解題の解説

中京大学文学部准教授:浅岡邦雄氏編

《凡 例》本編は、白百合女子大学図書館が所蔵する貴重書のうち、明治初期に刊行されたものの解題である。 配列は分類番号順とし、同一のものは刊行年月の順とした。記述は以下の順に従う(記述を欠くものもあり)。 書名、書名読み、請求記号、著訳編者名、刊年(月)、出版者、巻冊(丁・頁)、印刷・製本、大きさ、表紙、見返し、印記、解説等。 角書きと本書名の間には・(中グロ)を入れた。


【西洋衣食住(せいよういしょくじゅう)】(請求記号382.3/Ka84)
片山淳之助著、慶応3(1867)年(題言)、全1冊(19丁)、整版・和装、15×10.9cm。

解説)西洋人の用いる衣服、食器、調度等々を挿絵入りで簡単に説明したもの。題言に「片山淳之助誌」とあるが、実は福沢諭吉が他人名義で執筆したもので、『福沢諭吉全集』にも本書は収録されている。本書中には次のような一節がある。「小便所行クトキハ上下トモモヽ引ノマヘノボタンヲ外シテ事済ム」。片山は慶応元年に福沢の塾に入門、当時淳之助のち淳吉とあらため、彼自身の著書も多くある。

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