学びの内容

2023年度「涌井ゼミ(心理学研究法Ⅱ)」授業風景

2023年12月6日

 3年次後期からの「心理学研究法Ⅱ」では、卒業論文に向けた研究テーマの探索やゼミを通しての発表を行っていきます。今回取材した涌井ゼミでは、Tobiiという視線追跡装置を用いて実験の練習をしていました。


 TobiiはPCに取り付け、ソフトによって視線を検出し、実験参加者が画面に映し出される刺激(写真や文章など)をどのように目で追っているのかを測ることができる装置です。「目は口程に物を言う」と言いますが、視線の動かし方の特徴を分析することで、どんな刺激に注意が向きやすいか、どのように学習を行っているかの個人差を検討することができます。今回は、同じ文章が横書きになっている場合と縦書きになっている場合ではどのように目の動かし方が変わるのかを試していました。普段は無意識に行っている目の動きがデータになって出てくることは、心理テストのようで面白いですね。


 結果として出力される視線の動きをまとめた動画を見ると、一人一人の視線の動かし方の個性が見て取れ、「このような動きになるのはなんでだろう」「ここで動きが早くなっているね」などとゼミ生同士で気づいたことを共有していました。実験装置に触れながら実際に目の前でデータが示されると思わず拍手が起こったり、気づいたことを次々と発表し合うことで新しいことに気づいたり、ゼミが活性化していきました。


 

他の回では、それぞれが関心のある論文をまとめて発表するというゼミを行っているそうです。半年間かけてテーマを温めて、卒業論文でどのようなデータが集められるのか、今から楽しみですね。
沓名 桂子
 
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