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科目一覧へ戻る | 2025/03/14 現在 |
科目名/Course title | 海外児童文学特殊研究C/Specialized Studies in Foreign Children's Literature (C) |
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担当教員(所属)/Instructor | 成瀬 俊一 (人間総合学部児童文化学科) |
授業科目区分/Category | 修士 児童文学専攻専門科目 |
授業形態/Type of class | 演習 |
開講期/Semester | 2025年度/Academic Year 前期/SPRING |
開講曜限/Class period | 火/TUE 2 |
対象所属/Eligible Faculty | 大学院文学研究科修士課程/Graduate School of Liberal Arts,大学院文学研究科博士課程(後期)/Graduate School of Liberal Arts,大学院文学研究科博士課程(前期)/Graduate School of Liberal Arts,大学院文学研究科博士課程(後期)言語・文学専攻/Graduate School of Liberal Arts Department of Language and Literature |
対象学年/Eligible grade | 1年 , 2年 , 3年 |
単位数/Credits | 2 |
副題 /SubTitle |
エリナー・ファージョン研究① 選集『本の小部屋』前半の作品を読む |
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授業のねらいと達成目標 /Course Objectives |
イギリスの作家エリナー・ファージョン(Eleanor Farjeon, 1881-1965)の短編集『本の小部屋』(The Little Bookroom, 1955)を原書で読みます。ファージョンのテーマと手法の把握を試み、作者がいかなる世界観・人生観を織りなしているのかを自分の言葉で説明できるようにすることが目標です。今学期は全27編の前半の作品を扱います。ファージョンはH.C.アンデルセンの影響を受けた短編作家、特に創作フェアリーテール(伝統的フェアリーテールの形式を下敷きに特定の作者が創作した物語)の名手として知られています。『本の小部屋』は超自然的な出来事を扱う想像的な物語とリアリズム(といっても奇跡すれすれ)の作品が混在し、舞台は英国だけでなく海底や天国を含む不思議な国や神話時代の遠い過去にまで及びます。主要な登場人物は子供、老人、放浪者の、とりわけ社会の周辺で暮らす恵まれない人々に焦点が当てられます。個々の作品が追究するテーマとその表現は色彩豊かですが、複数作品に共通するものもあり、読者はそこに作者が生涯主張し続けたしたメッセージを見いだすことができるでしょう。 この授業では特定作者の特定作品を研究しますが、文学作品一般の易しい解釈の方法を習得する機会としても活用可能です。 |
授業概要 /Course description |
作品の長さにかかわらず1回の授業で1作品ずつ研究します。 具体的には、①原書の部分的な翻訳(通常は作品冒頭数段落)、②物語構成要素(人物・舞台・出来事)の特徴の把握、③物語のテーマとメッセージの読解をディスカッション形式で行います。学期末に授業内容をふり返り、任意の複数作品を受講者独自の視点で論じる期末レポートと相互レビューを課します。 |
授業計画(授業の形式、スケジュール等) /Class schedule |
第1回:オリエンテーション 第2回:第1話:The King and the Corn 第3回:第2話:The King’s Daughter Cries for the Moon 第4回:第3話:Young Kate 第5回:第4話:The Flower Without a Name 第6回:第5話:The Goldfish 第7回:第6話:The Clumber Pup 第8回:第7話:The Miracle of the Poor Island 第9回:第8話:The Girl Who Kissed the Peach-Tree 第10回:第9話:Westwoods 第11回:第10話:The Barrel-Organ 第12回:第11話:The Giant and the Mite 第13回:第12話:The Little Dressmaker 第14回:第13話:The Lady's Room 第15回:期末レポートのレビュー |
準備学習・履修上の注意 /Notices |
毎回の授業出席前に当日研究する作品を精読し、原書の部分的な翻訳、「人物・舞台・出来事」の特徴、作品の解釈(テーマとメッセージ)、質問・発見事項をノートにまとめておいてください。ノート作成の例をオリエンテーションで説明します。毎授業における予習・復習時間の合計は4時間程度(文部科学省の指導による)を想定しています。 |
教科書・参考書等 /Textbooks |
【教科書】 ファージョン作品集The Little Bookroom(『本の小部屋』)は電子ファイル(PDF)を配布しますので購入不要です。併せて原書中の語句や文化的背景を詳細に解説する注釈ファイル(PDF)を配布します。 【参考書】 知識の幅を拡げたい受講者が任意で読んでください。 ◎アイリーン・H・コルウェル著、むろの会訳『エリナー・ファージョン—その人と作品』新読書社(1988年) ◎エリナー・ファージョン著、中野節子監訳『ファージョン自伝—わたしの子供時代』西村書店(2000年) ◎白井澄子著『エリナー・ファージョン 現代英米児童文学叢書3』KTC中央出版(2002年) |
成績評価の方法 /Evaluation |
【評価方法】 授業における発言(50%)、各学期末に課すレポート(50%)の総合評価。総合評価60%以上で合格とする。 【評価基準】 授業における発言はブレーンストーミングや質疑応答のさいのアイデアの量と質を評価基準とする。期末レポートは授業内での研究を発展させて、複数作品にまたがるテーマやモチーフを題材に、ファージョン作品の特徴とメッセージを自分の言葉で説明していることを評価基準とする。 【課題(試験やレポート)に対するフィードバックの方法】 最終授業回に期末レポートのレビューをします。 |
備考 /Notes |
【討議(ディスカッション、ディベート)を取り入れている】 【発表(プレゼンテーション)を取り入れている】 |
科目と卒業/修了認定に関する方針(ディプロマ・ポリシー)の対応一覧
/Diploma Policy
https://www.shirayuri.ac.jp/campus/enrollment/diploma01.html