知性と感性との調和のとれた女性に
成長してくださることが、本学の一番の願いです。
学長
山内 宏太朗
本学には、設立母体であるシャルトル聖パウロ修道女会が、パリ郊外の寒村ルヴェヴィルで、物質的に貧しく、生きていくために必要な最低限の教育機会にも恵まれなった人たちへの奉仕活動を始めた当初の精神が流れています。それは今から300年以上遡りますが、現在まで変わることはありません。
白百合の教育は、キリスト教の教えに基づく全人教育を通して、知性と感性の調和のとれた女性を育成することを目標としています。そしてこの目標を達成するために、みなさんに培っていただきたいと考えている、大切な3つの力があります。
基本となるのは「自分を知る力」です。私たちはその存在の固有の意味と価値を有しています。言い換えれば、私たち一人ひとりは決して他の人にとって代わることができないということです。その意味で、自分という存在の意味と価値を知り、その与えられた能力を最大限に生かし、自らが選択した人生、すなわち、自分を賭ける意味と価値の実現のために生きる力です。
第2の力は「他者を大切にする力」です。自分を知る力は、自己と自己を取り囲む一切のものの中に美を見いださせ、豊かな人間性を育み、周囲の人々も自分と同じくかけがえのない存在であることの気づかせてくれます。それは、他者の固有の意味と価値の世界を知り、その世界を大切にする力へとつながります。
最後は、「社会に貢献する力」です。自分を知り、他者を大切にする力は、学問的教養・知識に裏打ちされておのずとその対象を広げ、社会へと向かいます。幅広い教養はもちろん、深い専門的知識や技能は、自分を必要としている隣人や社会への貢献に柔軟に対応することを可能にしてくれます。これが、自立的女性として社会に貢献する力となるのです。
私はこれらの力を合わせて「白百合力」と呼びたいと思います。白百合で培うこの力を通して、価値観の多様化に伴う社会の変動や不安定な状況にあっても、普遍的な真理を見失うことなく、神から与えられた能力や才能を最大限に生かせる人として巣立ってくださることが、本学の願いです。