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科目一覧へ戻る | 2025/03/14 現在 |
科目名/Course title | 専門ゼミⅡ/Seminar (third and fourth years) Ⅱ |
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担当教員(所属)/Instructor | 辻川 慶子 (文学部フランス語フランス文学科) |
授業科目区分/Category | フランス語フランス文学科専門科目 |
授業形態/Type of class | 演習 |
開講期/Semester | 2025年度/Academic Year 後期/AUTUMN |
開講曜限/Class period | 金/FRI 2 |
対象所属/Eligible Faculty | |
対象学年/Eligible grade | 3年 , 4年 |
単位数/Credits | 2 |
副題 /SubTitle |
19世紀パリ生活誌——文学・芸術作品と19世紀の衣食住 デュマ『モンテ=クリスト伯』を読む |
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授業のねらいと達成目標 /Course Objectives |
今年度の専門ゼミではアレクサンドル・デュマの長篇小説『モンテ=クリスト伯』を読み、物語を通して19世紀フランスの文学と社会についての理解を深めたいと思います。日本では『岩窟王』の名でも知られる『モンテ=クリスト伯』(1844-46年)は、すべてを失った男エドモン・ダンテスの壮大な復讐劇で、その背景には19世紀の復古王政と百日天下などの政変、政界・金融界の変動、マルセイユや地中海の航海生活、パリ社交界の華やかな交際が描かれます。冷徹な復讐劇という物語ながら、ダンテスをはじめとする登場人物の魅力と息もつかせぬ展開に圧倒されます。そうした物語や登場人物のキャラクターの魅力とともに、物語の背景となる社会や暮らしにも目を向けて、『モンテ=クリスト伯』を読みたいと思います。 前期は『モンテ=クリスト伯』の抜粋を読み、みなさんにテクスト解釈の発表をしていただく形で進めていきます。後期には、前期に読んだ『モンテ=クリスト伯』を発展させる形で、19世紀フランスに関するテーマを自由に選び、学生の皆さんに発表をしていただきたいと思います。みなさんのご発表を楽しみにしています。 『モンテ=クリスト伯』は岩波文庫で全7巻という長さですが、一旦物語に引き込まれると、夢中になり、読むのが止まらなくなります。数多くの映画化などアダプテーションがありますが、2024年に公開されたフランス映画『モンテ=クリスト伯』は1000万視聴に迫る勢いです。19世紀フランスの人々が熱狂した新聞連載小説の魅力が今なお感じられます。長篇小説を夢中になって読破する、ということをぜひ卒業までに体験していただけると嬉しいです。 |
授業概要 /Course description |
ゼミでは、最初の30分程度で、19世紀フランスを中心とした基礎知識の講義を行います。後半の1時間程度では、発表とディスカッションを行います。前期に1回、後期に1回、個人発表を行っていただき、司会も学生が担当します。発表担当者以外も、毎回必ず発言を求められますので、事前に入念な予習をした上で授業にのぞんでください。年間を通して卒論・ゼミ論など論文執筆の方法についても説明します。 |
授業計画(授業の形式、スケジュール等) /Class schedule |
第1回 後期導入(1) 『モンテ=クリスト伯』の受容 第2回 後期導入(2) 新聞連載小説と大衆小説 第3回 登場人物のキャラクター造形(1) 第4回 登場人物のキャラクター造形(2) 第5回 登場人物のキャラクター造形(3) 第6回 19世紀フランスと社会上昇・下降 第7回 身分と財産、遺産と結婚 第8回 教育と教養 第9回 社交の場(晩餐会、舞踏会、劇場) 第10回 パリと地方 第11回 ヨーロッパとオリエント、エデの描写 第12回 『モンテ=クリスト伯』のリライトとアダプテーション(舞台・映画・ドラマ・マンガ) 第13回 その他の発表 第14回 その他の発表 第15回 まとめと評価 |
準備学習・履修上の注意 /Notices |
ゼミではディスカッションを中心に進めますので、配布プリントを参考に入念な準備を行ってください。 本授業の予習・復習にはおおむね4時間を想定しています。 【授業外学修の内容】 毎回の授業の予習と振り返りを行うこと。授業において指示した課題を行うこと。 |
教科書・参考書等 /Textbooks |
【教科書】 配布プリント 【参考書】 アレクサンドル・デュマ『モンテ・クリスト伯』(山内義雄訳、岩波文庫、1956年、全7巻) アレクサンドル・デュマ『モンテ=クリスト伯爵』(大矢タカヤス訳、新井書院、2012年) 森山絵凪『モンテ・クリスト伯爵』(白泉社、ジェッツコミックス、2015年) |
成績評価の方法 /Evaluation |
【評価方法】 口頭発表(30%)、授業参加(30%)、レポート(30%)、その他の授業課題(10%)卒業論文履修者は、卒業論文を提出しなかった場合には「専門ゼミII」が不合格となります。 【評価基準】 授業への積極的参加、配布プリントへの取り組み、口頭発表、期末レポートを見て総合的に評価します。 【課題(試験やレポート)に対するフィードバックの方法】 授業中のコメントやmanabacourseなどでフィードバックを行います。 |
備考 /Notes |
【討議(ディスカッション、ディベート)を取り入れている】 【グループワークを取り入れている】 【発表(プレゼンテーション)を取り入れている】 【フィールドワーク、実習、実験、実技を取り入れている】 |
科目と卒業/修了認定に関する方針(ディプロマ・ポリシー)の対応一覧
/Diploma Policy
https://www.shirayuri.ac.jp/campus/enrollment/diploma01.html