学びの内容

2022年度「心理実習」授業風景:「心理実習」でさまざまな体験をしています!

2022年12月1日

 公認心理師カリキュラム履修中の3・4年生たちは、前期の授業として行われた「心理演習」(www.shirayuri.ac.jp/course/human/psychology/news/2022/m74t250000000hxl.html)での学びを経て、後期から、「心理実習」の授業でさまざまな現場に出向いています。
 公認心理師は主に、保健医療分野/教育分野/福祉分野/司法・犯罪分野/産業・労働分野の5分野で活動しています。そのため、学部学生の段階では、できるだけ多くの分野について「体験的に知る」ことを目的として、見学学習を中心とした実習に取り組んでいます。実習先では、各分野の心理職の方から「心理職に求められること」「具体的な仕事内容」「この仕事を選択した理由」など、現場で活躍している心理職の方たちならではの生の声を聞く貴重な機会となっています。

 写真①は、福祉分野の実習先の1つである、調布市子ども家庭支援センター「すこやか」での一場面です。子ども家庭支援センターの役割や心理の仕事についてお話をうかがい、地域と連携した心理支援のあり方について学びました。実習日にはちょうどハロウィンのイベントが開催されており、調布市子ども家庭支援センターのマスコットキャラクターである「すこちゃん」と一緒に記念撮影もしていただきました。
写真① 調布市子ども家庭支援センターにて(「すこちゃん」と一緒にハロウィン!)

 写真②は保健医療分野の実習として、総合病院へ見学学習に行った際の様子です。病院実習では、施設内の見学の後、心理士の方から施設の環境面への配慮(壁紙の色や机の配置、おもちゃ選びなど)や、心理士としての具体的な仕事内容についてご説明いただきました。また、病院内の他の専門職の方たちとの連携方法について詳しく学ぶことができました。
写真② 保健医療分野実習先にて(総合病院前の風景)

 写真③は学内での実習風景です。学外の実習に出る前と後には必ず、見学先について事前に調べる「事前学習」を受けてから実習に出ています。さらに、実習後には、各自が作成した実習記録を持ち寄り、グループディスカッションや全体シェアなどの「事後学習」の時間を設けています。グループメンバーと一緒に調べたり、他の学生が感じたこと、考えたことについて共有することは、実習先で学んだことの理解を深めていく際に役立っています。
写真③ 事前・事後指導の様子(グループディスカッション)
 
 教育分野の実習は、各学生が大学近郊の小学校に複数回出向き、教育現場での心理支援について学んでいます。具体的には、授業を見学したり、子どもたちと関わったり、スクールカウンセラーの活動に同行したり、多様な活動を体験中です。また、放課後の学習支援活動に参加するなど、それぞれの実習先で求められている活動にも携わっています。
 司法・犯罪分野の実習は、少年鑑別所の心理技官の方を大学にお招きして実習授業を行うことになっています。そのため、各自で心理技官の仕事について調べたり、若手心理技官の方たちの座談会動画を視聴したりすることを通して事前学習を進めています。
 今後も、児童養護施設、精神科病院への見学実習や産業・労働分野で活動されている心理職の方にお話をうかがう授業などが予定されています。
 このように、「心理実習」の授業は、公認心理師が活躍している各分野について、幅広く体験的に学ぶ機会となっています。そのため、「私はどの分野の心理職を目指したいのか」といった、自分自身の進路選択について改めて見つめなおす時間にもなっています。
眞榮城和美
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