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科目一覧へ戻る | 2023/03/18 現在 |
科目名/Course title | 専門ゼミ/Seminar (third and fourth years) |
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担当教員(所属)/Instructor | 海老根 龍介 (文学部フランス語フランス文学科) |
授業科目区分/Category | フランス語フランス文学科専門科目 |
授業形態/Type of class | 演習 |
開講期/Semester | 2023年度/Academic Year 通年/ONE-YEAR |
開講曜限/Class period | 金/FRI 2 |
対象所属/Eligible Faculty | |
対象学年/Eligible grade | 3年 , 4年 |
単位数/Credits | 4 |
副題 /SubTitle |
作品分析とリライト・アダプテーション |
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授業のねらいと達成目標 /Course Objectives |
「リライト(書き換え)」や「ジャンル」という要素に焦点を当てながら、芸術作品の分析方法を身につけることを目指します。ある作品が書き換えられるとはどういうことなのか、ジャンルをまたいだ書き換えであった場合(「アダプテーション」といいます)、そこで何が変わり何が変わらないのかを、学生による発表と意見交換を中心にしながらさまざまな角度から検討します。一人ひとり別々のテーマを扱うため、やや抽象的な言い方になりますが、資料の有無や論証か可能であるか等の検討を行いながら、自分の力で適切な研究テーマを設定すること、資料の探索と必要な手つづきにもとづいて論理的な検討を行て結論を導き、口頭発表ならびにレポートに結実させることが目標です。この授業は、ディプロマ・ポリシーの「専攻する言語と文学、文化に関して、専門的な知見と技能を身につけている」、「専攻する言語や文学、文化について、特定の問題を掘り下げ、自ら調査、研究して考えをまとめることができる」、「異文化と自文化を見渡す豊かな教養をもとに、多様な人々と協同し、対話する能力を身につけている」に対応しています。 |
授業概要 /Course description |
前期は、フランスのシャルル・ペロー版「シンデレラ」を精読したうえで、バジーレ版やグリム版など他のヴァージョンとの比較を行ったり、バレエ、映画、アニメーションといった他のジャンルへのアダプテーション、とくに21世紀に入ってからのさまざまなシンデレラを検討したりして、作品分析とアダプテーション研究の方法を学んでいきます。対面でのグループワークやICTを用いたディスカッションも多く取り入れます。後期は、前期で学んだ事柄を踏まえながら、リライトまたはアダプテーションというテーマで、2つ以上の作品に関連する個人発表が課されます。指定されているテーマが広い分、テーマ設定から自分で行う必要があります。前後期ともレポートの提出は必須です。 |
授業計画(授業の形式、スケジュール等) /Class schedule |
第1回:イントロダクション(リライトとアダプテーション) 第2回:ミクロ分析の方法(1) 何が描かれているのか 第3回:ミクロ分析の方法(2) 「語り」とは何か 第4回:作品講読:ペロー版「シンデレラ」(1)「書き出し」と設定 第5回:作品講読:ペロー版「シンデレラ」(2)魔法とガラスの靴 第6回:作品講読:ペロー版「シンデレラ」(3)シンデレラの性格 第7回:作品講読:ペロー版「シンデレラ」(4)結末と教訓 第8回:バジーレ「猫のシンデレラ」とペロー 第9回:グリム「灰かむり」とペロー 第10回:分析の試み(1):「シンデレラ物語」とは 構造論的アプローチ 第11回:分析の試み(2):20世紀における「シンデレラ」の変遷(歴史とのかかわり 第12回:分析の試み(3):21世紀における「シンデレラ」(ジェンダーの視点) 第13回:分析の試み(4):「細部」への着目(テーマ分析の方法) 第14回:分析の試み(5):「語り方」と「撮り方」 第15回:前期のまとめ 第16回:前期レポートの講評 第17回:研究発表に向けての注意(1):配布資料について 第18回:研究発表に向けての注意(2):レポートと口頭発表 第19回:学生の研究発表(1) 第20回:学生の研究発表(2) 第21回:学生の研究発表(3) 第22回:学生の研究発表(4) 第23回:学生の研究発表(5) 第24回:学生の研究発表(6) 第25回:学生の研究発表(7) 第26回:学生の研究発表(8) 第27回:学生の研究発表(9) 第28回:学生の研究発表(10) 第29回:卒論執筆者による成果発表 第30回:後期まとめ |
準備学習・履修上の注意 /Notices |
前期は授業内で意見交換を行うので、指定された文献や作品にはあらかじめ目を通し、ある程度自分の考えをまとめてから出席することが必要です。後期は各自ペースを守って自分の研究を進めてください。他の学生の発表テーマは事前に伝えるので、扱う作品に関する最低限の予備知識を頭に入れて参加すること。発表に関するコメントが必須となります。4時間を各授業の準備・復習時間の目安とします。 【授業外学修の内容】 毎回の授業の予習と振り返りを行うこと。授業において指示した課題を行うこと。 |
教科書・参考書等 /Textbooks |
【教科書】 なし(プリント使用) 【参考書】 授業中に指示しますが、少々骨のある以下の書物は頻繁に参照する予定です。 リンダ・ハッチオン (片渕悦久他訳)『アダプテーションの理論』 晃洋書房 2012 小川公代・吉村和明(編)『文学とアダプテーション II』春風社 2021 |
成績評価の方法 /Evaluation |
【評価方法】 前期はレポート(50%)に加え、平常点(通常の提出物、議論への参加度)(50%)で評価します。後期は平常点(30%)、発表(30%)、最終レポート(40%)で評価します。ただし卒業論文執筆者は後期の発表は自分の研究について行い、卒業論文提出をもってレポート提出に変えます。評価の割合は以上の通りですが、求められた発表を行わない、あるいはレポートまたは卒論を提出しない場合には、他の要素の出来如何にかかわらず、単位取得はできません。 【評価基準】 レポート・発表ともに、適切な問題設定ができているか、資料の探索は十分か、使い方は適切か、分析は論理的か、導かれた結論は妥当かを評価します。平常点については、積極的に議論に参加し、適切な質問やコメントができているかを見ます。 【課題に対するフィードバックの方法】 発表や発言については授業内でコメントします。提出物に関しては、Manabacourseを活用し、コメントします。 |
備考 /Notes |
【討議(ディスカッション、ディベート)を取り入れている】 【グループワークを取り入れている】 【発表(プレゼンテーション)を取り入れている】 【ICT を活用した双方向型授業を取り入れている】(授業内ディスカッションには、Manabacourseのレスポンの機能を使用します) |