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科目一覧へ戻る | 2025/03/14 現在 |
科目名/Course title | 初等教育演習Ⅰ/Seminar for Child Care and Primary EducationⅠ |
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担当教員(所属)/Instructor | 宮下 孝広 (人間総合学部初等教育学科) |
授業科目区分/Category | 初等教育学科専門科目 |
授業形態/Type of class | 演習 |
開講期/Semester | 2025年度/Academic Year 前期/SPRING |
開講曜限/Class period | 木/THU 2 |
対象所属/Eligible Faculty | |
対象学年/Eligible grade | 3年 , 4年 |
単位数/Credits | 2 |
授業のねらいと達成目標 /Course Objectives |
担当者は教育心理学と教育方法を専門としているので、これらの領域における研究や実践について、共に学んでいきたいと考えている。 また、将来、教育者・保育者となる者として教科指導や教育・保育の各領域に関する理論と方法について学び、また教育・保育現場で生じる問題に対しての専門的研究と課題解決に向けた教育・保育実践に繋がる研究視点や手法を学び、卒業研究に繋げる力を培う。 具体的なテーマは、教示行為の発達、表象の発達、及び心理学的アプローチによる教室での実践研究である。これらについて学ぶことを通じて、「教育心理学」と「教育方法」の授業で扱った内容を振り返り、「初等教育基礎演習」で学んだ諸領域の理論や知識を活用しながらさらに深化させ、4年次の「卒業研究」に向けて研究の方法論と具体的な心理学的アプローチについて基本的な事柄を習得することを目標とする。 |
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授業概要 /Course description |
子どもは日常的な経験から学ぶだけでなく、周囲の子どもや大人に自分の知っていることを教えることができる。その原初的な形態はすでに1歳代から見られ、幼児期を通じて認知発達・社会性の発達が進むにしたがって、やって見せる、言葉で教える、さらには教える相手が何を求めているかの理解に基づいて、あえて教えないという教え方をするようにもなる。児童期になれば学校での授業場面でお互いに教えあったり、発表というかたちで学んだことを伝えたりするように発展する。 心理学の領域ではこのような内容は「教示行為の発達」というテーマで研究されており、また協同学習や協調学習といった学習形態の研究としても扱われる。 教示行為の発達の基盤となるのが「表象の発達」である。教示行為においては学び手である他者の心の内を表象することが課題となるが、表象の発達は、もともと自己の周囲にある外界を頭の中に思い描くことから始まっている。その発達過程がどのようなものであり、複雑化・高度化する中で、教示行為を含む様々な認知的活動が、どのように深化していくのかについても概観する。 この授業では「教示行為の発達」とその児童期以降の発展、さらには「表象の発達」に関する文献講読を通じて、その基礎となる心理学的な研究方法についても学ぶ。 並行して、主には小学校における実践研究に関する文献を講読したうえで、それらを参考にしながら参加者各自が取り組む実践研究について、その構想の報告と討論を行いたい。幸い学生諸姉は2年次までに教育体験、保育体験で子どもたちと直接関わる機会を持っており、3年次も何らかのかたちで継続している人も多いと期待される。日常の何気ない活動の中で、子どもの教示行為や表象活動に関する知見(必ずしもこれらにこだわらないが)を拾い上げ、研究としてまとめていくことを行うことを通じて、4年次の卒業研究への第一歩としたい。 |
授業計画(授業の形式、スケジュール等) /Class schedule |
第1回:概説①:教示行為の発達 第2回:概説②:基盤となる「心の理論」の発達 第3回:概説③:心理学研究論文の読み方 第4回:心理学文献講読①:幼児期における教示行為の発達 第5回:心理学文献講読②:乳児期における教示行為の発達 第6回:心理学文献講読③:抑制的教示行為の発達 第7回:心理学的アプローチ①:観察法 第8回:心理学的アプローチ②:実験法 第9回:心理学的アプローチ③:検査法 第10回:心理学的アプローチ④:調査法 第11回:心理学的アプローチ⑤:心理学的アプローチによる教育研究と教育実践 第12回:教育実践研究①:教室における実践研究をめぐって 第13回:教育実践研究②:教室における現象の多様な切り口①「授業をめぐって」 第14回:教育実践研究③:教室における現象の多様な切り口②「教室という空間」 第15回:概説④:研究と実践の関係―実践研究に向けて (以下、後期に続く) |
準備学習・履修上の注意 /Notices |
演習科目なので、各自の分担に応じて、準備を入念に行ってもらいたい。また発表や、討論における話題提供など、授業そのものの深まりを学生自身に担ってもらうことも多いので、積極的な参加を期待している。 各回の授業外学習時間は4時間程度を想定している。 【授業外学修の内容】 毎回の授業の予習と振り返りを行うこと。授業において指示した課題を行うこと。 |
教科書・参考書等 /Textbooks |
【教科書】 特に使用しない。必要なテキストは配布・配信する。 【参考書】 その都度紹介する。 |
成績評価の方法 /Evaluation |
【評価方法】 毎回のコメントの提出や、授業時の発表の内容や討論への積極的な参加といった平常点(40%)と、学年末に提出してもらうレポートの評価(60%)を総合して行う。 【評価基準】 まとめのレポートは、授業で扱った内容についての理解と考察の深まり、そして研究の視点の広がりと明確化を重視して評価する。 【課題(試験やレポート)に対するフィードバックの方法】 希望者に個別に指導する。 |
備考 /Notes |
【討議(ディスカッション、ディベート)を取り入れている】 【グループワークを取り入れている】 【発表(プレゼンテーション)を取り入れている】 【フィールドワーク、実習、実験、実技を取り入れている】 |
科目と卒業/修了認定に関する方針(ディプロマ・ポリシー)の対応一覧
/Diploma Policy
https://www.shirayuri.ac.jp/campus/enrollment/diploma01.html