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科目一覧へ戻る | 2025/03/14 現在 |
科目名/Course title | 発達心理学演習I/Developmental Psychology I (Seminar) |
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担当教員(所属)/Instructor | 柿沼 美紀 (人間総合学部発達心理学科) |
授業科目区分/Category | 発達心理学科専門科目 |
授業形態/Type of class | 演習 |
開講期/Semester | 2025年度/Academic Year 後期/AUTUMN |
開講曜限/Class period | 金/FRI 4 |
対象所属/Eligible Faculty | |
対象学年/Eligible grade | 3年 , 4年 |
単位数/Credits | 2 |
副題 /SubTitle |
乳幼児期から学童期の社会的認知発達と課題ー比較発達心理学の視点から |
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授業のねらいと達成目標 /Course Objectives |
この授業は、小児科の心理相談や療育、小中学校の特別支援教室巡回相談の実務経験のある教員による授業であり、それらの臨床経験を生かして子どもの発達の機序について実践的授業を行うものです。 人の社会構造は他の霊長類に比べ、遥かに複雑なものになっている。それを支えているものの一つが社会的認知能力である。自閉症スペクトラム障がい児はこの発達に遅れが見られるため、集団への適応が難しくなると考えられている。また、ネグレクトなどの被虐待児においても、経験不足などに由来するためか、社会的認知発達に遅れが見られる。幼児を対象にした療育相談では、運動及び知的発達に遅れは見られないが、集団生活に適応できない子どもたちの相談が多く寄せられる。学校現場では、乳幼児期から継続している社会的認知発達等の課題に加え、学習障害や家庭環境の課題が不登校や不適切な行動として表面化している。 ここでは、乳幼児期の社会的認知発達、学童期の学習に関する問題や家庭環境の問題が子どもの適応に及ぼす影響について考えていく。 また、人の特性をより明らかにするために、チンパンジーと人の社会的認知発達を比較した研究をとりあげる。また、実際に多摩動物公園にてチンパンジー母子の行動観察を行う。 英文論文の講読を行うにあたり、英文論文の構成と、背景にある思考表現のスタイルについても検討する。 より実践的な視点で社会を理解することを目的とし、子どもを取り巻く社会的な課題についても取り合げ、話し合いを行い、多様な考え方に触れる。 達成目標としては、比較発達心理学の視点から子どもの社会認知発達について理解し、実践に応用するための基礎的な力を構築する。また、そのために英文論文の検索、要約のスキルを身につけるの2点がある。 |
授業概要 /Course description |
本演習では、関連テーマに関するディスカッションを中心に展開します。ディスカッションはSlidoなどの匿名で意見交換ができるプラットフォームを利用する。コメントカードを利用し、毎回の授業に関する意見、質問等を個別にやり取りを行う。また英文論文講読のためのエクササイズや卒業論文を想定した要旨の書き方の練習なども合わせて行う。 |
授業計画(授業の形式、スケジュール等) /Class schedule |
第 1 回 社会的認知の発達の基盤 第 2 回 比較発達心理学の視点から考える社会的認知能力 第 3 回 英文論文の読み方 第 4 回 社会的認知発達と環境 第 5 回 社会的認知発達の遅れ 第 6 回 学習障害の二次障害 その1 第 7 回 学習障害の二次障害 その2 第 8 回 チンパンジーの社会的認知発達 第 9 回 チンパンジーの行動観察(11月の土曜日を予定) 第10回 チンパンジーの行動観察(11月の土曜日を予定) 第11回 英文論文要旨の読み方、要旨の書き方 第12回 不登校の背景 1 第13回 不登校の背景 2 第14回 幼児期の支援を考える 第15回 学童期の支援を考える |
準備学習・履修上の注意 /Notices |
社会的認知発達に関する講義とそれに関するディスカッションを行う。 ディスカッションは匿名で行う。特定のテーマに対して自身の考えや実習時の体験など、身近な事例を出しながら参加することを求める。多様な考えに触れることで、視野を広げることを目的とする。 出席は「大福帳」というコミュニケーションカードを活用する。 本授業の予習・復習にはおおむね4時間を想定している。 【授業外学修の内容】 毎回の授業の予習と振り返りを行うこと。授業において指示した課題を行うこと。 |
教科書・参考書等 /Textbooks |
【教科書/Text books】 授業内に随時提示 【参考書/Reference books】 M. トマセロ『ヒトはなぜ協力するのか』勁草社 2013 外山紀子他『生活のなかの発達』 |
成績評価の方法 /Evaluation |
【評価方法/Evaluation】 授業内に書いてもらうカード、講義内に出される課題。課題(5割)及びディスカッションなど授業への参加度(5割)という配分で評価する。総合評価6割以上であることを単位認定の最低基準とする。 【評価基準】 課題:授業で扱ったテーマを理解し、真摯に取り組んでいる 授業への参加度:積極的に発言し、授業へ参加している 【課題(試験やレポート)に対するフィードバックの方法】 課題などにコメント等を返す |
備考 /Notes |
多摩動物公園でのチンパンジーの観察を11月の土曜日に二コマ分実施予定。実習等の都合で参加できない場合はweb講義を受講し、課題を提出する。 講義の順番や内容には変更が生じる可能性がある。 講義内ではSlidoという双方向性コミュニケーションプラットフォームを用い、意見交換、質疑応答などを行う。 |
科目と卒業/修了認定に関する方針(ディプロマ・ポリシー)の対応一覧
/Diploma Policy
https://www.shirayuri.ac.jp/campus/enrollment/diploma01.html