論的に探究し、鑑賞し評価する三島由紀夫を主たる対象として、徹底的な実証と、思想・理論面での探究との両面を重視しながら、日本近代文学を研究している。芸術作品として鑑賞、評価する姿勢も大切にしたい。室城 秀之 教授古典の言葉の正確な理解を前提に、問題を取り上げる平安時代の物語、特に『うつほ物語』を中心に、さらに鎌倉時代の物語や、平安時代前期の私家集などを研究している。古典のことばを正確に理解し、作品の本文を正しく解釈することから、問題点を立ち上げていくように努めている。名木橋 忠大 准教授近現代詩の原理を探る

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