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科目一覧へ戻る | 2023/03/18 現在 |
科目名/Course title | 専門ゼミ/Seminar (third and fourth years) |
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担当教員(所属)/Instructor | 村中 由美子 (文学部フランス語フランス文学科) |
授業科目区分/Category | フランス語フランス文学科専門科目 |
授業形態/Type of class | 演習 |
開講期/Semester | 2023年度/Academic Year 通年/ONE-YEAR |
開講曜限/Class period | 金/FRI 2 |
対象所属/Eligible Faculty | |
対象学年/Eligible grade | 3年 , 4年 |
単位数/Credits | 4 |
副題 /SubTitle |
文学作品の映画化 |
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授業のねらいと達成目標 /Course Objectives |
このゼミでは、文学作品の翻案のひとつとしての映画化を扱います。文学作品が映画化されるとき、なにが失われ、またなにが生まれるのか、映画化をことばからイメージへの翻訳ととらえて具体的な作品の分析を行ないます。文学作品と映画を相互に読解、鑑賞、考察する過程を通じて、双方をより深く理解し、味わうことを学びます。そして、自分の感性に合った文学・映画作品を見つけ、それについて説得力のある口頭発表をし、レポートにまとめることを目指します。毎回のゼミでは意見交換を重視するので、ほかの参加者の見方、考え方を学び、その過程を通じて自分の考察を深める訓練も求められます。 〔2022年度以前入学者〕 この授業は、ディプロマ・ポリシーの「専攻する言語と文学、文化に関して、専門的な知見と技能を身につけている」、「専攻する言語や文学、文化について、特定の問題を掘り下げ、自ら調査、研究して考えをまとめることができる」、「異文化と自文化とを見渡す豊かな教養をもとに、多様な人々と協同し、対話する能力を身につけている」に対応しています。 |
授業概要 /Course description |
前期には、みなで同じ文学作品・映画を分析します。文学作品とその映画版との違いの列挙にとどまらず、映像ならではの表現にも着目しながらイメージを読み解く技能を身につけると同時に、元の文学作品の多様な解釈の可能性を学びます。 また、字幕なしでフランス映画を鑑賞できるようになることを目指し、映画を使ったディクテも定期的に行ないます。フランスの日刊紙『ル・モンド』の映画評もフランス語原文で読みます。映画評読解については、各回でグループワークとして読解を進め、13回目の授業で各グループ(ペア)ごとに口頭発表をしてもらいます。 後期は、受講者各自による、任意の文学作品とその映画版を比較した発表を通して、具体的な作品について議論していきます。 |
授業計画(授業の形式、スケジュール等) /Class schedule |
第1回:導入(授業の進め方、到達目標の確認、扱う文学作品・映画の説明、ゼミメンバー自己紹介) 第2回:原作を読む・映画を観る①:作家を知る①(グループワーク1) 第3回:原作を読む・ 映画を観る②:作家を知る②(グループワーク2) 第4回:原作を読む・映画を観る③:作家を知る③(グループワーク3) 第5回:原作を読む・映画を観る④:作家を知る④(グループワーク4) 第6回:原作を読む・映画を観る⑤:作家を知る⑤(グループワーク5) 第7回:原作を読む・映画を観る⑥:映画評を読む①(グループワーク6) 第8回:原作を読む・映画を観る⑦:映画評を読む②(グループワーク7) 第10回:原作を読む・映画を観る⑧:映画評を読む③(グループワーク8) 第11回:原作を読む・映画を観る⑨:映画評を読む④(グループワーク9) 第12回:原作を読む・映画を観る⑩:映画評を読む⑤(グループワーク10) 第13回:作家の紹介・映画評についての発表(グループワークの成果発表) 第14回:レポートの書き方 第15回:まとめ 第16回:前期レポートの返却・講評 第17回:学生による発表①例:ラファイエット夫人『クレーヴの奥方』 第18回:学生による発表②例:ラクロ『危険な関係』 第19回:学生による発表③例:シャンタル・トマ『王妃に別れを告げて』 第20回:学生による発表④例:アレクサンドル・デュマ『モンテ・クリスト伯』 第21回:学生による発表⑤例:アレクサンドル・デュマ『三銃士』 第22回:学生による発表⑥例:ジュール・ヴェルヌ『地底旅行』 第23回:学生による発表⑦例:ジュール・ヴェルヌ『海底二万マイル』 第24回:学生による発表⑧例:ジュール・ヴェルヌ『八十日間世界一周』 第25回:学生による発表⑨例:モーパッサン『女の一生』 第26回:学生による発表⑩例:ガストン・ルルー『オペラ座の怪人』 第27回:学生による発表⑪例:コレット『シェリ』 第28回:学生による発表⑫例:アルベール・カミュ『客』 第29回:学生による発表⑬例:ピエール・ルメートル『天国でまた会おう』 第30回:後期のまとめ *学生による発表例は過去の例であり、実際には各自で好きな作品を選ぶことができます。各回で2名がそれぞれ発表します。 |
準備学習・履修上の注意 /Notices |
前期はひとつの作品をみなで輪読します。自分の発表の担当でない部分もきちんとあらかじめ読み、わからないところや問題意識を明確にして授業に臨みましょう。自分できちんと原作を読んでいないと、映画を観ても比較することができません。 後期は、受講者各自のテーマについての口頭発表になります。自分の発表が終わったからといって欠席するのは仲間に対して失礼です。ゼミというのは、教員が一方的に講義を行なう場ではなく、学生のみなさんの間の意見交換を通して相互に高め合う場です。そのことを踏まえて、主体的に授業に参加してください。 本授業の予習・復習にはおおむね4時間を想定しています。 【授業外学修の内容】 毎回の授業の予習と振り返りを行うこと。授業において指示した課題を行うこと。 |
教科書・参考書等 /Textbooks |
【教科書】 プリントとして配布します。 【参考書】 ・小川公代・村田真一・吉村和明 編 『文学とアダプテーション ヨーロッパの歴史的変容』春風社、2017. ・野崎歓[編]『文学と映画のあいだ』東京大学出版会、2013.〔大学図書館:2F和書 902.9/B 89〕 ・バザン、アンドレ『映画とは何か』(上・下)[1976] 、野崎歓ほか[訳]、岩波書店、2015.〔大学図書館:2F文庫 P500/B85/1-1 ;1-2〕 ・波戸岡景太『映画原作派のためのアダプテーション入門 フィッツジェラルドからピンチョンまで』彩流社、2017. |
成績評価の方法 /Evaluation |
【評価方法】 発表(40%)、レポート(60%) 前期・後期それぞれ少なくとも1回は発表をすること。3年生は各学期末にレポートを提出すること。4年生は前期はレポート、後期は卒論またはゼミ論を提出すること。 卒業論文履修者は卒業論文を提出しなかった場合には「専門ゼミ」が不合格となります。 【評価基準】 取り上げた文学作品と映画に基づく発表・レポートにおいて、1)十分な時間をかけて準備しているか、2)小説と映画の単なる比較の列挙にとどまらず、比較を通して自分の考えを深めているか、3)自分の言葉でわかりやすく伝えているか、の3つの観点から評価します。 【課題(試験やレポート)に対するフィードバックの方法】 発表、課題などにコメント等を返す。 |
備考 /Notes |
【討議(ディスカッション、ディベート)を取り入れている】 【グループワークを取り入れている】 【発表(プレゼンテーション)を取り入れている】 【フィールドワーク、実習、実験、実技を取り入れている】 |