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科目一覧へ戻る | 2025/03/14 現在 |
科目名/Course title | イギリス文化研究/Studies in British Culture |
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担当教員(所属)/Instructor | 水越 あゆみ (文学部英語英文学科) |
授業科目区分/Category | 英語英文学科専門科目 |
授業形態/Type of class | 講義 |
開講期/Semester | 2025年度/Academic Year 後期/AUTUMN |
開講曜限/Class period | 水/WED 4 |
対象所属/Eligible Faculty | |
対象学年/Eligible grade | 2年 , 3年 , 4年 |
単位数/Credits | 2 |
副題 /SubTitle |
The Emergence of Children's Fantasy Literature in Britain |
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授業のねらいと達成目標 /Course Objectives |
(1) 近代イギリスにおいて児童文学が成立・発展した歴史的背景を理解する。 (2) イギリス児童文学作品ならびに作品研究(の抜粋)を原文で読むことによって、語学的な読解力のみならず、異文化を理解する能力(cultural literacy)を涵養する。 |
授業概要 /Course description |
子どもの頃に読んだ物語、と聞いて思い浮かべるタイトルに、『不思議の国のアリス』や『ピーター・パン』、『クマのプーさん』は含まれているだろうか? どれもイギリス児童文学の「黄金時代」と呼ばれる19世紀後半から20世紀初頭の間に出版された作品であり、現在まで読み継がれている古典的名作である。20世紀中盤以降も、『ナルニア国物語』、『ハウルの動く城』、『ライラの冒険(ダーク・マテリアルズ)』、『ハリー・ポッター』等、イギリス児童文学には優れたファンタジーが次々と現れている。 しかしながら、イギリスにおいて「児童文学」という文芸ジャンルが登場した18世紀半ば、フェアリーテールは子どもにとって有害であると考えられており、児童文学はファンタジーとは程遠いものだった。では一体、近代イギリスにおいて「ファンタジー児童文学」は、どのように誕生したのだろうか? 本講義では、近代国民国家として、また、大英帝国として発展を続けるイギリスにおいて、「児童文学(Children's Literature)」というジャンルがどのように成立したか、詳細に分析する。 |
授業計画(授業の形式、スケジュール等) /Class schedule |
第1回:イントロダクション:イギリス児童文学の「黄金時代」 第2回:「児童文学」の定義 (1):「教訓」か「娯楽」か 第3回:「児童文学」の定義 (2):リアリズムかファンタジーか 第4回:「子ども」観の変遷 (1):原罪とピューリタニズム 第5回:「子ども」観の変遷 (2):ロック「白紙状態としての『子ども』」 第6回:「子ども」観の変遷 (3):ルソー「無垢なる『子ども』」 第7回:教訓主義的リアリズム (1):ジョン・ニューベリー 第8回:教訓主義的リアリズム (2):セアラ・フィールディング 第9回:教訓主義的リアリズム (3):マライア・エッジワース 第10回:フェアリーテールの台頭 (1):グリム兄弟 第11回:フェアリーテールの台頭 (2):アンデルセン 第11回:反リアリズム (1):「想像力」の擁護 第12回:反リアリズム (2):「教訓」から「不思議」へ 第13回:ファンタジー児童文学 (1):チャールズ・キングズリー 第14回:ファンタジー児童文学 (2):ルイス・キャロル 第15回:まとめ |
準備学習・履修上の注意 /Notices |
(1) 電子辞書の使用推奨。英和大辞典(『ジーニアス英和大辞典』『リーダース英和辞典』『ランダムハウス英和大辞典』等)を収録している電子辞書が望ましい。 (2) 授業外学習には、1週間につき4時間を要する。 【授業外学修の内容】授業内で扱った作品を原文で読む。 |
教科書・参考書等 /Textbooks |
【教科書】 授業内で指示する。 【参考書】 (1) Beauvais, C., and M. Nikolajeva. The Edinburgh Companion to Children's Literature. Edinburgh UP, 2022. (2) Butler, C. British Children's Literature in Japanese Culture : Wonderlands and Looking-Glasses. Bloomsbury Academic, 2023. |
成績評価の方法 /Evaluation |
【評価方法】 中間論述課題(30%)、期末レポート(70%) 【評価基準】 授業内容を正確に理解しているか、日本語による論述は論理的に明晰か、以上二点を評価基準とする。 【課題(試験やレポート)に対するフィードバックの方法】 教員が添削し、コメントを添えて返却する。 |
備考 /Notes |
この授業は、【オープンな教育リソース】を取り入れている。(The British Library Online Exhibitions, The University of Florida Digital Collections, Project Gutenberg, 国立国会図書館国際子ども図書館、国立国会図書館デジタルコレクション等) この授業では、Google Classroomにおいて参考資料・参考ウェブサイトを提示し、【ICTを活用した自主学習支援】を行っている。 |
科目と卒業/修了認定に関する方針(ディプロマ・ポリシー)の対応一覧
/Diploma Policy
https://www.shirayuri.ac.jp/campus/enrollment/diploma01.html