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科目一覧へ戻る | 2022/09/16 現在 |
科目名/Course title | 入門セミナー・アメリカ/Introductory Seminar: American Literature and Culture |
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担当教員(所属)/Instructor | 箕輪 理美 (文学部英語英文学科) |
授業科目区分/Category | 英語英文学科専門科目 |
授業形態/Type of class | 演習 |
開講期/Semester | 2022年度/Academic Year 前期/SPRING |
開講曜限/Class period | 木/THU 1 |
対象所属/Eligible Faculty | |
対象学年/Eligible grade | 2年 , 3年 , 4年 |
単位数/Credits | 2 |
副題 /SubTitle |
現代アメリカの断絶と格差を考える |
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授業のねらいと達成目標 /Course Objectives |
この入門セミナーでは、アメリカの社会や文化を様々な角度から考察する文献の講読を行い、現代アメリカを理解するための基礎的な知識を養います。今年度の授業は「現代アメリカの断絶と格差を考える」をテーマに、現在のアメリカにおける政治的・人種的な分断や経済格差が引き起こしている社会問題を取り上げます。 この授業は、ディプロマ・ポリシー中の「専攻する言語と文学、文化に関して、専門的な知見と技能を身につけている」に対応しています。 |
授業概要 /Course description |
まず、学期の前半では、2016年大統領選に始まる「トランプ現象」に焦点を当てます。テキストであるJ. D. ヴァンス著の『ヒルビリー・エレジー—アメリカの繁栄から取り残された白人たち』および関連文献を輪読することで、トランプ元大統領の強力な支持基盤と言われることの多い、地方の白人労働者階級が置かれている状況を考察します。 また、学期後半ではブラック・ライヴズ・マター(BLM)運動を取り上げたドキュメンタリーや文献を扱い、ディスカッションを行います。この運動は何を目的にしているのか、なぜ近年大規模に展開することになったのか、さらに、日本人にとってこの運動がどのような問題を提起しているのかについて、自ら考え、発信できることを目指します。 |
授業計画(授業の形式、スケジュール等) /Class schedule |
第1回:イントロダクション 第2回:トランプ現象とアメリカ 第3回:『ヒルビリー・エレジ―』第1~3章 第4回:『ヒルビリー・エレジ―』第4~5章 第5回:『ヒルビリー・エレジ―』第6~8章 第6回:『ヒルビリー・エレジ―』第9~10章 第7回:『ヒルビリー・エレジ―』第11~13章 第8回: 『ヒルビリー・エレジ―』第14章~おわりに 第9回:「新たなマイノリティ」の誕生 第10回:白人労働者階級とトランプ 第11回:BLM運動を考える① ドキュメンタリー「13th—憲法修正第13条—」(前半) 第12回:BLM運動を考える② ドキュメンタリー「13th—憲法修正第13条—」(後半) 第13回:BLM運動を考える③ BLM運動の契機 第14回:BLM運動を考える④ 日本におけるブラック・ライヴズ・マター 第15回:総括 |
準備学習・履修上の注意 /Notices |
文献講読の授業回ではそれぞれ報告担当者が指定されるので、担当者は当日までにレジュメを用意し、授業内で発表を行います。また、受講生全員が教科書および配布文献の該当箇所を事前に読んで疑問点やコメントを講読票に記入し、授業当日に発言することが求められます。 特に、分からないことがあればそのままにせず積極的に質問してください。ある人が分からないと思うことは他の人も理解していない場合が多いので、質問してくれることはクラス全体の内容理解につながります。 各回の授業外学習時間(予習・復習)には4時間程度を要します。 【授業外学修の内容】 毎回の授業の予習と振り返りを行うこと。授業において指示した課題を行うこと。 |
教科書・参考書等 /Textbooks |
【教科書】 J. D. ヴァンス著、関根光宏・山田文訳『ヒルビリー・エレジー—アメリカの繁栄から取り残された白人たち』東京堂出版、2017年。 【参考書】 ジャスティン・ゲスト『新たなマイノリティの誕生—声を奪われた白人労働者たち』2019年。 アリシア・ガーザ『世界を動かす変革の力―ブラック・ライブズ・マター共同代表からのメッセージ』明石書店、2021年。 『現代思想 総特集=ブラック・ライヴズ・マター』青土社、2020年10月臨時増刊号。 |
成績評価の方法 /Evaluation |
【評価方法】 以下の点を総合して評価する。 ・講読票・授業への参加態度:40% ・報告担当回のレジュメ:20% ・期末レポート:40% 【評価基準】 1.授業内で扱われたアメリカの社会や文化に関する内容を正確に理解している 2.授業に積極的に参加し、自分の考えを論理的に展開することができる 【課題(試験やレポート)に対するフィードバックの方法】 毎回の授業で、報告担当者による発表内容やディスカッションでの発言に対して教員が口頭でコメントをする。 |
備考 /Notes |
・討議(ディスカッション、ディベート)を取り入れている ・発表(プレゼンテーション)を取り入れている |