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授業情報/Course information

科目一覧へ戻る 2024/03/14 現在

科目名/Course title 宗教学ⅢQ/Religious Studies Ⅲ(Q)
担当教員(所属)/Instructor 釘宮 明美 (カトリック教育センター)
授業科目区分/Category 宗教学科目 
授業形態/Type of class 講義
開講期/Semester 2024年度/Academic Year  前期/SPRING
開講曜限/Class period 月/MON 2
対象所属/Eligible Faculty 文学部国語国文学科/Faculty of Liberal Arts Department of Japanese Language and Literature,文学部フランス語フランス文学科/Faculty of Liberal Arts Department of French Language and Literature,文学部英語英文学科/Faculty of Liberal Arts Department of English Language and Literature,人間総合学部児童文化学科/Faculty of Human Studies Department of Children's Culture,人間総合学部発達心理学科/Faculty of Human Studies Department of Developmental Psychology,人間総合学部初等教育学科/Faculty of Human Studies Department of Child Care and Primary Education
対象学年/Eligible grade 4年
単位数/Credits 1
副題
/SubTitle
キリスト教文化論Ⅰ――文学に見る神への問い
<学びの体系>「文化・芸術」「聖書・神学」
授業のねらいと達成目標
/Course Objectives
 この授業では1・2年次でのキリスト教学の学びを踏まえ、文学に表れた「神への問い」を通して人間経験と宗教、特にキリスト教における神理解の諸相を多角的に考察します。宗教的テーマ・聖書的題材を扱った文学作品を取り上げ、文学とキリスト教信仰の関わりを踏まえながら、人間理解と神理解を深めることを目的とします。
授業概要
/Course description
 神がいるのならばなぜこの世に悪が存在するのかという神義論的問いは、思想史の上でも繰り返されてきました。文学は人間の罪や悪など負の側面を描き出すことのほうにむしろ優れており、それゆえ文学には神への問いが豊かに隠されています。この授業では1・2年次のキリスト教学での学びを補いつつ、作家や詩人が悪や苦しみ、神の存在と非在、罪と救いといった宗教的テーマ・聖書的主題に対してどのように対峙し、考え、表現したかを見ていきます。合わせて思想史の上での神理解・神観の変遷をたどります。
授業計画(授業の形式、スケジュール等)
/Class schedule
1.ガイダンス――神への問いと意味への問い
2.神がいるならなぜ悪があるのか
3.ホロコーストの文学(1)――ヴィーゼル,ツェラーン
4.ホロコーストの文学(2)――フランクル
5.「ヨブ記」に見る神義論的問い
6.ドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』(1)――イワンの場合
7.ドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』(2)――アリョーシャの場合
8.何が救いをもたらすのか
9.ゲーテ『ファウスト』(1)――「天上の序曲」「学者悲劇」
10.ゲーテ『ファウスト』(2)――「グレートヒェン悲劇」
11.ゲーテ『ファウスト』(3)――「没落と救済」
12.神を求める道のさまざま
13.リルケ『時禱詩集』
14.遠藤周作『死海のほとり』
15.宮沢賢治『ひかりの素足』
*取り上げる作品については受講者と相談の上、変更がありうる。
準備学習・履修上の注意
/Notices
・自分の疑問を大切にしながら自由にかつ粘り強く考え、開かれた態度で学ぶことを望みます。
・授業内容は各回ごとに連関しているので、みだりに欠席をしないこと。欠席した時間については、配布教材で内容を補っておくこと。
・この授業における予習・復習の時間数の平均は、週に1時間程度を目安とする。

【授業外学修の内容】
取り扱う作品を読むこと。授業において指示した課題を行うこと。
教科書・参考書等
/Textbooks
【教科書】
各テーマごとにプリントを配布する。適宜、『聖書 新共同訳(旧約聖書続編付き)』を使用する。

【参考書】
・Alister E. McGrath, Christian Literature: An Anthology, Blackwell, 2001.
・フィリップ・セリエ『聖書入門』支倉崇晴・支倉寿子訳、講談社、2017.
・川中子義勝『詩学講義』土曜美術社出版販売、2021.
・キリスト教文化事典編集委員会編『キリスト教文化事典』丸善出版、2022.
成績評価の方法
/Evaluation
【評価方法】
・授業への参加度とリアクション課題の状況(60%)、学期末レポート課題(40%)によって評価し、総合評価で60%以上を合格とする。

【評価基準】
・授業への参加度:受講時のマナーを守り、授業に積極的に参加している。
・課題:授業内容を理解し、自分の考察と意見が的確に表現されている。
・レポート:課題設定の適切さ、理解の多視点性、洞察の焦点化された深さ、全体の考察を進める思考の統合性、資料利用の適切さ、取り組みの真摯さから評価する。

【課題に対するフィードバックの方法】
・授業の冒頭に前回のリアクション課題を共有し、意見・質問に対してコメントと解説を行う。
備考
/Notes
この授業はプレゼンテーション、グループワーク、反転学習を取り入れている。

科目と卒業/修了認定に関する方針(ディプロマ・ポリシー)の対応一覧
/Diploma Policy
https://www.shirayuri.ac.jp/campus/enrollment/diploma01.html

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