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授業情報/Course information

科目一覧へ戻る 2024/03/14 現在

科目名/Course title 近世文学演習BⅡ/Japanese Literature: the Edo Era (Seminar) B Ⅱ
担当教員(所属)/Instructor 永田 英理 (文学部国語国文学科)
授業科目区分/Category 国語国文学科専門科目 
授業形態/Type of class 演習
開講期/Semester 2024年度/Academic Year  後期/AUTUMN
開講曜限/Class period 金/FRI 2
対象所属/Eligible Faculty 文学部国語国文学科/Faculty of Liberal Arts Department of Japanese Language and Literature
対象学年/Eligible grade 2年 , 3年 , 4年
単位数/Credits 2
副題
/SubTitle
江戸時代の連句を読む(貞門俳人、友直の「恋俳諧」を読んでみよう)
授業のねらいと達成目標
/Course Objectives
どんどん世界を転じてゆく俳諧(連句)の付合を理解し、丁寧に読み解いてゆける力を修得することを目的とする。具体的には、季語のある句についてはそのイメージをきちんと理解すること。「恋の詞」のもつ恋のイメージを的確につかむこと。句の解釈に必要な文化・風俗を調べること。典拠のある句については、元になった作品の世界を明らかにすること。一句ごとの内容、二句同士で形成される付合、そして転じについて、受講者各自が想像力を働かせて、豊かな世界を自由に連想してゆくこと、そしてそれらを自分のことばでわかりやすく解説できるようになることを目標とする。それは発表者以外のメンバーについても同様である。発表者以外の人間も、積極的に自分の読みを提示できるようになってほしい。
授業概要
/Course description
連句とは、五・七・五(長句)と七・七(短句)とを交互に詠み連ねながら、さまざまにその世界(付合=つけあい)を転じてゆく詩である。本来、連句はさまざまな句を自由に詠んでゆくものであるが、「恋俳諧(連句)」とは、最初から最後まですべて恋の句で通して詠むという、かなり特殊な形式の連句のことをいう。

本演習では、江戸時代前期の貞門俳人、友直による恋百韻「みよしのゝ」の巻(『若狐』)の前半部を取り上げる。本作品は注釈がないので、発表者は全員、自力で語の意味を調べながら解釈してゆくことになる。そのための質問にはいつでも応じるので、わからないことは遠慮なく聞くこと。
発表者は、発表予定日の1日前までに作成した資料を講義担当者にメールで送付し、印刷室に規定部数の印刷を申し込んで当日持参すること。講義担当者は、その資料データを事前にmanaba courseに保存しておく。
演習発表にあたっては、発表担当者のみならず、履修者全員に積極的な発言を求めるので、そのつもりで履修してほしい。発表者のプレゼン・発表内容については、受講者たちに数日以内にその感想をmanaba course に提出してもらい、後日、講義担当者がまとめて発表者にフィードバックするかたちをとる。
授業計画(授業の形式、スケジュール等)
/Class schedule
第1回:近世文学とは、付合文芸とは
第2回:連句の読み方、演習発表分担決め
第3回:友直の恋百韻1~3句目(講義担当者による模擬発表)
第4回:3~6句目(演習発表スタート)
第5回:6~9句目
第6回:9~12句目
第7回:12~15句目
第8回:15~18句目
第9回:18~21句目
第10回:21~24句目
第11回:24~27句目
第12回:27~30句目
第13回:30~33句目
第14回:33~36句目
第15回:36~39句目

※受講者数によって、担当句数や担当句を変更することもあるので、
これはあくまでも目安である。
※状況に応じて、発表者のみ、Zoomなどによる発表を認めることもある。
準備学習・履修上の注意
/Notices
連句の内容を理解するためには、季語のイメージを的確にとらえたり、各句がふまえている和歌や物語、謡曲などを調べ上げたり、連想語の有無を確認したり、付合がどう転じているかを読み解いたりと、こなさなければならない作業がきわめて多い。そして、限られた文字数で紡がれたことばを、あれこれ関係付けて解釈を創りあげてゆく作業には、論理的思考かつ自由な発想と読解力も要求される。演習発表に際しては、それらの労を厭わずに時間をかけて準備すること。準備のために必要な期間は2~3週間、各回の予習・復習(リアクションペーパーを書く時間も含む)は、各4時間程度かかると想定される。
文献の調べ方など、演習発表のために必要な作業についてわからないことは一から教えるので、気軽に相談してほしい。

【授業外学修の内容】
毎回の授業の予習と振り返りを行うこと。授業において指示した課題を行うこと。
教科書・参考書等
/Textbooks
【教科書】
指定なし。テキストは初回授業までにmanaba courseに保存しておく。
講義担当者が資料および発表者の資料を授業前までに同システム内に保存するので、受講者はそれらに目を通して授業に参加すること。

【参考書】
指定なし。本作品についての注釈はないので、自分で語釈をつけて解釈を考えること。
成績評価の方法
/Evaluation
【評価方法】
演習発表の内容、発表者への質疑応答への参加度、中間課題、期末レポート。
演習発表と中間課題、期末レポート(約8~9割)、質疑応答の参加度(約1~2割)。

【評価基準】
演習発表は、「授業のねらいと達成目標」に示した内容がすべてクリアできているか、論理的かつ自由な発想ができているか、わかりやすく解説できているかを評価する。レポートも同様。質疑応答の参加度は、一定回数の自発的な発言を求める。その回数をクリアできなかった場合は、最終的な成績評価を一段階下げることもある。中間課題は連句の創作をやってもらい、創作上のルールがきちんと守られているかどうかをみる。
なお、自身の演習発表の日に無断で休んだ場合には、その時点で単位を失うことになるので注意すること。

【課題(試験やレポート)に対するフィードバックの方法】
演習発表については、授業内で教員から質問やコメントなどを述べる。受講者の反応については、全員のリアクションペーパーの内容を(名前は伏せて)発表者にフィードバックする。中間課題についても、manaba course を通してコメントを返したい。
備考
/Notes
【討議(ディスカッション、ディベート)を取り入れている】
【発表(プレゼンテーション)を取り入れている】

科目と卒業/修了認定に関する方針(ディプロマ・ポリシー)の対応一覧
/Diploma Policy
https://www.shirayuri.ac.jp/campus/enrollment/diploma01.html

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