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科目一覧へ戻る | 2024/03/14 現在 |
科目名/Course title | フランス文学研究B/French Literature (B) (Research) |
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担当教員(所属)/Instructor | 村中 由美子 (文学部フランス語フランス文学科) |
授業科目区分/Category | 修士 フランス語フランス文学専攻専門科目 |
授業形態/Type of class | 演習 |
開講期/Semester | 2024年度/Academic Year 後期/AUTUMN |
開講曜限/Class period | 月/MON 4 |
対象所属/Eligible Faculty | 大学院文学研究科修士課程/Graduate School of Liberal Arts,大学院文学研究科博士課程(後期)/Graduate School of Liberal Arts,大学院文学研究科博士課程(前期)/Graduate School of Liberal Arts,大学院文学研究科博士課程(後期)言語・文学専攻/Graduate School of Liberal Arts Department of Language and Literature |
対象学年/Eligible grade | 1年 , 2年 , 3年 |
単位数/Credits | 2 |
副題 /SubTitle |
小説の読解とアダプテーション研究 |
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授業のねらいと達成目標 /Course Objectives |
この授業では、マルグリット・ユルスナール(1903-87)の小説『とどめの一撃』(1939)をフランス語原文で読みます。場合によっては抜粋で読むことになるでしょう。この小説は、実在の人物に基づく愛憎の物語です。作者によれば、第一次世界大戦とロシア革命の動乱のなかで実際に起こったことに基づいて書かれており、ラシーヌが『バジャゼ』への序文で述べた悲劇の条件を満たすものとして捉えられています。 フランス語のテクストを正確に読解できるようになることを第一の目標としつつ、この作品の映画版(『Der Fangschuss』、フォルカー・シュレンドルフ監督、西ドイツ・フランス合作、1976年制作、1981年劇場公開)も小説と合わせて鑑賞することで、アダプテーション研究の観点からもこの作品について理解を深めていきます。ただ、この映画は基本的にドイツ映画で字幕も英語であるため、主に映像の技法に着目して鑑賞することになるでしょう。 また、この作品で語られている出来事は、ユルスナールの回想録3部作の3巻目『何が?永遠が』(1987)のなかにも登場します。時間的な余裕があれば、このテクストも視野に入れることで、小説『とどめの一撃』の立体的な理解を目指します。 さらに、授業の最後には"explication de texte"(テクストの説明)や "commentaire composé"(体系的な作品解説)の方法についても学び、総復習としてレポートの執筆、発表に取り組みます。 |
授業概要 /Course description |
毎回担当を決め、決められた箇所のテクストを音読、訳読、コメントしてもらうことで授業を進めていきます。対応する映画の場面を観ながら意見交換も行いますので、自分が担当になっていない場合も予習をして臨んでください。 |
授業計画(授業の形式、スケジュール等) /Class schedule |
第1回:ガイダンス(作品の背景、作家について) 第2回:作者による序文を読む 第3回:作品読解①(冒頭を読む、小説の背景を理解する、エリックとコンラートの関係性)・映画鑑賞 第4回:作品読解②(エリックとコンラートの帰還、ソフィーとエリックの再会)・映画鑑賞 第5回:作品読解③(ソフィーとエリックの関係性、ソフィーの愛の告白とエリックの拒絶)・映画鑑賞 第6回:作品読解④(エリックとソフィー、それぞれの反応)・映画鑑賞 第7回:作品読解⑤(エリックがソフィーを介抱する、二人の抱擁)・映画鑑賞 第8回:作品読解⑥(クリスマス・イヴ、エリックの出発)・映画鑑賞 第9回:作品読解⑦(ソフィーの怒りと失踪)・映画鑑賞 第10回:作品読解⑧(敵方に寝返ったソフィー)・映画鑑賞 第11回:作品読解⑨(コンラートの死)・映画鑑賞 第12回:作品読解⑩(ソフィーの最期)・映画鑑賞 第13回:"explication de texte"(テクストの説明)の方法を学ぶ 第14回:"commentaire composé"(体系的な作品解説)の方法を学ぶ 第15回:レポートの発表とまとめ |
準備学習・履修上の注意 /Notices |
毎回、フランス語の原文テクストを読み進めていくことになります。辞書を引きながら毎回一定量のフランス語のテクストを読むことになりますので、2時間程度の予習が必要です。復習にも同様に2時間程度をかけることでフランス語の読解力が定着します。 |
教科書・参考書等 /Textbooks |
【教科書】 Marguerite Yourcenar, Le Coup de grâce, Gallimard, Folio, 2006 (1939). ISBN : 978-2070338122 【参考書】 授業内で適宜指示します。 |
成績評価の方法 /Evaluation |
【評価方法】 教科書の輪読に際しては、自分で辞書を引いて正確に文章を読めているかを評価します。発表では、フランス語を正しく発音できるか、自分の言葉で的確にコメントができるかも評価の観点とします。 レポートとその発表においては、自分なりの考えを筋道を立てて述べられているかどうか、また他の人の発表について建設的なコメントができるかどうかを評価します。 【評価基準】 授業における発表(30%)、他の受講生の発表に対するコメント(30%)、期末レポート(40%) 【課題(試験やレポート)に対するフィードバックの方法】 授業中に口頭でフィードバックを行うか、コメントをつけたレポートを返却します。 |
備考 /Notes |
【討議(ディスカッション、ディベート)を取り入れている】 【発表(プレゼンテーション)を取り入れている】 |
科目と卒業/修了認定に関する方針(ディプロマ・ポリシー)の対応一覧
/Diploma Policy
https://www.shirayuri.ac.jp/campus/enrollment/diploma01.html