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授業情報/Course information

科目一覧へ戻る 2024/03/14 現在

科目名/Course title 絵本論A/Picture Books (A) (Lecture)
担当教員(所属)/Instructor 細江 幸世 (人間総合学部児童文化学科)
授業科目区分/Category 児童文化学科専門科目 
授業形態/Type of class 講義
開講期/Semester 2024年度/Academic Year  前期/SPRING
開講曜限/Class period 木/THU 3
対象所属/Eligible Faculty 人間総合学部児童文化学科/Faculty of Human Studies Department of Children's Culture,人間総合学部発達心理学科/Faculty of Human Studies Department of Developmental Psychology
対象学年/Eligible grade 1年 , 2年 , 3年 , 4年
単位数/Credits 2
副題
/SubTitle
絵本を広く知るために
授業のねらいと達成目標
/Course Objectives
現在、必ずしも「絵本」=「子どもの本」とはいえません。「絵本」は本の一形態であり、メディアでもあるのです。
絵本の歴史を知ることで、子ども観、教育観の変遷がわかり、現代絵本の表現や内容の何が変わり、何が変わらないのかをはっきりと知ることができるでしょう。
本講義では、絵本の基本理念や基礎知識を提供するとともに、多くの絵本を通して、社会、子ども、表現への視点を開き、考察するきっかけを与えたいと思います。

授業概要
/Course description
現在も広く読まれているビアトリクス・ポターの『ピーターラビットのおはなし』を近代絵本の起点におき、イギリスで形作られた近代絵本の有様がヨーロッパ、アメリカへと広がり、日本の絵本にも影響を及ぼした、120年あまりの絵本の流れを見渡します。
毎回、授業のテーマに沿った1冊の絵本を読み聞かせ、関連絵本リストを配布。
古典から最新の絵本までを扱い、英語圏の絵本が他言語の絵本にどのような影響を与えてきたか、絵本表現の大きなうねりを見ることで比較文化的な視点も得られるように、と考えています。また、絵本の構造を分析的に読むことで、深く絵本を読み込む視点を得られるようにしたいと考えています。子ども観、教育観の変遷、印刷技術の発展などが絵本にもたらした変化にも目を向けていきたいと思っています。
授業計画(授業の形式、スケジュール等)
/Class schedule
第1回:イントロダクション 絵本の始まり〜「ピーターラビット」以前
第2回:1900〜1930年「ピーターラビット」
第3回:1930〜1940年 ロシアとフランス、日本の絵本〜ロシア・アヴァンギャルドからアール・ルーボーへ〜
第4回:1920〜1940年①アメリカ絵本の興隆
第5回:イタリア絵本、デザイナーの絵本〜ムナーリ、イエラ・マリ、レオ・レオニ、D・ブルーナなど
第6回:1960年代アメリカ絵本とヨーロッパの状況「かいじゅうたちのいるところ」
第7回:1940~70年代日本の創作絵本の興隆
第8回:1970~89年 変化する時代とともに①:イギリス絵本を中心に
第9回:変化する時代とともに②:アメリカ多文化共生絵本の始まりと英米以外の国の絵本
第10回:変化する時代とともに③:戦後ヨーロッパの絵本状況
第11回:変化する時代とともに④:1970~89年日本の絵本
第12回:日本、アジア:新たな絵本表現
第13回:2000年以降:国境を越えた絵本づくり、新しい作家の台頭
第14回:絵本の構造
第15回:試験とまとめ
準備学習・履修上の注意
/Notices
毎回のコメントシートの内容も評価の対象とします。
講義で紹介された絵本はできるだけ、手にとって読むようにしてください。
授業外学習時間は各回約4時間が想定されます。

【授業外学修の内容】
毎回の授業の予習と振り返りを行うこと。授業において指示した課題を行うこと。
絵本だけではなく、社会における子どもの状況に目を向けて、新聞、ニュース、書籍に触れることを求めます。
教科書・参考書等
/Textbooks
【教科書】
とくにありません。必要に応じてプリントを配布します。

【参考書】
『英米絵本のベストセラー40』ミネルヴァ書房刊
『ベーシック絵本入門』ミネルヴァ書房
『絵本と社会』絵本学講座3 朝倉書店
『多文化に出会うブックガイド』読書工房
成績評価の方法
/Evaluation
【評価方法】
テスト、コメントシート、授業への参加を総合して評価します。

【評価基準】
テスト(40%)、授業中に提出する課題(60%)により評価する。
テスト:授業で扱ったテーマを理解し、自分の意見を述べることができる。
課題:授業で扱ったテーマを理解し、真摯に取り組んでいる。
【課題に対するフィードバックの方法】
manabacourse を利用しレポートにコメントを返す。
備考
/Notes
・この授業は、互いに絵本を読み合ったり、感想を共有するなどのグループワークを取り入れている。

科目と卒業/修了認定に関する方針(ディプロマ・ポリシー)の対応一覧
/Diploma Policy
https://www.shirayuri.ac.jp/campus/enrollment/diploma01.html

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