メール・アンヌ・マリ・デランドルは、労苦の多い使徒職にたずさわるスールを選定するために、深い祈りと熟考を重ねた末、大黙想を終えた全会員の前で、4人のスールを指名した。
一行は1727年5月15日乗船し、約4か月の船旅を続けて9月10日カイエンヌに到着した。
 
ドロマデル号に乗り、ギアナへ |
この日から、スールたちの身に余る激務の日々が沈黙のなかに堆積されていった。
しかし、革命のいけにえとなった聖パウロ修道女会本部は、その間の貴重な記録を失ってしまったので、18世紀のギアナにおけるスールたちの活躍をくわしく知ることができない。

4人のスールの名を記した記念碑 |
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フランス領ギアナ(Guyane française)
南アメリカ北東部に位置するフランスの海外県ならびに海外地域圏。西にスリナム、南と東をブラジルと接し、北は大西洋に面する。面積は北海道とほぼ等しい。県都はカイエンヌ。
1604年にフランス王アンリ4世の命でギアナに港が建設された。その後、ギアナに少しずつフランスから入植者が入るようになり、1638年にカイエンヌの町を設立し、 |
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1664年から本格的な定住が始まった。
入植は続いたが風土病で多くの死者を出した。
18世紀末に革命直後のフランス立法府はギアナでの流刑地の建設に着手した。19世紀から20世紀半ばまでに政治犯を中心に囚人がギアナに送られ「呪われた土地」あるいは「緑の地獄」などと呼ばれていた。
とくに沖合いにある流刑島の「デビルズ島」 Iles du Diable は、その名のとおり、「悪魔の島」として悪名高い。

デビルズ島を望む |
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