デムナチ アリア 講師

専門分野
美術史、映画史、20-21世紀視覚文化

自己紹介・学生へのメッセージ

私は南フランスのモンペリエ(Montpellier)出身です。美術史(専門は現代美術の媒介)を学んだ後、日本学を専門にしました。学生時代に、3回も留学し、白百合女子大学でフランス人TA として働いて、合わせて5年間日本で過ごしました。現在は日本のアニメーションの美学史と技術史、とりわけアニメーション制作におけるデジタル技術の導入について研究しています。
白百合女子大学では、この経験を生かし、文化交流、美術史、自他文化の媒介を中心にした授業を担当しています。私は多文化的な環境(フランスとモロッコ)で育ちましたが、自分のとは違う文化の人に会うことを不安に思うことがあるのをわかっています。しかし、この出会いは非常に豊かなものです。なぜなら、他人・他文化についてだけではなく、自分・自文化についても学ぶことができるからです。私の目標は、学生の皆さんが安心できる環境で他文化の人に出会う機会を作ることです。不安が整理できる能力を身につけて、本当の冒険に出られるように。

 

担当科目

フランス語フランス文学科

  • フランス語実践研究G・H
  • フランス生活文化演習IA・IIA
  • フランス芸術文化演習IC
  • 海外研修(フランス語圏)A・B
  • 専門ゼミI・II

大学院 フランス語フランス文学専攻

フランス文化史研究H

担当科目の内容

文学部 フランス語フランス文学科

フランス語実践研究G・H 〈ニューカレドニア大学とのオンライン国際協働学習〉

この授業では、時差が2時間という地理的条件を生かし、フランス特別共同体であるニューカレドニアの国立大学とオンライン学習を行う。ニューカレドニア大学の学生は日本語を学習しており、授業ではフランス語のみではなく、日本語との2か国語でのやりとりとなる。ニューカレドニアの学生と本学生の間で、それぞれの目標言語を用いて自文化についてスライドを作って紹介しあい、ディスカッションを行う。

フランス生活文化演習IA・IIA 〈文化の国際交流〉

この授業は文化的な国際交流を視野に入れて、フランス語圏の文化に関する知識を高めながら、自分の生活文化をフランス語で紹介するツールを身につけることを目指します。皆で選んだ6つのテーマに沿って、自分の文化を紹介して、フランス語で発表する。

フランス芸術文化演習IC 〈20世紀の美術史〉

この授業は、20世紀フランスにおける美術創造の歴史や特徴に関する知識を身につけることを目指します。アーティストと作品を中心にしながら、フランスと西欧の現代史や美術界(市場や批評など)の在り方と傾向も視野に入れます。教員はフランス語と日本語を往復して授業を行うバイリンガルの授業です。

海外研修(フランス語圏)A・B 〈3週間のフランス語圏留学 事前指導と事後指導〉

フランス・カナダケベック州にある本学の協定校・認定校において、3週間のフランス語学習プログラムに参加する科目です。フランス語運用能力の向上と同時に、異国(フランス・カナダ)での生活を通して異文化を背景とする人々と接することで、多様性を理解する姿勢や、積極的にコミュニケーションをとる姿勢を養います。事前指導では、留学生活開始時のコミュニケーションにおいて必要とされる表現を学び運用できるようにします。また様々な場面でとるべきとされる行動についても学びます。留学後の事後指導では、留学での経験を報告し、その経験を今後の学びや将来にどう活かすかについて考えます。

専門ゼミI・II

本ゼミのキーコンセプトはフランス語で勉強することとフランス語圏の文化(複数形名詞)に関する知識を他人に伝えることです。具体的に、のためには授業中でフランス語で話して、フランス語の自然な資料(文章、ビデオ、音声)をもとにフランス語とフランスの文化(特に視覚文化)を勉強します。そしてのためには、フランス語圏の文化について学んだことを専門家ではない人に紹介する企画を考えて、実行します。

大学院 フランス語フランス文学専攻

フランス文化史研究H 〈フランスのアニメーション〉

この授業では、フランスアニメーションの美学史と技術史の基礎を学び、映像の分析方法にもふれる。

業績

受賞

Okamatsu Yoshihisa博士論文賞 デジタル映像に取り組む日本アニメーション産業界―押井守の回答(1995‐2004) フランス日本研究学会

論文

  • 二村淳子, マリ・ガルニエ, アリア・デムナチ「日仏間 COIL 型授業の構築・実践・評価 ─NC大学と白百合女子大学の試み」『白百合女子大学研究紀要』(59)133-162、2023年12月
  • デムナチ アリア『デジタル映像に取り組む日本アニメーション産業界―押井守の回答(1995‐2004)』博士論文、2020年

書籍等出版物

  • 白百合女子大学言語・文学研究センター, 辻川慶子(編)「押井守『イノセンス』における「間テクスト性」について」『大衆文化とメディア』弘学社、2024年
  • Junquo NIMURA, Mari GARNIER, Alia DEMNATI, Natacha STRZEMPEK『E-Tandem COILの教科書』白百合女子大学 フランス語フランス文学科、2024年2月

講演・口頭発表等

  • デムナチ アリア「共有授業における相互文化的能力 2年間のCOIL型授業を振り返って」歴史の共有と協働:ニューカレドニア、日本、フランス 移民史、語学教育、そして5.13事件  2025年1月12日(白百合女子大学 フランス語フランス文学科)
  • デムナチ アリア「日本のアニメとジェンダー 日本アニメーションを取り組むジェンダー研究」交差点としてのジェンダー  2024年11月5日(白百合女子大学 言語・文学研究センター)
  • デムナチ アリア「押井守と日本アニメーション 『イノセンス』(2004年)における間テキスト性のからくり」⼤衆⽂化とメディア  2023年5月31日(白百合女子大学 言語・文学研究センター)
  • Alia DEMNATI「Transferts narratifs du jeu vidéo au film. Le cas d’Avalon (Oshii Mamoru, 2001)」Gēmu : qu'est-ce qu'un jeu vidéo "japonais"  2023年5月11日(Université Lyon 3, IETT, CRJ Ehess)

翻訳(和仏)

Daisuke Watanabe, « Sur le devenir du double tournant historique/tournant de la théorie des médias. Hasumi Shiguéhiko et la condition postmédium », Ebisu [En ligne], 59 | 2022, mis en ligne le 15 mars 2022. URL : http://journals.openedition.org/ebisu/7364 ; DOI : https://doi.org/10.4000/ebisu.7364

経歴

白百合女子大学 文学部 フランス語フランス文学科 講師、
トゥールーズ・ジャン・ジョレス大学 海外文学・言語・文明学部日本学科 教育研究補助員、
東アジア文明研究センター(パリ) ポストドクター、
東アジア文明研究センター(パリ) 博士課程修了、
明治大学 国際日本学研究科 国費留学生

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