図書館

ちりめん本コレクション

当館所蔵のちりめん本デジタルアーカイブの紹介

●ちりめん本とは

 「ちりめん本(縮緬本)」とは、着物などに使われるちりめん布のような柔らかいクレープ状の和紙に、美しい挿絵と欧文の物語が印刷されている和綴本のことを指します。
ちりめん紙は、ちりめん(crepe)から「crepe paper」と英訳されています。

●長谷川武次郎とちりめん本
「ちりめん本」を考案したのは、「長谷川武次郎」(嘉永6年(1853)~昭和12年(1937))という人で、彼の工房「長谷川弘文社」でおもに製作されました。明治18年(1885)に初めて出版されて以来、題材に日本の伝説や童話を取り上げ、浮世絵師を起用した挿絵や、宣教師を始めとするさまざまな人物を翻訳者として起用し、珍しい日本土産として外国人に好まれました。主要な出版は明治30年代にかけて行われ、独自の方法で、非常に手間のかかる丁寧な仕事のため、今日までその美しさを保っています。長谷川武次郎は、ちりめん本だけでなく、ちりめん状に加工していない平紙本も出版しました。

●当館ではちりめん本をコレクションしており、平紙本とあわせて約100点ほど所蔵しています。
コレクション一覧はこちらです。また一部をデジタル化して公開しています。
学術リソースの「貴重書デジタルアーカイブ」での一覧はこちら

をクリックするとそれぞれのデジタル画像を見ることができます。
※複製による掲載等の二次利用を希望する場合については、図書館までお問い合わせください。
※原本に記されていない日本語タイトルは、石澤小枝子著「明治の欧文挿絵本:ちりめん本のすべて」(三弥井書店、2004)を参考にさせていただきました。

日本昔話シリーズより
 ※日本語タイトルは、英語版のシリーズ順に合わせてあります。
日本名 英語版 フランス
語版
ドイツ
語版
スペイン
語版
ポルトガル語版
桃太郎      
舌切雀      
猿蟹合戦    
花咲爺      
かちかちやま    
ねずみのよめいり      
瘤取    
浦島    
八頭ノ大蛇      
松山鏡    
因幡の白兎      
野千の手柄      
海月      
玉の井      
俵藤太      
鉢かづき        
文福茶釜      
竹箆太郎        
羅生門      
大江山        
養老の瀧      
三つの顔    
思い出草と忘れ草        
竹取物語        
蜘蛛      
ハーンの五冊本      
猫を描いた少年  
化け蜘蛛  
団子をなくしたおばあさん  
ちんちん小袴  
若返りの泉  
単発本
 ※日本語タイトルの五十音順
[居留地の詩]      
小花三      
日本の小唄      
日本の子供の一年      
日本の芝居 : 寺子屋・朝顔      
日本の噺家      
東の国からの詩の挨拶    
カレンダー
1903  
1912  
1915  
1937  
1961  
長谷川武次郎の弘文社以外で発行されたちりめん本
Illustrations of Japanese Life  
ラ・フォンテーヌ寓話集1  

 
ラ・フォンテーヌ寓話集2  

 
長谷川武次郎と同時代に発行された平紙本
フロリアン寓話選    
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