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科目一覧へ戻る | 2020/12/07 現在 |
科目名/Course title | 近代文学演習D/Japanese Literature: since the Meiji Era (D) (Seminar) |
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担当教員(所属)/Instructor | 小林 明子 (文学部国語国文学科) |
授業科目区分/Category | 修士 国語国文学専攻専門科目 |
授業形態/Type of class | 演習 |
開講期/Semester | 2020年度/Academic Year 通年/ONE-YEAR |
開講曜限/Class period | 月/MON 4 |
対象所属/Eligible Faculty | 大学院文学研究科修士課程/Graduate School of Liberal Arts,大学院文学研究科博士課程(後期)/Graduate School of Liberal Arts,大学院文学研究科博士課程/Graduate School of Liberal Arts,大学院文学研究科博士課程(前期)/Graduate School of Liberal Arts |
対象学年/Eligible grade | 1年 , 2年 , 3年 |
単位数/Credits | 4 |
副題 /SubTitle |
島崎藤村『海へ』を読む |
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授業のねらいと達成目標 /Course Objectives |
島崎藤村は文学はもとより、演劇、音楽など様々な分野に関心を示した作家で、日本近代文学において、文学史上にその名を残す作品を数多く執筆し、文学思潮の変遷を辿るなかでも多くの業績を残した作家であることは明白である。外国文学の流入が本格化した明治初期の頃から、創作面において海外の文学作品に精通していたことは、比較文学などの観点からもすでに明らかになっているが、同時に自らの海外経験をもとに書かれた作品は、彼の創作姿勢の展開を追うことのできる貴重な作品群である。本年度の授業では、そうした作品の一つで、彼が大正2年から5年にかけてのフランス滞在を経て、帰国後に発表した『海へ』第1章を取り上げる。 大体において、さほど長くない文章で構成されている。紀行文のような体裁を取るなかで、小説家としての習作期に念頭におかれていた観察の態度はより一層深度を増している感がある。東西文明が示す諸相を描きだす文章を読み、明治から大正にかけての日本(日本文学、文化)を世界のなかの日本、を意識しながら考察する。 この授業はディプロマ・ポロシーの「専攻する言語や文学、文化について、特定の問題を掘り下げ、自ら調査、研究して考えをまとめることができる」および「「専攻する言語について、高度なコミュニケーション能力を身につけている」に関連するものとする。」に対応している。 |
授業概要 /Course description |
『海へ』を取り上げる。その構造を分析し、内包する問題意識を検討する。一つの詩に2時間(2週)を配分し、1回目(1週目)に構造た表現についての調査、分析についての報告を行い、受講者の質問、意見を受ける。2回目(2週目)は補足説明、再考された内容についてを発表し、討論する。 |
授業計画(授業の形式、スケジュール等) /Class schedule |
第1回:ガイダンス(授業内容、授業の進め方等についての説明) 第2回:作品の背景について 第3回:文明論の視点について 第4回:一:発表 第5回:一:討論 第6回:二:発表 第7回:二:討論 第8回:三:発表 第9回:三:討論 第10回:四:発表 第11回:四:討論 第12回:五:発表 第13回:五:討論 ※これに加え、以下をテーマにした授業に相当する2回の課題提出を別途求めます。 (1)<海>という言葉あkら連想される事柄を挙げ、連想された理由もあわせて述べなさい。(400字程度) (2)「心を起さうと思はゞ先づ身を起せ」という言葉には、どのような意味が込めれられていると考えるか。自分の考えを述べなさい。」(400字程度) 第16回:五:発表 第17回:五:討論 第18回:六:発表 第19回:六:討論 第20回:七:発表 第21回:七:討論 第22回:八:発表 第23回:八:討論 第24回:九:発表 第25回:九:討論 第26回:十:発表 第27回:十:討論 第28回:日本文学における紀行文について(1):日本人にとっての旅 第29回:日本文学における紀行文について(2):作品形成の要素としての<旅> 第30回:全体のまとめ |
準備学習・履修上の注意 /Notices |
第1回の授業では、発表分担の決定や参考文献の紹介、調査の方法等について説明するので必ず出席すること。作品本文の読みとともに、視野を広げて文学以外の政治、経済、社会風俗など他の領域の資料の調査や、国内外の小説家、思想家等への目配りも必要となる。また古典文学に関しての調査も含む。文学研究の一部分を成す資料検索、資料の吟味と整理という地道な作業を厭わずに、丁寧に取り組む姿勢を求める。 授業で扱う作品は読んでおくこと。 ・(予習)授業で扱う作品、及び配布資料は読んでおくこと。 ・(復習)授業後は発表、討論の内容をふり返り、整理しておくこと。 各回の授業外学習時間(予習・復習)には4時間程度かかると想定される。 |
教科書・参考書等 /Textbooks |
【教科書/Text books】 授業前にmanaba folio(掲示板)に掲示する作品本文、及び発表レジュメ 【参考書/Reference books】 授業中に適宜指示する。 |
成績評価の方法 /Evaluation |
【評価方法/Evaluation】 前期末・後期末に課すレポート(40%)、口頭発表(40%)、授業への参加度(20%)により評価する。 【評価基準】 レポート:考察の根拠となる資料類の吟味、それらをもとにした立論、展開が適切になされ、論理的に一貫性をもった文章にまとめられている。 口頭発表:レジュメ等が適切に活用され、持論を展開し、討論に対する姿勢が身についている。 授業への参加度:積極的に発言し、授業へ参加している。 |
備考 /Notes |
【討議(ディスカッション、ディベート)を取り入れている】 【グループワークを取り入れている】 【発表(プレゼンテーション)を取り入れている】 【フィールドワーク、実習、実験、実技を取り入れている】 本授業は、主にmanaba folioとGoogle Hangouts Meet を利用した【オンデマンド型】と【リアルタイム型】を組み合わせた遠隔授業として実施する。 |