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科目一覧へ戻る | 2025/03/14 現在 |
科目名/Course title | 投影法特論/Projective Psychological Technique |
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担当教員(所属)/Instructor | 小山 真弓 (人間総合学部発達心理学科) |
授業科目区分/Category | 修士 発達心理学専攻専門科目 |
授業形態/Type of class | 演習 |
開講期/Semester | 2025年度/Academic Year 前期/SPRING |
開講曜限/Class period | 火/TUE 3 |
対象所属/Eligible Faculty | 大学院文学研究科博士課程(前期)発達心理学専攻発達臨床心理学コース/Graduate School of Liberal Arts Department of Developmental Psychology Course of Clinical Developmental Psychology |
対象学年/Eligible grade | 1年 , 2年 |
単位数/Credits | 2 |
副題 /SubTitle |
心理学的人間理解の方法として |
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授業のねらいと達成目標 /Course Objectives |
投影法は、心理テスト技法のひとつであり、心理援助を行う際の心理アセスメントの目的として用いられる。さらに援助技法としても有効な手法である。本講では、主たる投影法として活用されてきたロールシャッハ・テスト(以下、ロ・テスト)をとりあげ、その有効性および妥当性を検討して理解を深めるとともに、実践的運用についても触れる。 本検査は、従来複数のシステム(実施・解釈法)が存在しており、我が国でも「片口式」と称されるシステムの他、複数のシステムが用いられてきた。一方、アメリカでは1970年代から、複数のシステムを総括しようという試みがなされ「包括システム」が開発された。このシステムは、我が国にも1990年代に紹介され今では広く汎用されている。そこで、これまでのロ・テストの研究開発の歴史や前述のシステムの成り立ちを理解し、その利点、問題点について検討し投影法について再考する。さらに、ロ・テストの本格的な活用を想定し、実施法についての基礎知識及び技能の習得を目指す。 |
授業概要 /Course description |
授業の初盤では、人格検査法及び投影法全般について講師が概説する。中盤は、ロールシャッハ・テストについての開発の歴史、システムの実際についての文献を分担購読し、理解を深める。それとともに、ロ・テストの本格的な活用をめざし、実施法についての基礎的な技能習得を行う。終盤は実際の運用例について講師が紹介し、本検査の利点、問題点について議論する。 |
授業計画(授業の形式、スケジュール等) /Class schedule |
第1回 オリエンテーション、心理的援助の実践領域及びアセスメントについて 第2回 実践の場での心理テストの運用及び人格検査、投影法について 第3回 ロ・テストの紹介①研究開発の歴史(前半) 第4回 ロ・テストの紹介②研究開発の歴史(後半) 第5回 ロ・テストの紹介③システム間の比較、包括システムについて 第6回 ロ・テストの紹介④反応過程(反応の原理) 第7回 ロ・テストの実際①実施上の留意点 第8回 ロ・テストの実際②スコアリング(ロールシャッハ言語,反応領域,発達水準) 第9回 ロ・テストの実際③スコアリング(決定因子,形態水準) 第10回 ロ・テストの実際④スコアリング(反応内容,平凡反応,ペア反応,Zスコア) 第11回 ロ・テストの実際⑤スコアリング(特殊スコア) 第12回 ロ・テストの実際⑥スコアリング練習 第13回 ロ・テストの実際⑦結果処理(構造一覧表,特殊指標)、解釈戦略の決定 第14回 アセスメント事例紹介①(事例概要、検査導入) 第15回 アセスメント事例紹介②(検査結果の運用) |
準備学習・履修上の注意 /Notices |
授業回数に比し、内容は盛りだくさんである。このため授業前の準備(予習)や課題(復習)を課すこととなる。分担購読の準備には、3.4時間かかるが、課題(スコアリング練習)は、1時間程度である。またロ・テスト習得に関しては、あくまでも入門編であり、この授業において完全にマスターできるものではないことを留意されたい。 |
教科書・参考書等 /Textbooks |
【教科書/Text books】※貸出可、購入不要 J. エクスナー著、中村紀子他訳.『ロールシャッハ・テスト 包括システムの基礎と解釈の原理』金剛出版,2009 J. エクスナー著、中村紀子他訳.『ロールシャッハテスト ワークブック』(第5版).金剛出版,2003 【参考書/Reference books】 必要に応じて、授業時に紹介 |
成績評価の方法 /Evaluation |
【評価方法/Evaluation】 授業態度25%、リアクションペーパーの内容45%、課題レポート30% 授業態度には、担当箇所の発表内容や、実習態度も含む。 【評価基準】授業での発表、リアクションペーパーの内容は、感想にとどまらず、内容を理解しそれに対する自分なりの考えが含まれていること、課題レポートについては、問題点のまとめが十分になされていること、を評価基準とする。 【課題に対するフィードバック】2回目以降の授業では、リアクションペーパーに対する講師のコメントや追加説明を行う。課題に対してもコメントを返す。 |
備考 /Notes |
【教科書】『ロールシャッハテスト ワークブック』(第5版)に関しては研究室より一人一冊ずつ貸出が可能となります。『ロールシャッハ・テスト 包括システムの基礎と解釈の原理』に関しては、研究室所蔵のものを全員での共同使用となります。詳細は初回授業時にお知らせします。 この授業は、臨床心理士及び公認心理師の資格を有し、医療施設や私設開設等での実務経験及び教育機関での臨床実践指導の経験のある教員による授業であり、それらの臨床経験を生かしての実践的授業を行うものです。 【本科目は、臨床心理士カリキュラムの授業ですので、文学研究科博士課程(前期)発達心理学専攻発達臨床心理学コースの院生のみが対象となります】 |
科目と卒業/修了認定に関する方針(ディプロマ・ポリシー)の対応一覧
/Diploma Policy
https://www.shirayuri.ac.jp/campus/enrollment/diploma01.html