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授業情報/Course information

科目一覧へ戻る 2025/03/14 現在

科目名/Course title フランス文学歴史研究B/French Literature and History (Lecture) (B)
担当教員(所属)/Instructor 坂本 さやか (文学部フランス語フランス文学科)
授業科目区分/Category フランス語フランス文学科専門科目 
授業形態/Type of class 講義
開講期/Semester 2025年度/Academic Year  後期/AUTUMN
開講曜限/Class period 金/FRI 4
対象所属/Eligible Faculty
対象学年/Eligible grade 2年 , 3年 , 4年
単位数/Credits 2
副題
/SubTitle
フランス語で読む聖書のリライト:シュペルヴィエル「ノアの箱舟」
授業のねらいと達成目標
/Course Objectives
 フランス語での原書講読に必要な文法事項を学習しながら、難解な部分もある文学テクストをフランス語で読むことに挑戦します。さらに、その読解をもとに分析・議論を行うことで、フランス語読解能力を鍛えながら、作品への理解を深めることを目指します。旧約聖書の語る出来事を、20世紀の作家がどう解釈し、語り直しているかを検討しながら、文学テクストの読み方を学んでいきます。 
授業概要
/Course description
 旧約聖書に登場する「洪水」のリライト(書き換え)である、ジュール・シュペルヴィエルによる「ノアの箱舟」を扱います。最初の数回は、旧約聖書の日本語訳を読んで、聖書のテクストの内容について検討します。それ以降は、毎回、ウルグアイ生まれの作家であるシュペルヴィエルの「ノアの箱舟」のフランス語による読解に取り組みます。それぞれの場面を原書の抜粋で精読しながら、人間や動物の描き方、箱舟に乗った人間・動物たちと、海に残された人間・動物たちのあいだで交わされる議論などに着目し、聖書の記述とも比較しながら、シュペルヴィエルのテクストの特徴を探ります。またシュペルヴィエルの文章にあふれる、時にブラックなきわどいユーモアにも注目します。
 学生は毎回、指定されたフランス語のテクストを辞書を引いてきちんと予習し、授業で当てられたら、訳および内容についての説明を行ってください。まだ習っていない文法事項や難解な箇所も出てきますが、そのつど細かく解説をしますので、意欲をもって取り組んでください。
授業計画(授業の形式、スケジュール等)
/Class schedule
第1回:導入/物語の時制「直説法単純過去」について
第2回:聖書「洪水」の読解・内容に関する議論
第3回:Jules Supervielle, « L’Arche de Noé »  シュペルヴィエルによる少女の逸話
第4回:Jules Supervielle, « L’Arche de Noé »  箱舟の建造, 動物たちの乗船
第5回:Jules Supervielle, « L’Arche de Noé »  箱舟に乗れない人間・動物たち
第6回:Jules Supervielle, « L’Arche de Noé »  サーカス一家の最期
第7回:Jules Supervielle, « L’Arche de Noé »  箱舟の内と外での論争, 選別の正当性
第8回:Jules Supervielle, « L’Arche de Noé »  海上の生存者
第9回:Jules Supervielle, « L’Arche de Noé »  努力と信頼のもたらす救い
第10回:Jules Supervielle, « L’Arche de Noé » 密航者
第11回:Jules Supervielle, « L’Arche de Noé » 飢えへの不安
第12回:Jules Supervielle, « L’Arche de Noé » 自己犠牲の困難
第13回:Jules Supervielle, « L’Arche de Noé » 結末
第14回:学期末試験
第15回:後期まとめ
準備学習・履修上の注意
/Notices
 この授業では、難解な部分も多いシュペルヴィエルのフランス語の原文に、積極的に取り組むことが求められます。毎回、事前に辞書をよく調べた上で、フランス語テクストの日本語訳を準備してください。きちんと予習をした上で授業にのぞむこと。
 またテクストの内容について理解し、よく考えた上で、読解や調査に基づいた自分なりのコメントができるようにしましょう。
 各回の授業外学習時間(予習・復習)には 4 時間程度かかると想定される 。
教科書・参考書等
/Textbooks
【教科書】
 授業時に、プリントで文書を配布します。

【参考書】
 授業中に適宜紹介します。
成績評価の方法
/Evaluation
【評価方法】
 授業での訳読への参加(25%)・課題提出(25%)・学期末試験(50%)
【評価基準】
 訳読、課題、学期末試験に関しては、フランス語のテクストの意味がきちんと読み取れているか、テクストの提起する問題をよく把握できているかを評価します。
 試験の記述問題については特に、問題設定の適切さ、文章の組み立て(論理的一貫性)、作品の細部と全体を関連づけた読解ができるかどうかなどを評価します。

【課題(試験やレポート)に対するフィードバックの方法】
 毎回の授業で前回の課題の内容について解説

科目と卒業/修了認定に関する方針(ディプロマ・ポリシー)の対応一覧
/Diploma Policy
https://www.shirayuri.ac.jp/campus/enrollment/diploma01.html

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