学びの内容

【報告】高校生のための心理学シリーズ2を開催しました(8/1・2)!

2022年8月10日

人間総合学部発達心理学科では、「高校生のための心理学シリーズ2 ~オンラインで出会うこころの世界~」と題しまして、8月1日~2日に高校生向けの心理学の授業を行いました。

8月1日(月)

「心理学から考える勉強の工夫」を涌井(わくい)が担当しました。この授業では、発達障害とは何か?について簡単に触れた後、発達障害のある子どもたちが在籍する小中学校の通常の学級での学習支援の実践研究について紹介しました。

この研究では、誰もが理解しやすいユニバーサルデザインな授業にするために、アメリカのハーバード大学の心理学者ハワード・ガードナーの提唱するマルチ知能理論(心理学用語では多重知能理論ともいいます。また、子どもたちには「マルチ知能」または「マルチの力」と伝えています。)の8つの知能の観点と、それに加えてやる気、記憶、注意といった3つの観点から、自分の学び方を工夫するよう、子どもたちに指導します。

以下の写真は、小学4年生のクラスで、漢字学習をした際に、このマルチ知能ややる気、記憶、注意(以下、3つを合わせて「やる・き・ちゅ」とします)を使って、どのような覚え方ができるかを意見を出し合い、それを板書したものです。


習う漢字の入った漫画にする、作文にする、書き順を丁寧に示す、色を使って間違いやすい箇所をマークする、などバラエティ豊かな練習方法が挙がりました。
このような練習の後、学期末に行う50問漢字テストでは従来の指導の場合よりもクラスの平均点が上がりました。

講義では、この方法は、英単語や、日本史、世界史などの社会科の科目やその他の科目の重要語句を覚える際にも応用できるものであると伝えました。また、電話番号を例に、まとまりにして覚えること(心理学ではチャンク化といいます)、強い感情を伴うこと、繰り返し覚えること、語呂合わせや、声に出したり、手で何度も書いたりと、身体的な記憶に摺り込ませるなど、マルチ知能をさまざまに活用すると記憶に残りやすいことも伝えました。

教育分野での心理学の実際的な応用についても、本学の発達心理学科では学べます。
興味を持たれた方は、ぜひ、白百合女子大学で一緒に学びましょう。
お目にかかれるのを楽しみにしています。
涌井 恵


8月2日(火)

私は子どもの絵の発達について授業をし、6名の高校生が参加しました。
カメラオンをお願いし、リアクションを見ながら話すことができました。
幼児の描くかわいらしい絵や異文化の人たちの描く意外な絵に驚いた表情をする人もいて、
こちらも徐々に調子があがり楽しく話せたと思います。

  

参加者アンケートでは、「先生方の話を聞いて、大学に入学した後の生活をイメージすることができました。」「元々心理学に興味があったので、すごく役に立ったし面白かったなと思いました。」といった感想が寄せられました。
鈴木 忠
 
ご参加まことにありがとうございました!次回は、来年の夏休みにシリーズ3を開催予定です。
発達心理学科の最新情報は、本学HPの他、発達心理学科公式Twitter・Instagramで発信中です。
 
 Twitter   Instagram
 
    Page Top