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科目一覧へ戻る | 2022/03/14 現在 |
科目名/Course title | 専門演習F/Reading French Texts (F) |
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担当教員(所属)/Instructor | 髙橋 信良 (文学部フランス語フランス文学科) |
授業科目区分/Category | フランス語フランス文学科専門科目 |
授業形態/Type of class | 演習 |
開講期/Semester | 2022年度/Academic Year 通年/ONE-YEAR |
開講曜限/Class period | 火/TUE 3 |
対象所属/Eligible Faculty | |
対象学年/Eligible grade | 4年 |
単位数/Credits | 4 |
副題 /SubTitle |
フランス演劇理論を読む——演劇理論の変遷から考察するフランス演劇の発達 |
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授業のねらいと達成目標 /Course Objectives |
この授業では、古代から19世紀までの西洋演劇史を確認しつつ、著名な演劇理論家の文章(フランス以外は仏訳を使用)を通して、フランス演劇がどのように形づくられてきたかを考察します。達成目標は、社会と演劇の関係に関する自分なりの意見をまとめ、レポートにすることです。この授業は、ディプロマ・ポリシーの「専攻する言語と文学、文化に関して、専門的な知見と技能を身につけている」と「専攻する言語や文学、文化について、特定の問題を掘り下げ、自ら調査、研究して考えをまとめることができる」に対応しています。 |
授業概要 /Course description |
授業で扱う時代は、古代ギリシア・ローマから19世紀までです。各時代を代表する演劇理論家の文章を読み、その文章が書かれた時代背景を鑑みつつ、各理論家が何をどこまで実現しようとしていたのかを考察します。したがって、理論の内容を把握するだけではなく、それが実際の作品にどのように反映されたのかを理解する必要があります。具体的には、教科書に書かれた演劇史を手がかりに理論の内容を理解する予定です。 |
授業計画(授業の形式、スケジュール等) /Class schedule |
第1回:授業の進め方の説明。古代ギリシア・ローマ演劇の紹介。 第2回:Aristoteの『詩学』抜粋を読む。『詩学』の解釈方法の紹介。 第3回:Sophocreの『オイディプス王』抜粋を読む。古代ギリシア悲劇の構造分析。 第4回:Saint-Augustinの『告白』抜粋を読む。フランス中世演劇の紹介。 第5回:Jean de la Tailleの『悲劇論』を読む。ルネサンスとバロック演劇の概要説明。 第6回:Corneilleの『劇詩論』抜粋を読む。フランス古典主義演劇の紹介。 第7回:Corneilleの『ル・シッド』抜粋を読む。古典主義演劇の規則再考1。 第8回:Corneilleの『ル・シッド』抜粋を読む。古典主義演劇の規則再考2。 第9回:Racineの『ベレニス』序文を読む。古典主義演劇の規則再考3。 第10回:17世紀演劇事情を映像から確認する。 第11回:Racineの『フェードル』抜粋を読む。古代悲劇と古典主義悲劇。 第12回:Morièreの『女房学校批判』抜粋を読む。喜劇の変遷。 第13回:Morièreの『ドン・ジュアン』抜粋を読む。喜劇の変遷。 第14回:Boileauの『詩法』抜粋を読む。古典主義演劇の独自性とは何か。 第15回:古代から17世紀までの総括。 第16回:Voltaireの『悲劇論』を読む。 第17回:La Motteの『スペクタクル論』を読む。 第18回:Riccoboniの『演技術』を読む。 第19回:Diderotの『私生児についての対話』抜粋を読む。 第20回:Diderotの『私生児についての対話』抜粋を読む。 第21回:Diderotの『私生児についての対話』抜粋を読む。 第22回:Noverreの『舞踊についての書簡』を読む。 第23回:Beaumarchaisの伝記映像から当時の演劇事情を考察する。 第24回:Beaumarchaisの『真面目な劇ジャンル』を読む。 第25回:町民劇を中心に18世紀演劇を概観する。 第26回:Stendhalの『ラシーヌとシェイクスピア』抜粋を読む。 第27回:Hugoの『クロムウェルの序文』を読む。 第28回:Zolaの『演劇における自然主義』抜粋を読む。 第29回:Maeterlinckの『貧者の宝』抜粋を読む。 第30回:町民劇から象徴主義演劇まで(総括) |
準備学習・履修上の注意 /Notices |
【授業外学習の内容】 講読の内容は事前に電子テクストで配布するので、事前に読んでおいてください。また、各時代の社会事情を調査し、授業後には新たな知見にしたがって関連事項を考察しますから、毎回の授業の振り返り、授業において指示した課題を行うことを含め、各回の授業外学習時間には4時間程度が必要となります。 |
教科書・参考書等 /Textbooks |
【教科書】 アラン・ヴィアラ、『演劇の歴史』、文庫クセジュ923、白水社、2008。 【参考書】 アリストテレス、『詩学』、岩波文庫など、各理論に関連した翻訳本に関しては、都度授業で紹介します。 |
成績評価の方法 /Evaluation |
【評価方法】 学期末に提出するレポート課題(50%)、授業内の発表・講読(40%)、授業への参加度(10%)により評価します。 【評価基準】 レポート:授業で扱った理論内容を把握し、自分の考えを述べること。序論、本論、結論の構成にそって、明快に持論を展開できること。 講読・授業への参加度:正確な翻訳と正確な時代把握を心がけること。積極的な発言、グループ活動への積極的な参加等によって決定します。 【課題(試験やレポート)に対するフィードバックの方法】 課題は採点後、必要に応じて教師がコメントを行います。 レポート、リアクションペーパーにコメントが必要な場合は、manabacourse を利用します。 |
備考 /Notes |
この授業は、フランス演劇翻訳家として実務経験のある教員による授業であり、演劇用語の日仏対応に基づいた翻訳技術を実践的に教授するものです。 【討議(ディスカッション、ディベート)を取り入れている】 【グループワークを取り入れている】 本授業は、対面授業とともに、manaba courseを利用して資料を配布し、課題提出を実施する【ハイブリッド型】授業となる予定です。 |