学びの内容

2021年度「心理学実験Ⅰ」授業風景

2021年6月11日

2年生必修科目「心理学実験Ⅰ」「心理学実験Ⅱ」では、心理学の研究に用いられる実験、観察などの方法を小グループに分かれて学びます。学生自身が被験者となりデータを収集。それを統計学の考えにより分析し、結果をレポートにまとめて提出、このプロセスを繰り返すことにより心理学的な研究を進める基本的な力を身に付けます。

ここでは、「心理学実験Ⅰ」の授業の様子を紹介します!ご紹介する授業は『鏡映描写実験』、担当の眞榮城和美先生からどのような実験なのか説明があります。
 

『鏡映描写実験』は、学習の転移(以前の学習がその後の学習に何らかの影響を与えること)に関する実験で、両側性転移実験です。『鏡映描写実験』における両側性転移とは、非利き手を使ってなされた練習の効果が、利き手(もう一方の手)の成績に影響を与えることです。
 

グループに分かれて鏡映描写実験器具を使って実験を開始します。一人が実験者となり、被験者に「鏡を見ながら合図とともに鉛筆で星形のコースをできるだけ早く、そしてコースからはみ出さないように一周してください」と教示を行い、試行の秒数とコースからの逸脱回数を記録します。被験者は鏡に映った星形のコースを星形の頂点から矢印の方向に鉛筆でなぞっていきます。今回の実験では、利き手で5回練習した後に利き手で最終施行を行うグループと、非利き手で5回練習した後に利き手で最終施行を行うグループの結果を比較します。
 

 

 

非利き手で練習した場合と利き手で練習した場合とで、最終施行の利き手の施行の成績が同程度の結果であれば、両側性転移があったと言えます。はたして、非利き手の学習が、利き手の結果に影響を与えたでしょうか?!
 

実験終了後は情報教室で一人ずつパソコンに向かってレポート作成です。レポート作成に関しても一貫した丁寧な指導が行われます。先生やティーチング・アシスタントに気軽に質問をしながら各自のペースで進めていきます。
 

「心理学実験Ⅰ・Ⅱ」では年間を通じて、心理学における研究法である実験法、観察法、面接法、調査法、検査法について、グループワークなどの体験・演習を通じて心理学の学びを深めていく授業になっています。
仲間と共に体験する心理学ワールド、どうぞお楽しみに!
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