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授業情報/Course information

科目一覧へ戻る 2022/03/14 現在

科目名/Course title フランス社会研究A/French Society (A) (Research)
担当教員(所属)/Instructor 佐々木 菜緒 (文学部フランス語フランス文学科)
授業科目区分/Category フランス語フランス文学科専門科目 
授業形態/Type of class 講義
開講期/Semester 2022年度/Academic Year  通年/ONE-YEAR
開講曜限/Class period 火/TUE 1
対象所属/Eligible Faculty
対象学年/Eligible grade 2年 , 3年 , 4年
単位数/Credits 4
副題
/SubTitle
世界のフランス語圏社会と文化
授業のねらいと達成目標
/Course Objectives
今日のフランス語圏を特徴づけた重要な出来事および政治・社会・文学の言説を学ぶことが目的です。
達成目標は、フランス以外のフランス語圏の歴史、社会、文学、文化などの理解を深め、フランス語圏における諸問題について見解を述べられるようになることです。
この授業は、ディプロマ・ポリシーの「専攻する言語と文学、文化に関して、専門的な知見と技能を身につけている」に対応しています。
授業概要
/Course description
フランス語圏文学と文化に深い影響を与えた歴史的、社会政治的状況を学び、主要な潮流を代表する文学作品・思想書を分析します。
授業計画(授業の形式、スケジュール等)
/Class schedule
【前期】
第1回: イントロダクション:ケベックの社会と歴史の概観
第2回: フランス系カナダの「生き残り」:歴史的、社会政治的な文脈
第3回: 郷土小説における「生き残り」の表象:L・エモン『マリア・シャプドレーヌ』
第4回: 「静かな革命」」とケベックのアイデンティティ:伝統的社会構造の問題点
第5回: 小説における自己認識の表象:J・ゴドブー『やあ、ガラルノー』
第6回: ケベックのアイデンティティ論における「アメリカ性」:ケベック社会における他者性の様相
第7回: ケベック文学における他者像:問題の背景
第8回: A・エベールとおとぎ話の形式:作品の主要テーマと形式的特徴
第9回: 自己の内の他者(1):「釣り竿」
第10回: 自己の内の他者(2):『オレリアンとクララ…』
第11回: Y・テリオーと民話形式:作品の主要テーマと形式的特徴
第12回: 他者との対話(1)『孤独な者のための物語」
第13回: 他者との対話(2)『ヴァレールと大きな舟』
第14回: 期末試験
第15回: 試験返却&まとめ

【後期】
第1回: イントロダクション:フランス語圏の歴史と社会の概観
第2回: フランスの植民地から海外県へ:カリブ海域の歴史的、社会政治的文脈
第3回: ネグリチュード運動からクレオール化まで:アイデンティティ言説の諸問題
第4回: 自己疎外の様相(1):F・ファノン『黒い皮膚・白い仮面』
第5回: 自己疎外の様相(2):F・ファノン『黒い皮膚・白い仮面』
第6回: アメリカ大陸における黒人の条件:『わたしはあなたのニグロではない』
第7回: P・シャモワゾーと民話形式:作品の主要テーマと形式的特徴
第8回: クレオール文学の創造(1):『クレオールの民話』
第9回: クレオール文学の創造(2):『テキサコ』
第10回: フランス支配から独立へ:セネガルの歴史的、社会的文脈
第11回: セネガルのフランス語事情:公用語制定の背景
第12回: A・バーと書簡体形式:作品の主要テーマと形式的特徴
第13回: 小説における女性の条件:『かくも長き手紙』
第14回: 期末試験
第15回: 試験返却とまとめ
準備学習・履修上の注意
/Notices
各回の授業外学習時間(予習・復習)には2時間程度かかると想定されます。

単にフランス語圏の知識を記憶するのではなく、フランス語圏地域が抱える諸問題を自分が暮らしている国の社会や文化と関連付けて熟考し、自分の見解を人に伝えるという姿勢で授業に臨むことを求めます。
教科書・参考書等
/Textbooks
【教科書】
資料を配布します。

【参考書(日本語)】
・小畑精和、竹中豊編『ケベックを知るための54章』明石書店、2009年。
・小畑精和『ケベック文学研究:フランス系カナダ文学の変容』彩流社、2003年。
・ジャン=ブノワ・ナドー、ジュリー・バーロウ『フランス語のはなし—もうひとつの国際共通語』立花英裕監訳、大修館書店、2008年。
・国本伊代編『カリブ海世界を知るための70章』明石書店、2017年。
・小川了編『セネガルとカーボベルデを知るための60章』明石書店、2010年。

その他授業中に必要に応じて紹介します。
成績評価の方法
/Evaluation
【評価方法】
リアクションペーパー(60%)、期末試験(40%)を評価材料として考慮し、総合的に評価します。

【評価基準】
毎授業のリアクションペーパーは単なる感想ではなく自らの考えを記述している点、期末試験は自らの理解に基づく表現で記述している点を評価基準とします。

【フィードバックの方法】
2回目以降、毎授業の冒頭に前回のリアクションペーパーについてコメントを返します。
備考
/Notes
この授業には次の要素を取り入れています。
【討議(ディスカッション、ディベート)を取り入れている】
【グループワークを取り入れている】

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