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科目一覧へ戻る | 2025/03/14 現在 |
科目名/Course title | 食と環境/Environmental View of Food Culture |
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担当教員(所属)/Instructor | 奥村 大介 (全学基盤教育部門ライフ・リテラシー教育センター) |
授業科目区分/Category | 共通科目 |
授業形態/Type of class | 講義 |
開講期/Semester | 2025年度/Academic Year 前期/SPRING |
開講曜限/Class period | 金/FRI 4 |
対象所属/Eligible Faculty | 文学部国語国文学科/Faculty of Liberal Arts Department of Japanese Language and Literature,文学部フランス語フランス文学科/Faculty of Liberal Arts Department of French Language and Literature,文学部英語英文学科/Faculty of Liberal Arts Department of English Language and Literature,人間総合学部児童文化学科/Faculty of Human Studies Department of Children's Culture,人間総合学部発達心理学科/Faculty of Human Studies Department of Developmental Psychology,人間総合学部初等教育学科/Faculty of Human Studies Department of Child Care and Primary Education |
対象学年/Eligible grade | 1年 , 2年 , 3年 , 4年 |
単位数/Credits | 2 |
授業のねらいと達成目標 /Course Objectives |
この授業では、人間が栄養を摂取するために、採集・狩猟・農耕・牧畜などの形で周囲の環境に働きかけてきた食の歴史を知り、かつ、〈食〉とは単に栄養摂取だけを目的とするわけではなく、健康や病気、快楽や苦痛と深く関わり、思想、宗教、政治、芸術、科学を含む広大な文化的拡がりを形作っていることを学びます。 |
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授業概要 /Course description |
食について、可能なかぎり広範に・複層的に捉え、人間文化の豊饒さと複雑さを体験してほしいと願います。授業の進度にもよりますが、なるべく古い時代から現代までを扱う予定です。未開社会の神話的思考のなかに料理の象徴論を探り、食べものを通して近代という時代の成立を捉え、現代生活のなかの食の意味を、より深く考えるための手がかりを掴もうとします。授業名は「食と環境」ですが、狭い意味での食事に限らず、飲食全般、お菓子、お茶、お酒などの嗜好品についても考えます。扱う素材は、神話・農耕・交易・医学・文学・政治思想・美術・サブカルチュアなど各方面に広がります。また、新型コロナウイルス感染症の流行が食と環境に対してどのような変化を生じさせたのかということも、社会の状況を見ながら、随時考えていきたいと思います。 |
授業計画(授業の形式、スケジュール等) /Class schedule |
基本的には講義形式です。ただし、履修人数によっては、履修者の発表・相互討論を中心とした授業(演習形式)にする可能性があります。 第1回:開宴 第2回:よい食欲を(Bon appétit!)――食の生理学 第3回:豊穣の祈り――デーメーテールと保食神 第4回:ユーラシア中央部の農業帝国――古代中国・古代ローマ 第5回:アジアと地中海を結ぶ――イスラーム文化 第6回:テーブル・マナーの起源 第7回:食と国民国家――伝統食を創造する 第8回:食養術と食道楽――明治期の食ブーム 第9回:料理と味覚のジェンダー論――女性は甘いものが好き? 第10回:コーヒーハウスにて――喫茶の政治学 第11回:摂食障害――食の病理学 第12回:食糧と人口――地球の定員問題 第13回:いわく言い難きもの(le je-ne-sais-quoi)――テイスト(味覚/趣味)の美学 第14回:ナチスの食卓――菜食と自然農法 第15回:最後の晩餐 |
準備学習・履修上の注意 /Notices |
授業で言及した作品(書籍・映画など)に目を通しておいてください。各授業の予習復習時間数の平均は4時間程度を前提としています。 【授業外学修の内容】 毎回の授業の予習と振り返りを行なうこと。授業において指示した課題を行なうこと。 |
教科書・参考書等 /Textbooks |
【教科書】なし 【参考書】 ピルチャー『食の500年史』NTT出版、2011年 ブリア=サヴァラン『美味礼賛』上下巻、岩波文庫、1967年 エリアス『文明化の過程』上下巻、法政大学出版局、1977-78年 レヴィ=ストロース『神話論理I:生のものと火を通したもの』みすず書房、2006年 ――『神話論理III:食卓作法の起源』みすず書房、2007年 ボウエー&プランティエ『100語でわかるガストロノミ』白水社・文庫クセジュ、2012年 青木正児『華国風味』岩波文庫、1984年 廣瀬純『美味しい料理の哲学』河出書房新社、2005年 藤原辰史『食べること考えること』共和国、2014年 ――『分解の哲学:腐敗と発酵をめぐる思考』青土社、2019年 辺見庸『もの食う人びと』角川文庫、1997年 |
成績評価の方法 /Evaluation |
【評価方法】 学期末レポート(60%)、リアクションペーパー(20%)、授業への参加度(20%)によって評価します。 【評価基準】 レポートは、課題で設定した条件を守っており、充分な文献調査に基づき、自身の主張を分かりやすく展開できていること、また、読み手のことを考え、文章表現に工夫・配慮ができていることを評価します。 リアクション・ペーパーおよび授業への参加度は、授業内容を精確に把握しようと努め、疑問点があれば的確に質問できていること、自分の考えを積極的に主張できていることを評価します。 【課題(試験やレポート)に対するフィードバックの方法】 各授業におけるリアクションペーパーに書かれた質問や意見については、次回授業内で紹介し、教員の回答やコメントを共有する予定です。 |
備考 /Notes |
科目と卒業/修了認定に関する方針(ディプロマ・ポリシー)の対応一覧
/Diploma Policy
https://www.shirayuri.ac.jp/campus/enrollment/diploma01.html