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【報告】講話会「韓国と日本の歴史~キリスト教の視点から~」

2019年6月24日

近いようで遠い、知っているようで知らない、韓国と日本のこと、アジア諸国とのことを
ご自身の経験や思いを通して、キリスト教の視点から分かち合っていただきました。


2019年6月12日(水)および6月19日(水)、2回連続でFr. 李 相源(イ サンウォン)氏(イエズス会、カトリック麹町聖イグナチオ教会助任)をお迎えし、「韓国と日本の歴史 ~キリスト教の視点から~」講話会を行いました。

第1回は、本学設立母体であるシャルトル聖パウロ修道女会の韓国管区のマスール方の話題から、「キリスト教の視点」や「知る」ということ、宗教別教勢など韓国についての基本的な情報や「在日」という言葉に含まれる意味について、神父様ご自身の経験や思いを分かち合っていただきながら、学びました。また、韓国人と日本人の表現の違いを、南アフリカのウルグアイの小教区の聖堂の壁に書いてある少し変わっている「主の祈り」の韓国語訳と日本語訳の比較や、国語辞典の「動物園」の言葉の定義が出版社によって異なることなど具体的な例を挙げて説明してくださいました。

第2回は、韓国の大企業を取り巻く歴史的な背景や「敵とはなにか」、日本と韓国およびアジア諸国との関係性について理解を深めました。新大久保駅周辺を歩いていたときに神父様ご自身が実際に浴びせられた言葉や、韓国とベトナムとの関係、被爆国としての日本とその他アジア諸国の戦争に関わる歴史観の相違など、多岐に渡って大切なことを丁寧に、力強く、教えてくださいました。

                

「世界とは何によって変わるか。大きな出来事によってではなく、隣の人と話して、また隣の人がその隣の人と話して、そのようにして世界は変わっていく」
「戦争は一度やってしまったら消えない、消せない。だから、過去の戦争をなかったことにするのではなくて、あったことを認めて、二度と戦争が起こらないようにする」
「協働は手段ではなく、目的である。方向性を一緒にすることが大切」

2回に渡って神父様からいただいた言葉の中には、私たち日本人には受け止めるのに少し時間がかかるものもあったかもしれません。もしかしたら、よく理解できない部分もあったかもしれません。しかし、「ひとつ」(高橋晴美)を共に聴いて、短い時間でしたが一緒に過ごして、神父様からいただいたまっすぐな数々の言葉は、集った学生、教職員の心に豊かに注がれ染み渡り、これから韓国やアジア諸国の方々とともに歩んでいくための大きな糧となりました。

今回の講話会は、ASEACCU(※)国際学生会議への派遣学生、およびソウル女子大学校への派遣交換留学生、夏期語学留学生向けの事前勉強会の一環として行われました。
(※)ASEACCU:東アジア東南アジアカトリック大学連盟

問い合わせ:国際交流オフィス(1号館1階) / Email:kokusai@shirayuri.ac.jp




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