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授業情報/Course information

科目一覧へ戻る 2024/03/14 現在

科目名/Course title 宗教学ⅠI/Religious Studies Ⅰ(I)
担当教員(所属)/Instructor 久保 文彦 (カトリック教育センター)
授業科目区分/Category 宗教学科目 
授業形態/Type of class 講義
開講期/Semester 2024年度/Academic Year  前期/SPRING
開講曜限/Class period 月/MON 1
対象所属/Eligible Faculty 文学部国語国文学科/Faculty of Liberal Arts Department of Japanese Language and Literature,文学部フランス語フランス文学科/Faculty of Liberal Arts Department of French Language and Literature,文学部英語英文学科/Faculty of Liberal Arts Department of English Language and Literature,人間総合学部児童文化学科/Faculty of Human Studies Department of Children's Culture,人間総合学部発達心理学科/Faculty of Human Studies Department of Developmental Psychology,人間総合学部初等教育学科/Faculty of Human Studies Department of Child Care and Primary Education
対象学年/Eligible grade 3年 , 4年
単位数/Credits 1
副題
/SubTitle
旧約聖書入門
<学びの体系> 「聖書・神学」
授業のねらいと達成目標
/Course Objectives
 『聖書』の基本となる六十六文書のうち、元来はヘブライ語で書かれた三十九の文書群を「旧約聖書」と呼びます。古代イスラエルの知識人が編集した旧約聖書は「崩壊期の思想」と呼ばれることがあります(旧約学者・左近淑)。なぜなら、旧約聖書の文書群は平和な時代ではなく、古代イスラエルの社会体制が動揺したり、戦争に敗れて国家が滅びたりした時期に成立したからです。
 それまで確かだと思っていた社会の秩序が崩れ、人心が荒廃した破局の時代に、なおも人間の真の生き方、あるべき社会像を模索し続けた人々の思想的努力が、旧約聖書には結晶しています。ナザレのイエスの運動の意味や、キリスト教の成立も旧約聖書の理解なくしては語れません。そのような性格を持ったこの書物が、現代社会のさまざまな問題に苦しめられる私たちに、どんなメッセージを語りかけてくれるのかを学んでみましょう。
授業概要
/Course description
 旧約聖書から、特に重要であると担当者が考えているテキストを取り上げ、内容を解説します。内容の理解で特に大切なのは、旧約聖書の人間観と社会観です。それぞれのテキストが人間をどのような存在として把握し、人間どうしの望ましい関わり方(社会のあり方)をどのように展望しているかという視点を軸にして、内容を味わっていきます。
 旧約聖書を読み進めていく上では、古代イスラエル史についての一定の知識が必要です。テキストを読む上で必要となる歴史的知識についても解説します。また、旧約聖書の神観はかなり独特なので、日本の伝統的な宗教観、神観との比較も行う予定です。
授業計画(授業の形式、スケジュール等)
/Class schedule
第1回:コースの説明、文献の紹介
第2回:「旧約聖書」とは何か
第3回:旧約聖書における世界と人間(創世記1章)
第4回:人間の自由について 1(創世記2~3章)
第5回:人間の自由について 2(創世記2~3章)
第6回:人間の独自性について(創世記4章)
第7回:人間の共同性について(創世記11章)
第8回:ヘブライ人とは誰のことか(創世記12章)
第9回:エジプト脱出と人間の解放(出エジプト記1章)
第10回:神との契約と十戒(出エジプト記20章)
第11回:日本人の宗教観
第12回:王国時代(ヨシュア記、士師記、サムエル記上)
第13回:預言者の活動(列王記、預言書など)
第14回:バビロン捕囚とユダヤ教の形成(エレミヤ書、第二イザヤなど)
第15回:詩篇を読む ユダヤ教文学の精髄
準備学習・履修上の注意
/Notices
【授業外学修の内容】
授業中に指示した聖書箇所を、あらかじめ自宅で読んでいただきます。
毎回の授業後に、講義内容に関するリアクションペーパー(感想、質問等)を書いていただきます。
この授業における予習・復習の時間数の平均は、週に1時間程度を目安とします。
教科書・参考書等
/Textbooks
【教科書】
『聖書・新共同訳・旧約聖書続編付き』日本聖書協会。『聖書』は「新共同訳」以外の翻訳でもかまいませんが、必ず「旧約聖書」と「新約聖書」が一冊になっているものを購入してください。「旧約聖書」だけの版を購入してはいけません。
【参考書】
雨宮慧『図解雑学・旧約聖書』ナツメ社、2009
成績評価の方法
/Evaluation
【評価方法】
授業参加度(20%)、リアクションペーパー(30%)、学期末レポート(50%)
【評価基準】
授業参加度は、リアクションペーパーの提出によって確認します。
リアクションペーパーは、毎回の授業内容の感想・疑問をまとめてください。
学期末レポート(1200~2000字程度)のテーマと提出期日については、後日に、お知らせします。
【課題(試験やレポート)に対するフィードバックの方法】
提出物などにコメント等を返す
備考
/Notes
授業に関する資料は、manaba course を通して、配布します。

科目と卒業/修了認定に関する方針(ディプロマ・ポリシー)の対応一覧
/Diploma Policy
https://www.shirayuri.ac.jp/campus/enrollment/diploma01.html

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