学びの内容

【報告】2023年度 ホームカミングディ(10/22)

2023年11月15日

10月22日(日)に、ホームカミングディを開催いたしました。今年のホームカミングディは白百合女子大学大学院の卒業生お二人をお迎えし、卒業後の心理の専門家としてのご活躍の様子についてお話をいただきました。
 
第1部は、2001年に本学大学院を卒業され、約10年間、児童養護施設で働かれているOGをお迎えしました。「児童養護施設で出会った子どもたち」というテーマで、施設を利用している子どもたちの退所後のケアなど、子どもたちの自立を支援していくことの重要性と難しさについて、実際のご経験を含めてお話していただきました。
「私たちが関わっていない時間こそ、彼らの人生」であり、「直接的に関わっていない時こそ、御守りのような、懐かしく思うような存在になることが必要かもしれない。」という言葉は、心理の専門家としてだけではなく、日常の中で誰かを支える際にも大変重要な視点であると気付かされるものでした。


 第2部は、2015年に本学大学院を卒業され、現在は児童相談所で勤務されているOGをお迎えし、「心理職のキャリアパス」というテーマで、これまでの心理職としての歩みについてお話をいただきました。
 女性のライフイベントの1つである「出産・育児」と「仕事」を、どのように両立していくことができるかを示しつつ、心理の専門家として自己研鑽していく姿を臨場感いっぱいにお話しいただきました。児童相談所での仕事のやりがいとして、過酷な面もあることは間違いないが、「その子にとっては、初めて出会う心理師()かもしれない」という気持ちで相手に寄り添い、今できる支援を精一杯することであるとお話されており、心理の専門家としての責任と覚悟をもってお仕事に取り組まれていることが感じ取ることのできるお言葉でした。

お二人のOGからは共通して、未だに悩み迷いながら子どもたちと関わり続けていることをお話いただき、明確な正解というものがない支援の中で、心理の専門家として子どもたちに常に寄り添いながらお仕事を続けているお姿が目に浮かぶようでした。お忙しい中、ご講演いただき誠にありがとうございました。

今回のホームカミングディにおいて、現在白百合女子大学大学院で学んでいる大学院生や、卒業後に働き始めたばかりの方、さらには地域の方など幅広くご参加いただき、発達心理学や臨床心理学といった心理の専門家としての歩みについて、共有する機会が持てたことを大変うれしく思っております。ご来場いただき心より感謝申し上げます。
豊村 かなみ
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