学びの内容

ハタケヤマ カナ

畠山 香奈 准教授

専門分野

17世紀フランス文学、悲劇。博士論文では、アリストテレスが『詩学』のなかで言及するあやまちという概念をもとに、アレクサンドル・アルディー、ジャン・ロトルー、トリスタン・レルミット、ピエール・デュリエ、ピエール・コルネイユ、ジャン・ラシーヌ、そしてジャン=ガルベール・ド・カンピストロンといった17世紀の劇作家の悲劇作品を演劇史的観点から分析しました。

自己紹介・学生へのメッセージ

フランス南西部にあるボルドーに6年半留学していました。フランス留学中には、学業以外にも指導教官や友人からおおくのことを学びました。外国人として過ごした6年半は忘れがたい思い出です。「そんなに長い間、よくボルドーにいたね」と言われることがあるのですが、環境の変化が苦手な反面、一度移動すると居ついてしまう性質があり、結局、引っ越しはできずじまいでした。

17世紀はフランスという国のアイデンティティーが形成された時代です。そのなかで作られた17世紀演劇の面白さをみなさんと共有できれば、大変うれしく思います。
担当科目
■文学部 フランス語フランス文学科
フランス語総合IAB
フランス語総合IIA
フランス語発展総合IA
フランス社会文化研究E
フランス文学歴史研究E
専門ゼミ
専門ゼミ準備研究
担当科目の内容
◇専門ゼミ◇
ギリシャ神話に親しみながら、17世紀のフランス演劇に関する歴史的・文学的な知識の獲得を目的とする授業です。学生による発表と意見交換を通して、テーマへの理解を深めます。
業績
  • 「トリスタン・レルミット『マリアンヌ』とジャン・ロトルー『コスロエス』における夢と狂気の位置づけ」(日本フランス語フランス文学会関東支部、『日本フランス語フランス文学会関東支部論集』22号、2013年)
  • 「La notion de faute dans La Poétique d’Aristote traduite par André Dacier」(アンドレ・ダシエ訳アリストテレス『詩学』におけるあやまちの概念について)(日本フランス語フランス文学会関東支部、『日本フランス語フランス文学会関東支部論集』23号、2014年)
  • 「La Faute dans la tragédie française du XVIIe siècle」(17世紀フランス悲劇におけるあやまちについて、博士論文、2016年)
  • 「フェードル神話における神の不在 — ジャン=ガルベール・ド・カンピストロン、『ティリダート』— 」(東京大学仏語仏文学研究会、『仏語仏文学研究』第51号、2018年)
  • 「Scandale modernisé ? L’Œdipe de Pierre Corneille」(近代化されたスキャンダル?ピエール・コルネイユ『エディップ』の場合)、『演劇とスキャンダル —東洋・西洋、初期近代から現代まで—』、フランソワ・ルセルクル/小倉博孝編、上智大学出版、2021年、65-75頁
  • 「ピエール・デュリエ『エステル』におけるふたつの逆転 — 極悪人アマンから恋するアマンへ — 」(『白百合女子大学研究紀要』58号、2022年)ほか
経歴
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得退学。ボルドー・モンテーニュ大学博士課程修了。博士(フランス文学)。群馬県立女子大学非常勤講師、共立女子大学非常勤講師、学習院大学非常勤講師、東洋大学非常勤講師、立教大学非常勤講師を経て、2019年より白百合女子大学専任講師、2023年より現職。
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