所属 職名 教員氏名 保有学位
人間総合学部初等教育学科 教授 髙橋 貴志 修士(教育学)


I 教育活動
教育実践上の主な業績 年月日 概要
【1.教育内容・方法の工夫(授業評価等を含む)】
③保育総合演習2000年04月~2004年03月各教科で学んだ知見を複合的に活用しながら、学生自身が自ら学習テーマを設定し、資料収集、質問紙調査、イ ンタビューなどをし、その結果を報告する。そして、その結果に関して、演習参加者全員による討議を行う。具体的な学習テーマとしては、児童虐待への対応、学童保育の現状と課題、小学校や幼稚園の校(園)庭開放が抱える問題、早期教育の意味などがある。学生の科目横断的な知識獲得を援助する。
⑦保育支援2003年04 月~現在主に保育の場における子育て支援をとりあげて理解を深める。子育て支援が目指すもの、子育て支援にかかわる職員(保育士・児童厚生員)の専門性、職員と利用者の関係などについて考えていく。さらに、臨床心理士に代表される心理職が、保育実践において保育者とどのような協力関係を形成することが望ましいか、ディスカッションを行う。学生一人一人の興味関心と結びついた子育て支援に関する先行研究や調査についても点検し、保育実践に寄与する研究のあり方について模索を試みる。
②保育内容総論2004年04月~ 2006年03月5領域(健康・人間関係・環境・言葉・表現)について の学びを複合的に活用しながら、幼児の活動を多角的に捉えることの大切さを説明する。また、「教科」と「領域」の性格的な違いを踏まえた上で、幼児教育における保育内容と、小学校教育における教授内容を比較し、それぞれの特徴及び関連を示した。さらに、幼稚園教諭が幼児に対して常に持つことが必要とされる養護的な視点についても考えていく。
①保育原理Ⅰ2004年04月~現在保育とは何か、ヒトの子どもに養育者の存在が不可欠な理由、幼児教育と保育の関係、保育における教育の意味のとらえ方、遊びのもつ意味、幼児教育史、幼児教育制度などについて概観する。幼児教育方法については、倉橋惣三の誘導保育論、モンテッソーリメソッドなど代表的なものも具体的にとりあげながら、幼稚園教育要領にある「環境を通して行う教育」を実践するための手続 きに関して説明する。さらに、幼保一元化の問題、幼小連携の問題についても触れる。
⑤保育実習2004年04月~現在学内における実習事前指導では、保育所及びその他の児童福祉施設について説明し、それらの機関としての特徴、社会的役割、施設職員の職務内容などについて具体的に示す。保育計画や指導計画の意味や作成の仕方、保育実践記録の取り方に関してもサンプル提示を行いながら説 明する。保育実習期間中は各実習施設を巡回し、訪問指 導を行う。実習終了後は反省会を開き、将来保育士とし て子どもと関わる上での自己課題を明確にすることを促す。
④教師論2004年04月~現在(2012年度より保育者論)現代社会の教育的諸問題と教職の課題をとりあげ、幼児・児童の特性と教員の在り方について、事例を用いながら授業展開する。具体的指導においては、教師とはいかなる者か、教師の歴史、教育制度の中の教師、社会が求める教師像などに ついて概観する。また、知識の「教授者」としての教師 だけでなく、学校で児童・生徒と生活をともにする「共 同生活者」としての教師という視点をもつことの意味に関して取り上げる。さらに、教師が児童・生徒の主体的 判断や選択に訴えながら適切に指導する手だてについて、幼児教育における教師と幼児の関わり
④保育内容(環境)2006年4月~現在領域「環境」のねらいと、保育実践上の留意点などについて概説する。環境概念の確認をした上で、自然環境や社会環境が子どもの発達にどのような影響を及ぼしているかを明らか にする。また、保育室、遊戯室、園庭などの園内環境や各種 遊具との関係から幼児が得るもの、動植物の存在が幼児に与えるものなどについても触れる。さらに、他の4領域(健康・言葉・人間関係・表現)と領域「環境」の関係、小学校における教科との関連についても説明する。
⑥教育実習2008年04月~現在学内における実習事前指導では、幼稚園について説明し、それらの機関としての特徴、 社会的役割、幼稚園教諭の職務内容などについて具体的に 示す。教育課程や指導計画の意味や作成の仕方、教育実践記録の取り方に関してもサンプル提示を行いながら説 明する。教育実習期間中は各実習施設を巡回し、訪問指導を行う。実習終了後は反省会を開き、将来幼稚園教諭として子どもと関わる上での自己課題を明確にすることを促す。
【2.作成した教科書、教材、参考書】
①「効果的な保育実習の あり方に関する研究Ⅱ- 保育実習指導のミニマムスタンダード確立に向けて」(全国保育養成協議会全国セミナー)2004月10月20日保育実習のシラバス、手引き、履修許可条件、 実習実施基準をもとに、実習指導の現状と課 題を検討した。また、実習中の訪問指導記録、 評価票、評価基準をもとに実習施設との連携 からみる指導体制の現状と課題も調べた。さらに、保育士と近接する専門職種における実習教育ミニマムスタンダード確立に向けた取 り組みについても言及した。
② 「効果的な保育実習の あり方に関する研究Ⅲ- 保育実習指導のミニマム スタンダード」(全国保育士養成協議会全国セミナー)2005/9/1全国の保育士養成校及びそこにおける実習指導者が共有する実習指導の標準的事項(ミニマムスタンダード)を策定を試みた。具体的 には、実習指導計画、実習評価、訪問指導の三つの視点からまとめた。実習指導のミニマ ムスタンダードは、各養成校が自らの教育の水準について点検、評価を行う際の実効的な 標準として機能するものであると考えた。
①『保育所実習』(樹村房)2005年3月10日第3章「保育所保育の内容」を担当。(全体156 ページ/担当16ページ)共同執筆者:日吉佳代子・若林剛・岩崎基次・榎田二三子・倉田新・三溝千景・吉永睦子養護と教育の一体性とは何か、を中心に保育所保育の特性について概説した。三歳以上児の保育における幼稚園教育との整合性に関しても触れ、領域概念や保育におけるねらい・内容の考え方について詳述した。また、カリ キュラムと指導計画の関係、さまざまな保育形態や保育方法に関しても説明した。
③ 「保育士養成システムのパラダイム転換-新たな専門職像の視点から-」(全国保育士養成協議会全国セミナー)2006/9/1我が国の保育士養成課程の歴史と制度としての保育の現状を俯瞰することを通して、保育士養成の課題を明らかにした。さらに、保育 の専門性について問い直しを行い、ドナルド ・ショーンの提唱した「反省的実践家」をモデルとする新たな専門職像とその概念に基づく保育士養成の意義について提案した。保育士養成校の教員及び教員組織が抱える課題にに関しても触れた。
④ 「保育士養成システム のパラダイム転換Ⅱ-養成課程のシークエンスの 検討-」(全国保育士養成協議会全国セミナー)2007/9/1「反省的実践家」として成長し続ける保育士を養成する上での基本となる養成課程のシークエンスを検討した。幼稚園教員養成課程における科目との有機的な連携も視野に入れ、 幼稚園教育実習が保育士養成にもたらす効 用、あるいは保育実習が幼稚園教員養成にも たらす効用についても言及した。また、必要に応じてスコープに関する考察も行った。
②保育指導法(同文書院)2007年4月15日第4章「幼稚園教育・保育所保育の内容」を担当。(全体207ページ/担当14ページ)共同執筆者:小田豊・星道子・松田敦子・土屋由・福山多江子・武石仁美・井戸ゆかり・倉田新・伊澤永修・吉濱優子・森静子・江津和也幼稚園教育要領をもとに、幼稚園教育の内容について、「ねらい」「内容」「領域」に関す る説明行った。小学校教育との連携の観点を取り入れながらも、それぞれの教育内容の独自性についても述べた。特に、小学校教育における「教科」と幼稚園教育における「領域」 の違いについては詳しく説明した。
③保育所実習(ななみ書房)2007年4月1日第8章「実習の振り返りを役立てる」を担当。(全体142ページ/担当16ページ) 共同執筆者:山岸道子・井戸ゆかり・榎田二三子・倉田新・三溝千景・吉永睦子 実習終了後の学びに関して、幼稚園教育実習 も念頭におきながら概説した。特に、保育者が持つべき資質について、ドナルド・ショー ンの教師の専門性に関する説明を引用し、保 育者が「反省的実践家」として、常に成長し続ける姿勢をもつことの重要性を説明した。
④なぜからはじまる保育・幼児教育方法2009/12/20第2章「保育の計画(カリキュラム・デザイン)と環境構成」)を担当。(全体134ページ/担当8ページ)共同執筆者:小田豊・中坪史典・上田敏丈・岡田たつみ・奥山優佳・香曽我部琢・後藤紀子他8名。幼稚園教育および保育所保育における、保育の計画の特徴について概説した後、幼児の主体性を保障することと計画を作成して保育者が意図的にかかわることの関係について述べた。さらに、保育の計画における環境構成の重要性についても詳述した。
⑥新保育士養成講座第9巻保育実習2011/12/19第Ⅰ部第6章「専門職としての保育士の役割と職業倫理」を担当。(全体393ページ/担当10ページ)共同執筆者:増田まゆみ・大嶋恭二・上垣内伸子・井戸ゆかり・塩谷香・小沼肇・守山均他7名。専門職としての保育士の役割、業務内容、職業倫理について述べた。特に、保育士が他職種と協働することの必要性、自らの専門性向上のために研修等を通して学び続けることの重要性等については詳述した。さらに、保育における保育士と保護者の関係に関しても概説した。
⑤なぜからはじまる保育原理2011/4/15第8章「遊びと環境構成」を担当。(全体134ページ/担当8ページ)共同執筆者:池田隆英・上田敏丈・楠本恭之・中原朋生・石田裕子・井上眞生・小原敏郎他5名 「環境を通した保育」や「遊びを通した保育」という保育におけるキーワードについて問い直しを行い、なぜ遊びの指導に環境構成が必須であるのか、保育者が行う環境構成の手続きはどのようなものか、について概説した。さらに、保育者の専門性についても触れた。
⑤「幼稚園教諭の教職課程との関連から新保育士養成課程について考える」(全国保育士養成協議会全国セミナー)2011/9/8保育者養成における、幼稚園教職課程と保育士養成課程の相互補完関係について言及し、今後、幼保一体化施設の保育者を養成するに当たって、現在の養成システムが抱える課題について問題を提起した。
⑧演習 保育内容総論 子どもの生活・環境・遊びに向き合う2013/12/24第1章「保育者になることと保育内容総論」第13章「現代社会と保育内容」第14章「文化と保育内容」を担当。共同執筆者:神田伸生・請川滋大・早川悦子・由田新(全体191ページ/担当31ページ)教科目保育内容総論を学ぶ意味について、生活・環境・遊びをキーワードに解説した。情報化社会といわれる現代において、非効率的な側面を多く含む保育内容になぜ意味があるのか説明し、加えて保育内容の文化的側面についても触れた。
⑦現代保育者入門ー保育者をめざす人たちへー2013/9/2序章「専門職としての保育者とは」、第Ⅰ部第1章第2節「保育所保育士の仕事」、第2節第2節「生活・環境を通して指導するということ」、第Ⅲ部「改めて保育者について考えてみよう」を担当。(全体179ページ/担当31ページ)共同執筆者:小山千幸・大竹智・神永直美・上田敏丈・請川滋大・金森三枝・橋本洋子・石沢順子・西海聡子・石賀直之・駒井美智子 保育者の専門性について、保育初学者を対象に、学際的な視点から解説した。
【3.教育方法・教育実践に関する発表、講演等】
【4.その他教育活動上特記すべき事項】
①東京都多摩市教育委員会家庭教育通信編集委員会委員2004年04月~2008年03月乳幼児を持つ保護者を対象に、子育て支援を目的とした情報提供を、家庭教育通信紙を通して行った。
③東京都多摩市公民館運営審議会委員2008年04月~現在公民館教育が抱える課題について協議し、地域住民の生涯教育を支える公民館のあり方について議論している。
④東京都調布市立学校第三者評価委員会委員2008年12月~現在調布市内の小学校、中学校における教育目標・教育課程・教育方法などについて調べ、検討を行っている。
⑤社団法人全国保育士養成協議会現代保育研究所主任研究員2011年6月~現在保育士養成にかかわる調査・研究を行い、これからの保育士養成のあり方について提言をしている。
②社団法人全国保育士養成協議会専門委員会委員保育士養成のあり方について、教育課程・教育方法・制度政策など多様な観点から調査、研究を行った。
II 研究活動
著書・論文等の名称 単/共 発行・発表の
年月
発行所・発行雑誌等
(巻・号を含む)の名称
該当頁数共
著者名等
【著書】
演習保育内容総論 保育の総合性を読み解く共編者201906萌文書林神田伸生 髙橋貴志 天野珠路 請川慈大 片川智子 由田新
増補版 これからの保育者論 日々の実践に宿る専門性単著20220131萌文書林
【MISC】
【論文】
【口頭発表】
III 学会等および社会における主な活動
年月日 学会等名称
日本保育学会
日本子育て学会
日本乳幼児教育学会
こども環境学会
日本保育者養成教育学会
日本教育学会