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授業情報/Course information

科目一覧へ戻る 2024/03/14 現在

科目名/Course title 総合的な学習の時間の指導法(小)/Teaching Method in Primary Education: Period for Integrated Studies
担当教員(所属)/Instructor 神永 典郎 (人間総合学部初等教育学科)
授業科目区分/Category 初等教育学科専門科目 
授業形態/Type of class 講義
開講期/Semester 2024年度/Academic Year  前期/SPRING
開講曜限/Class period 火/TUE 4
対象所属/Eligible Faculty
対象学年/Eligible grade 3年 , 4年
単位数/Credits 2
副題
/SubTitle
今、求められる「資質・能力」を育成する総合的な学習の時間
授業のねらいと達成目標
/Course Objectives
【授業のねらい】
 この授業は、1998(平成10)年の学習指導要領の改訂において創設され、2008(平成20)年の改訂において第5章に位置付けられた「総合的な学習の時間」について、具体的な実践事例を通して、授業の構想の仕方や単元計画、学校の全体計画や年間指導計画の組み立て方等について学んでいくことをねらいとしている。

【達成目標】
① 総合的な学習の時間の学習対象として例示されている国際理解、情報、環境、福祉・健康などの横断的・総合的な課題、児童の興味・関心に基づく課題、地域の人々の暮らし・伝統と文化など地域や学校の特色に応じた課題等の探究課題について、単元構想をイメージすることができる。
② 探究的な学習の過程を踏まえた総合的な学習の時間の実践事例を通して、この時間の学習の進め方や学びどころについて理解を深めていくことができる。
③ これから必要になる力(21世紀型学力)の育成を目指す総合的な学習の時間の学習指導の在り方として、育成を目指す資質・能力の側面や、探究的な学習や協働的な学習の進め方についての理解を深めていくことができる。
④ 総合的な学習の時間を推進する学校体制づくりや全体計画、年間指導計画や単元計画の作成について学び、それらの意義や役割を理解して単元計画を作成することができる。
授業概要
/Course description
【授業概要】
・授業では、まず、これから求められる力(21世紀型学力)の育成を目指す総合的な学習の時間の意義と目標、育成を目指す資質・能力、探究的な学習の過程やその進め方について理解する。
・次に、この時間を推進する学校体制づくりや、学校の全体計画や年間指導計画、単元計画等の考え方について理解し、探究的な学習の過程の過程を踏まえた総合的な学習の時間の実践事例について学び、それを踏まえて単元を構想して単元計画を作成していく。
・さらにその過程において、探究的な学習の過程を踏まえた学習展開をしていくための教師の具体的な手立てや、状況に応じた学習評価の方法や留意点等をについて学んで行く。
・そして後半では、各自が構想し作成した単元計画について、ICTの活用も含めたプレゼンテーションを作成して発表し、報告内容についてグループで協議していく。
・なお、単元計画の作成において想定される「探究課題」は次の通り。
ア)国際理解,情報,環境,福祉・健康などの横断的・総合的な課題、
イ)児童の興味・関心に基づく課題、
ウ)地域の人々の暮らし,伝統と文化など地域や学校の特色に応じた課題、
エ)職業や自己の将来に関する課題
・これらの探究課題に取り組んだ実践事例をなるべく多く取り上げ、総合的な学習の時間についての理解を深めていく。
授業計画(授業の形式、スケジュール等)
/Class schedule
第1回:授業ガイダンス(総合的な学習の時間とは)
際2回:「総合的な学習の時間」のめざすもの(目標)
第3回:「今、求められる力(資質・能力)」とは(意義と教育課程上の役割)
第4回:「総合的な学習の時間」の計画と運営(学校の全体計画と年間指導計画)
第5回:「総合的な学習の時間」の「探究課題」と「単元計画」
   (探究的・協働的な学習過程の学びと各教科等との関連について)
第6回:「探究的な過程」を踏まえた総合的な学習の時間の実践事例と「単元計画」 
    の構想について(「主体的・対話的で深い学び」の実現を目指した小学校の 
    実践事例を通して)
第7回:各自の「単元計画」の構想と作成について(グループ協議)
   ※「探究的な学習」。「協働的な学習」を実現していくために
第8階:総合的な学習・探究の時間の事例と「単元計画」の構想①
   例:国際理解、情報など
第9回:総合的な学習・探究の時間の事例と「単元計画」の構想②
   例:環境、福祉・健康など
第10回:総合的な学習・探究の時間の事例と「単元計画」の構想③
          例:ものづくり、生命尊重など
第11回:総合的な学習・探究の時間の事例と「単元計画」の構想④
   例:地域、伝統文化など
第12回:総合的な学習・探究の時間の事例と「単元計画」の構想⑤
   例:進路や生き方、SDGs(ESD)、STEAMなど
 ※第8~12回では、各自の作成している「単元計画」を構想ほ報告する場を設け、 
  「自ら課題を見付け、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、よりよく課題を解
  決しようする子ども」を育てていくための教師の手立てについて検討していく。
第13回:「総合的な学習の時間」における学習状況の評価とその留意点
   (探究的・協働的な学習を実現するための「指導と評価」について)
第14回:「総合的な学習の時間」を学習を推進するために
   (よりよい「単元(年間計画)の展開」をめぐって)
第15回:これからの「総合的な学習の時間」の課題と展望
   (振り返りとまとめ)
 ※最終的な「単元計画」と、学修全体の「振り返りレポート」の作成し提出する。
  (manaba courseへ提出)
準備学習・履修上の注意
/Notices
【準備学修】
・履修前の準備学修については、これまでに自分が学んできた「総合的が学習の時間」について学校種・学年ごとに、どのような内容(学習対象)に取組、どのような学習方法で学んで来たかを振り返っておくようにしておいてください。
 その際、現在の時点から考えてみて、総合的な学習の時間の時間を通して自分自身の学びとなったものは何か、反対にこの時間の意味があまり見出せない場合には、この時間をどんな時間と捉えていたのかなどについて自分の経験を話せるよう、思い出しておいてください。
・各回の授業の準備学修としては、各回の学修内容に対応する「小学校学習指導要領解説 総合的な学習の時間編」の解説の部分を読み込んで、その意味や意義を理解していくようにしてほしい。
・各回の授業で配付したたり参照するよう示したりした資料や動画等については、よく読んだり視聴するための時間を確保するようにして、「自分が実践するしたらこのように取組たい」というイメージを膨らませたり、実践にする当たって、現状の学校で実践するにはどのようなことが課題になるかについて考えて指摘したら話したらりできるようにしていってほしい。
【履修上の注意】
・授業では、「総合的な学習の時間」の実践事例を読み合って行くので、自ら実践事例の学校の取り組みを調べたり、自分の考えや疑問を積極的に発表し協議に加わっていってほしい。
・また、「総合的な学習の時間」の実践について理解を深めることのできるゲストティーチャーを招聘したり、機会があれば、実践を参観できる学校の公開授業や研究会等について紹介するので、都合をつけて参加し、実戦に向けてのイメージを作って行けるよう努めてほしい。
・なお、各回の授業外学習時間(予習・復習)は、4時間程度と考えている。
教科書・参考書等
/Textbooks
【教科書】
◎原田恵理子・森山賢一・神永典郎他.『最新 総合的な学習の時間』.大学教育出版.2021
<文部科学省関係の刊行物>
・文部科学省.『今、求められる力を高める照合的な学習の時間の展開』.株式会社アイフィス,2021
・文部科学省.『小学校学習指導要領解説 総合的な学習の時間編』.東洋館出版社.2018
・国立教育政策研究所教育課程研究センター『「指導と評価の一体化」のための学習評価に関する参考資料 小学校 総合的な学習の時間』.東洋館出版社.2020
※上記の文部科学省関係の著作物は、文部科学省及び国立教育政策研究所のWebページからPDFファイルを入手できる。
【参考書】
・田村学.『深い学び』.東洋館出版,2018
・田村学.『「深い学び」を実現する カリキュラム・マネジメント』.文溪堂,2019
※その他、必要に応じて適宜紹介する。
成績評価の方法
/Evaluation
【評価方法】
*各回の授業への積極的な参加と「学修の振り返り」への記入(40%)、「単元計画」のプレゼンテーションの作成と発表(30%)、最終的な「単元計画」と「学修の振り返りレポート」の提出(30%)により総合的に評価する。
【評価基準】
①「総合的な学習の時間」の学習内容として例示された諸課題から探究課題を考え、単元構想をイメージして単元計画を作成している。
②実践事例や「単元計画」についての協議を通して、「総合的な学習の時間」の学習の進め方や学ばせどころについて理解を深めている。
③「総合的な学習の時間」の学習として、育む資質・能力の側面からの教師の支援や、探究的な学習や協同的な学習の進め方について理解を深めている。
④「総合的な学習の時間」を推進する「学校体制づくり」や「全体計画」、「年間指導計画」「単元計画」の作成について学び、それらの意義や役割を理解している。
【課題に対するフィードバックの方法】
*「学修の振り返り」の内容を元に次回の授業でコメントや解説を行う。また、「単元計画」については、履修者で相互コメントを行う。
備考
/Notes
◆この授業は、公立小・中学校における専任教諭、また教育委員会、小学校における指導的立場の実務経験のある教員による授業である。実際の学校教育現場における教育指導あるいは教育行政、管理職の経験を生かして実践的に授業を行う。
◆この授業には次の要素を取り入れている。
【討議】【グループワーク】【発表(プレゼンテーション)】

科目と卒業/修了認定に関する方針(ディプロマ・ポリシー)の対応一覧
/Diploma Policy
https://www.shirayuri.ac.jp/campus/enrollment/diploma01.html

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