学びの内容

「ゼミ紹介」第3回目は<越ゼミ>です!

2022年6月14日

フランス語フランス文学科の「専門ゼミ」を紹介するコーナー。第3回目は「越ゼミ」です。
(フランス語フランス文学会誌『リリア・カンディダ52号』に掲載された、ゼミ生が執筆した紹介文による <専門ゼミ紹介> です)


越ゼミ(越 森彦先生)

わたしたちが所属する越先生のゼミではレトリックを軸に日々学んでいます。レトリックとは文章を豊かに表現するための技法で、これを身につけると自分の考えが相手に伝えやすくなります。この力を養うために、フランス文学作品を題材に2つの実践的訓練を通して、レトリックを学んでいきます。

まず、前期は個人発表を行います。ゼミ生それぞれが自分で選んだフランス文学作品について、自ら問いを立て、その問いに対し自分なりの答えを論証します。そのためにその答えの根拠になる箇所を引用し、作品の内容だけでなく,作品の形式(文体)の分析も行います。その中で、たとえば、隠喩,換喩,提喩,対照法,列叙法,撞着語法など、文彩の観点から著者の想い(メッセージ)がどのように伝えられているかに着目し、研究していきます。発表後は質疑応答を通して自分の意見を他者と共有する技術としてのレトリックを学びます。これは今後の人生においても伝える力として活かすことができます。

次に、後期はディベートを行います。ディベートでは、ある特定のテーマに対して肯定派と否定派に分かれて討論をしていきます。今年度扱った論題は、「友人の恋人が浮気をしていたら、それを知らない友人に教えるべきである」「独身でいるよりは恋愛感情のない人とでも結婚するべきである」「大金持ちの家に生まれ豊かな生活が送れても、働くべきである」の3つです。このように身近で考えやすい話題を取り上げます。前期で各自研究した文学作品を根拠資料に用いて、意見に説得力を持たせる工夫をしています。3年生と4年生が同じチームになりディベートの準備をするため、学年問わず密にコミュニケーションを取ることができます。司会も学生が行い、自分たちでゼミを作り上げることが出来る環境があるため、一人一人が意見を発信しやすく、主体的に行動する力も身に付きます。

このように、越ゼミは学生主体であるため、自分たちでやりたい方向性を探りつつゼミを進めていくことができます。コロナによりオンライン上でコミュニケーションを取りにくいなどの不都合はあったものの、学生の意見を反映させ、ゼミがより良くなるように試行錯誤しました。学年問わず協力してゼミ活動をしているため学生間の距離が近く、仲がいいです!
人前で意見が言いやすい環境があるため、意見の発信に苦手意識を持っている人や、それを克服したい人にもおすすめのゼミです。

 

 

※ プレゼンテーションで配布する資料を各自作成、先生から直接指導を受ける授業風景を撮影
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