「ちりめん本(縮緬本)」とは、着物などに使われるちりめん布のような柔らかいクレープ状の和紙に、美しい挿絵と欧文の物語が印刷されている和綴本のことを指します。
ちりめん紙は、ちりめん(crepe)から「crepe paper」と英訳されています。
ちりめん本とは
長谷川武次郎とちりめん本
「ちりめん本」を考案したのは、「長谷川武次郎」(嘉永6年(1853)~昭和12年(1937))という人で、彼の工房「長谷川弘文社」でおもに製作されました。明治18年(1885)に初めて出版されて以来、題材に日本の伝説や童話を取り上げ、浮世絵師を起用した挿絵や、宣教師を始めとするさまざまな人物を翻訳者として起用し、珍しい日本土産として外国人に好まれました。主要な出版は明治30年代にかけて行われ、独自の方法で、非常に手間のかかる丁寧な仕事のため、今日までその美しさを保っています。長谷川武次郎は、ちりめん本だけでなく、ちりめん状に加工していない平紙本も出版しました。
ちりめん本コレクション
当館ではちりめん本をコレクションしており、平紙本とあわせて約120点所蔵しています。
コレクション一覧をご覧ください。
コレクションの一部をデジタル化して公開しています。
関連本のご紹介
「ちりめん本 海を渡った日本昔ばなし」 東京美術 2025年4月刊
日本で作られ、海外向けの土産物として販売されたちりめん本の「Japanese Fairy Tales」シリーズから10作品を厳選し、紹介しています。画像が掲載されているだけでなく、英語からの日本語訳も行われています。既出の日本の昔ばなしを当てはめるのではなく、英語から直接日本語に翻訳しているところが、興味深いところてす。
※掲載画像には、白百合女子大学図書館所蔵のちりめん本を改めて撮影したものも含まれています。
←表紙をクリックすると出版社の紹介ページに遷移します。
「ちりめん本 小泉八雲のふしぎな昔話」 東京美術 2025年11月刊
ちりめん本には「ハーンの五冊本」と言われるセット本があります。ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)が再話した昔話を5つ集め、少し大きめのサイズにして出版したものです。このうち4つは、元々「Japanese Fairy Tales」で出版されていましたが、大正時代に1冊追加した5冊セットとして販売されました。この企画で使用されているちりめん本はこのセット本になります。ハーンの文章だけでなく、その日本語訳も楽しむことができます。
※掲載画像には、白百合女子大学図書館所蔵のちりめん本を改めて撮影したものも含まれています。
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