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科目一覧へ戻る | 2023/03/18 現在 |
科目名/Course title | オムニバスA/Omnibus A |
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担当教員(所属)/Instructor | 辻川 慶子 (文学部フランス語フランス文学科) |
授業科目区分/Category | 修士 英語英文学専攻専門科目 |
授業形態/Type of class | 講義 |
開講期/Semester | 2023年度/Academic Year 前期/SPRING |
開講曜限/Class period | 水/WED 5 |
対象所属/Eligible Faculty | 大学院文学研究科修士課程英語英文学専攻/Graduate School of Liberal Arts Department of English Language and Literature |
対象学年/Eligible grade | 1年 , 2年 |
単位数/Credits | 2 |
副題 /SubTitle |
大衆文化とメディア |
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授業のねらいと達成目標 /Course Objectives |
大衆文学・大衆文化は、「正統」とされてきた文学・文化の周縁に位置するのか、という問題をまず問い直す必要があります。リーズ・ケフェレックはこの考えを否定し、大衆文学こそがあらゆる人々の読書の中心にあったと指摘しています。大衆小説家は正統な文学としては認定されずとも、読者の熱狂をかき立て、時に社会への強大な影響力が恐れられてきました。19-20世紀にフランスで刊行されたフィクションの実に90%は大衆小説であると言われています。 大衆文学をめぐっては、大衆文学の「読者」をめぐる問題系(教育制度との関係、受容の創作の問題)、大衆文学に固有な語りやテクストの問題、メディア文化や媒体に関する研究など、多くの研究がなされています。ここには媒体が作品を規定するという「媒体の詩学」(テランティー)、出版社の販売戦略や流通網に関する「テクストの社会学」(マッケンジー)、テクストを超え、戯曲・映画化、テレビ・ゲーム化など現代のメディアミックスに繋がるリライトやアダプテーションの問題も含まれます。 本講義では、大衆文学・文化を研究する上でのこうした方法論の問題を確認しながら、狭義の大衆文学・文化のみならず、文学・芸術作品と大衆的想像力との関わり、絵画・音楽・映画・アニメーションにおける大衆文化やメディアの問題などを多彩に取り上げたいと思います。 |
授業概要 /Course description |
毎回、国文・仏文・英文を中心とした多彩な専門分野の研究者を国内外から講師としてお招きし、講義を行なっていただきます。講師はzoomによって参加する場合があります。 この授業は、英語英文学専攻の以下のディプロマポリシーに対応しています。 〔2022年度以前入学者〕 英語圏の文学・文化、英語学・英語教育学、国際社会・文化、さらには隣接する諸領域の研究動向に関心を持ち、新たな学問的あるいは現実的問題に対応できる柔軟な姿勢を持つこと。 〔2023年度入学者〕 英語圏の文学・文化、英語学・英語教育学、国際社会・文化、さらには隣接す諸領域の研究動向に 学際的な視野から 関心を持ち、新たな学問的あるいは現実的問題に対応する能力。 |
授業計画(授業の形式、スケジュール等) /Class schedule |
第1回:導入:大衆文化とメディアについて 第2回:大衆小説からポップカルチャーへ:大量生産のフィクション 第3回:大衆小説研究の方法論、大衆小説と越境 第4回:ガストン・ルルーと新聞、小説の時事性 第5回:プルーストと大衆文化、大衆の言葉 第6回:フィクション論とキャラクター論 第7回:江戸期における大衆文化とメディア 第8回:日本の近代詩と大衆文化 第9回:19世紀アメリカのメディアにおけるジェンダー 第10回:20世紀アメリカ文学における大衆文化とメディア 第11回:ベトナム美術と民画 第12回:押井守と日本アニメーション 第13回:「子ども」という視覚とアニメ 第14回:バロック音楽における大衆文化とメディア 第15回:総括 (なお、タイトルは仮題を含みます。日時と担当講師はまだ調整中であり、シラバスは現時点で予想される内容です。第1回の講義で確定したスケジュールをお知らせします。) |
準備学習・履修上の注意 /Notices |
授業で扱う予定の作家や作品については下調べをして臨んでください。 各回の授業外学修時間(予習・復習)には4時間程度かかると想定されます。 【授業外学修の内容】 毎回の授業の振り返りを行うこと。授業において指示した課題を行うこと。 |
教科書・参考書等 /Textbooks |
【教科書】 おもに配布プリントを用います。 【参考書】 授業中に指示します。 |
成績評価の方法 /Evaluation |
【評価方法】 学期末のレポートによって評価します。 【評価基準】 レポート:授業で扱ったテーマについて、授業を出発点として、自分なりの分析を加えてください。授業内容を正しく理解しているか、修士課程の学生にふさわしい論証の手続きが行われているかが問われます。 【課題(試験やレポート)に対するフィードバックの方法】 授業内およびManaba courseを用いてフィードバックを行います。 |
備考 /Notes |
【討議(ディスカッション、ディベート)を取り入れている】 |