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【報告】今年度も「やさしい日本語」の講演会を実施しました

2022年6月18日

みなさんは、「やさしい日本語」という言葉を聞いたことがありますか。
「やさしい日本語」は、1995年の阪神・淡路大震災がきっかけで使われ始めました。震災では、日本人だけではなく日本にいた多くの外国人も被害に遭いました。外国人に情報を伝えるならば英語でと思いがちですが、日本にいるすべての外国人が英語がわかるとは限りません。そこで、必要な情報を迅速に、正確に、簡潔に伝えるために考え出されたのが「やさしい日本語」の始まりです。
 
昨年度に続き、今年度も国語国文学科の「異文化とコミュニケーション」(武田加奈子准教授)の授業において、講師の吉開章さん(電通ダイバーシティ・ラボ「やさしい日本語」プロデューサー)をお招きし、「やさしい せかい やさしい日本語とやさしい気持ちがひらく未来」というテーマのもと、講演会を開催しました。今回の講演会には、日本語教育副専攻を履修し今年度教育実習を行う予定の学生も、日本語教育で「やさしい日本語」が必要とされている場面をより体感するために一緒に参加しました。

 
講演会では、吉開さんが作られた「やさしい日本語ラップ『やさしい せかい』」を視聴し、その中でどのような日本語がわかりにくいのか、多くの具体例をあげて説明していただきました。また、そのような表現を「やさしい日本語」に置き換える問題もあり、学生たちは熱心に取り組んでいました。
加えて、「やさしい日本語」は、外国人だけではなく、日本語の理解やコミュニケーションになんらかの困難を抱えている様々な人にも有効であるというお話や、「やさしい日本語」を使うと自動翻訳の結果もよくなるというお話もしていただき、参加した学生たちは真剣に耳を傾けていました。

 
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