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授業情報/Course information

科目一覧へ戻る 2022/03/14 現在

科目名/Course title 児童文学研究法B/Children's Literature (B) (Research Methods)
担当教員(所属)/Instructor 森下 みさ子 (人間総合学部児童文化学科)
授業科目区分/Category 博士 児童文学専攻専門科目 
授業形態/Type of class 演習
開講期/Semester 2022年度/Academic Year  通年/ONE-YEAR
開講曜限/Class period 金/FRI 2
対象所属/Eligible Faculty 大学院文学研究科博士課程(後期)児童文学専攻/Graduate School of Liberal Arts Department of Children's Literature
対象学年/Eligible grade 1年 , 2年 , 3年
単位数/Credits 4
副題
/SubTitle
<子ども>という視点を研究に活かす
授業のねらいと達成目標
/Course Objectives
児童文学・児童文化の研究に関するさまざまなアプローチの仕方を知り、各自の博士論文作成に役立てるようにする。
この授業は、ディプロマ・ポリシー中の「児童文学および児童文化に関する広範な視野と学識を持ち、専門分野における深い学術的知見を獲得していること」および「博士課程(前期)で培った調査力・分析力・考察力をさらに発展させ、独創的かつ自立した研究活動ができること」に対応している。
授業概要
/Course description
児童文学・児童文化の研究にあたって「子ども」という視角は不可欠である。享受者としての子どもに限らず、作品としてのテクストが求める「子ども」とは何者なのか?前期は研究のベースとなる普遍性をもった「子ども」に関して思索を深める。いっぽうで、現代社会における子どもや若者の感受性の変化にともない、昨今の児童文学には文学外のメディアとの交差や融合が見受けられる。後期は現代社会における物語享受と子どもや若者の感受性をつなげる形で作品の解読を進める方法を学ぶ。
授業計画(授業の形式、スケジュール等)
/Class schedule
1.導入―授業の内容と進め方
2.『テクストとしての子ども』①序論
3.  ②子どもを語るジャンル
4.  ③意味される子ども「成長」「無垢」
5.  ④意味される子ども「異化」
6.  ⑤子どもへの視線「叙述」「絵画」
7.  ⑥子どもへの視線「肖像」「写真」
8.  ⑦幼年期という時間:プルースト、ルソー
9.  ⑧幼年期という時間:スタンダール、ベンヤミン
10. ⑨怪物と子ども:恐怖という名の怪物
11. ⑩怪物と子ども:子どもと精霊
12.『子ども』①「子ども」の存在論
13. ②「子ども」の存在論
14. ③<原史>としての子ども
15. 「物語消費」という考え方 ①「物語」とは?
16. ②物語の複製・消費・生成
17. ③具体例
18.「データベース消費」という考え方 ①「動物化」
19. ②オタクと疑似日本
20. ③大きな物語の凋落
21. ④データベース消費と動物化
22.「ゲーム的リアリズム」という視点 ①序論
23. ②社会学からのアプローチ
24. ③文学における変化
25. ④メディアとの関係
26. ⑤作品論:キャラクター小説等
27. ⑥作品論:文学作品等
28.発表と討議:受講者各自の研究に即して
29.発表と討議:受講者各自の研究に即して
30.発表と討議:受講者各自の研究に即して

準備学習・履修上の注意
/Notices
下記の参考書をテキストとする予定。研究の基盤となる考え方やアプローチのしかた等ていねいに読んでいくので、関連する作品や理論にも視野を広げつつ読み込み、自身の研究に活かしてほしい。
教科書・参考書等
/Textbooks
【教科書】
特になし

【参考書】
森田伸子『テクストとしての子ども』(世織書房)
加藤尚武・本田和子他『子ども』(岩波書店)
大塚英志『定本物語消費論』(角川書店)
東浩紀『動物化するポストモダン』(講談社現代新書)
   『ゲーム的リアリズムの誕生』(講談社現代新書)
成績評価の方法
/Evaluation
【評価方法】
授業の参加度(80%)、研究発表(20%)
【評価基準】
授業の参加度:テキストを深く読み込んでいる。担当した箇所は、的確なレジュメにまとめ、説明できると同時に疑問点や意見も加えることができる。担当でない場合も疑問点や意見を述べることができる。
研究発表:授業の成果を自分の研究に応用し、PPやレジュメを用いて的確に伝えることができる。
【課題(試験やレポート)に対するフィードバックの方法】
授業内で適宜コメントする。
備考
/Notes
【討議(ディスカッション、ディベート)を取り入れている】
【発表(プレゼンテーション)を取り入れている】

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