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科目一覧へ戻る | 2025/03/14 現在 |
科目名/Course title | 近代文学講義BⅠ/Japanese Literature: since the Meiji Era (Lecture) B Ⅰ |
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担当教員(所属)/Instructor | 山中 剛史 (文学部国語国文学科) |
授業科目区分/Category | 国語国文学科専門科目 |
授業形態/Type of class | 講義 |
開講期/Semester | 2025年度/Academic Year 前期/SPRING |
開講曜限/Class period | 水/WED 4 |
対象所属/Eligible Faculty | 文学部国語国文学科/Faculty of Liberal Arts Department of Japanese Language and Literature,文学部フランス語フランス文学科/Faculty of Liberal Arts Department of French Language and Literature,文学部英語英文学科/Faculty of Liberal Arts Department of English Language and Literature,人間総合学部児童文化学科/Faculty of Human Studies Department of Children's Culture,人間総合学部発達心理学科/Faculty of Human Studies Department of Developmental Psychology,人間総合学部初等教育学科/Faculty of Human Studies Department of Child Care and Primary Education |
対象学年/Eligible grade | 2年 , 3年 , 4年 |
単位数/Credits | 2 |
副題 /SubTitle |
文・方法・メディアから見る文学的「近代文学」の諸相 |
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授業のねらいと達成目標 /Course Objectives |
本講義は、近代文学を「文」「方法」「メディア」という三つの要素から考察していくことで、文学における「近代」をめぐる諸問題について考えていくことを主要な目的とします。 では「文」「方法」「メディア」とは何か。そもそも今当たり前にあるような文、そして小説の文体がどのような歴史的状況のなかで成立したのか。それを考えるには、何も言文一致のみならず、韻文と散文のあるいはまた物語と小説のといった区分が確立していったのかについての問題も改めて考えなければなりません。 また、小説とはフィクションですが、それに感じ入ったり感動したりするのは「リアリティ」を感じさせるからです。ではその「リアリティ」とは何か。それを考えるためには小説の方法論をおさえておかなければなりません。明治から昭和にかけて、近代文学は種々の流派・主義を経て来ましたが、それぞれの方法論は歴史的変遷のなかでいかような葛藤と革新を経てきたのか。 そして文学は、メディアがあって初めて成立するものです。書物という商業的媒介物がなければ、文学もあり得ない。とかく中身ばかりが問題になる文学を、その身体ともいうべきメディアの側から改めて考えた時に、背後の社会状況や映像などの他メディアの発展も視野に入れなければならなくなってきます。 これら「文」「方法」「メディア」の視点から、改めて文学における「近代」を捉え直すことが本講義の達成目標です。 |
授業概要 /Course description |
「近代」文学とは何だったのか。明治以降の文学における「文」「方法」「メディア」という三つの視点から、その発生と葛藤そして成熟する有様を各々の作品を参照しながら考察していく。 言文一致運動による文学的「文」の制度化によって、小説が韻文や語り物的芸能から離脱していく様相を、近代的な物語/小説のジャンル分化を軸に考察する。 また、小説による「私」語り=自己表象の際の方法論的成熟を、ロマン主義から自然主義という揺れ幅の中で跡づけると共に、大正期に開花するデカダンスの文学における感覚の鋭敏化と前近代的「型」の再発見という反自然主義の作家たちの試みのなかに読み解いていく。 |
授業計画(授業の形式、スケジュール等) /Class schedule |
第1回:ガイダンス 第2回:小説とはなんだろうか 第3回:小説の近代:近代化の階梯 第4回:メディアの近代:瓦版から新聞へ 第5回:小説の発生:雑報から小説へ 第6回:文学改良(1):「近代」の意味 第7回:文学改良(2):言文一致 第8回:ロマン主義(1):立身出世の敗北者 第9回:ロマン主義(2):恋愛という新思想 第10回:リアルのゆくえ:「写実」という方法 第11回:「風景」の発見 第12回:自然主義(1):自然科学主義 第13回:自然主義(2):さまざまな言説 第14回:自然主義(3):「告白」という戦略 第15回:「方法論」のゆくえ ☆内容は変更される場合もある |
準備学習・履修上の注意 /Notices |
小レポート用の課題作品は勿論のこと、講義中指示する関連文献、作品などにも積極的に目を通し、主体的な姿勢をもって講義に臨んでもらいたい。 なお、本授業の予習・復習にはおおむね4時間を想定しています。 【授業外学修の内容】 毎回の授業の振り返りを行うこと。授業において指示した課題を行うこと。 |
教科書・参考書等 /Textbooks |
【教科書】 必要に応じテキスト及び資料プリントを配布するが、本の購入を指示する場合がある。 【参考書】 講義中適宜指示する。 |
成績評価の方法 /Evaluation |
【評価方法】 講義への参加度(リアクションペーパー)4割+期末レポート6割を総合して評価を下す。 【評価基準】 課題:授業で扱ったテーマを理解し、真摯に取り組んでいる。 レポート:授業で扱ったテーマを理解し、自分の意見を述べることができる。 【課題(試験やレポート)に対するフィードバックの方法】 レポート、リアクションペーパーなどにコメントを返す。 |
備考 /Notes |
◎基本的に教室で対面授業の予定です。 |
科目と卒業/修了認定に関する方針(ディプロマ・ポリシー)の対応一覧
/Diploma Policy
https://www.shirayuri.ac.jp/campus/enrollment/diploma01.html