学びの内容

2021年度「発達心理学基礎演習A」授業風景

2021年7月12日

受け身な授業は高校生まで。白百合女子大学発達心理学科では、1年生でも演習(自ら発表し、学生同士で討論する授業)が必修科目として設定されています。「発達心理学基礎演習A」では、“日本語で書かれた心理学の文献を読むことの基礎的訓練と心理統計学の基礎を学ぶこと(2021年度シラバスから抜粋)”をねらいとしています。それぞれが主体的に学べるように、3名の先生ごとに20~30名のグループに分かれており、さらに各グループで自分の担当箇所について発表することで、資料作成の力、自ら疑問をもち共有する力を養います。

今回は2021年度から本学にお招きした菅原ますみ先生のグループにお邪魔して、取材させていただきました!指定されたテキストはこちら。PSYCHOLOGYの文字が迷路になっていて、まさに心理学の世界に一歩踏み出すときのドキドキやワクワクが感じられる魅力的な表紙ですね。

心理学を代表する著名な先生方の共著

発表箇所は第2章「血筋か育ちか—発達心理学入門—」でちょうど発達心理学科らしいテーマでした。ヒトが発達していくときに、生物学的な要因と環境要因がどのように影響するのか、虐待の保護事例をもとに、発達遅滞をどの程度回復(発達曲線への合流)ができるのか、文章だけではわかりにくいテーマですが、どの発表者も図や絵を用いてわかりやすく説明していました。
 
    みんなに問いかけながらの発表        クイズも取り入れていて聞き手も考えやすい 

「FちゃんとMくんの間にどうして発達の違いが見られたのか気になりますね?それについては次の発表の方から説明があります。」と、発表者から次の発表者へバトンを渡すようなやり取りもありました。お互いの発表を聴きながら、自分の発表について触れてもらうと嬉しいですよね。文献をただ読むだけではなく、そこで何が示されているのかを追っていきます。
 
大事なキーワードが色分けされ見やすいスライド   文献を読んで疑問に思ったことは発表中に共有

コロナ禍で長時間のグループディスカッションなどは制限されますが、発表しながら他の受講生に問いかけたり、聴いている受講生も一生懸命メモを取ったりと、相互の学びを深めている様子が見られました。発表が終わると達成感のある笑顔がマスクの上からもわかるようでした。
 
   聞き手の反応を見ながらの発表        教科書を参照しながら大事なところをメモ

 
教科書と比べると発表資料の工夫がわかる        発表が終わると自然と拍手が   

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