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科目一覧へ戻る | 2025/03/14 現在 |
科目名/Course title | 宗教学ⅢI/Religious Studies Ⅲ(I) |
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担当教員(所属)/Instructor | 久保 文彦 (全学基盤教育部門カトリック教育センター) |
授業科目区分/Category | 宗教学科目 |
授業形態/Type of class | 講義 |
開講期/Semester | 2025年度/Academic Year 前期/SPRING |
開講曜限/Class period | 月/MON 1 |
対象所属/Eligible Faculty | |
対象学年/Eligible grade | 4年 |
単位数/Credits | 1 |
副題 /SubTitle |
旧約聖書入門 <学びの体系> 「聖書・神学」 |
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授業のねらいと達成目標 /Course Objectives |
『聖書』の基本となる六十六文書のうち、元来はヘブライ語で書かれた三十九の文書群を「旧約聖書」と呼びます。古代イスラエルの知識人が編集した旧約聖書は「崩壊期の思想」と呼ばれることがあります(旧約学者・左近淑)。なぜなら、旧約聖書の文書群は平和な時代ではなく、古代イスラエルの社会体制が動揺したり、戦争に敗れて国家が滅びたりした時期に成立したからです。 それまで確かだと思っていた社会の秩序が崩れ、人心が荒廃した破局の時代に、なおも人間の真の生き方、あるべき社会像を模索し続けた人々の思想的努力が、旧約聖書には結晶しています。ナザレのイエスの運動の意味や、キリスト教の成立も旧約聖書の理解なくしては語れません。そのような性格を持ったこの書物が、現代社会のさまざまな問題に苦しめられる私たちに、どんなメッセージを語りかけてくれるのかを学んでみましょう。 |
授業概要 /Course description |
旧約聖書から、特に重要であると担当者が考えているテキストを取り上げ、内容を解説します。内容の理解で特に大切なのは、旧約聖書の人間観と社会観です。それぞれのテキストが人間をどのような存在として把握し、人間どうしの望ましい関わり方(社会のあり方)をどのように展望しているかという視点を軸にして、内容を味わっていきます。 旧約聖書を読み進めていく上では、古代イスラエル史についての一定の知識が必要です。テキストを読む上で必要となる歴史的知識についても解説します。また、旧約聖書の神観はかなり独特なので、日本の伝統的な宗教観、神観との比較も行う予定です。 |
授業計画(授業の形式、スケジュール等) /Class schedule |
第1回:コースの説明、文献の紹介 第2回:「旧約聖書」とは何か 第3回:旧約聖書における世界と人間(創世記1章) 第4回:人間の自由について 1(創世記2~3章) 第5回:人間の自由について 2(創世記2~3章) 第6回:人間の独自性について(創世記4章) 第7回:人間の共同性について(創世記11章) 第8回:ヘブライ人とは誰のことか(創世記12章) 第9回:エジプト脱出と人間の解放(出エジプト記1章) 第10回:神との契約と十戒(出エジプト記20章) 第11回:日本人の宗教観 第12回:王国時代(ヨシュア記、士師記、サムエル記上) 第13回:預言者の活動(列王記、預言書など) 第14回:バビロン捕囚とユダヤ教の形成(エレミヤ書、第二イザヤなど) 第15回:詩篇を読む ユダヤ教文学の精髄 |
準備学習・履修上の注意 /Notices |
【授業外学修の内容】 授業中に指示した聖書箇所を、あらかじめ自宅で読んでいただきます。 毎回の授業後に、講義内容に関するリアクションペーパー(感想、質問等)を書いていただきます。 この授業における予習・復習の時間数の平均は、週に1時間程度を目安とします。 |
教科書・参考書等 /Textbooks |
【教科書】 『聖書・新共同訳・旧約聖書続編付き』日本聖書協会。『聖書』は「新共同訳」以外の翻訳でもかまいませんが、必ず「旧約聖書」と「新約聖書」が一冊になっているものを購入してください。「旧約聖書」だけの版を購入してはいけません。 【参考書】 雨宮慧『図解雑学・旧約聖書』ナツメ社、2009 |
成績評価の方法 /Evaluation |
【評価方法】 授業参加度(20%)、リアクションペーパー(30%)、学期末レポート(50%) 【評価基準】 授業参加度は、リアクションペーパーの提出によって確認します。 リアクションペーパーは、毎回の授業内容の感想・疑問をまとめてください。 学期末レポート(1200~2000字程度)のテーマと提出期日については、後日に、お知らせします。 【課題(試験やレポート)に対するフィードバックの方法】 提出物などにコメント等を返す |
備考 /Notes |
授業に関する資料は、manaba course を通して、配布します。 |
科目と卒業/修了認定に関する方針(ディプロマ・ポリシー)の対応一覧
/Diploma Policy
https://www.shirayuri.ac.jp/campus/enrollment/diploma01.html