涌井 恵 准教授

専門分野
発達臨床心理学、応用行動分析学

自己紹介・学生へのメッセージ

研究キーワード:発達障害、 知的障害、協同学習、学び方を学ぶ(Learning to Learn)、集団随伴性、インクルーシブ教育、学習のユニバーサルデザイン

これまで応用行動分析学の立場から、発達障害等のある子どもを対象にソーシャルスキルや集団指導に関する臨床的な研究を行ってきました。また近年は、発達障害のある子どもの在籍する通常学級でのユニバーサルデザインな協同学習や、自己調整学習、学び方を学ぶレッスンに関する研究に、学校現場の先生方の協力を得ながら取り組んでいます。研究テーマやアプローチは少しずつ拡がってきましたが、自分の中で一貫しているのは、「集団と個の関係」、「安心して自分を発揮できる集団」についての関心です。

ゼミでは、卒業論文は、貴方が「知りたいことをとことん深める」ことができるよう丁寧な指導に努めていきたいと思います。修士・博士論文は、上述の研究に関連するテーマであると、よりお力添えができるかと思います。

私は発達臨床センターでの臨床実習も担当しております。障害のある子どもたちの発達支援は、右肩上がりにぐんぐん進むというよりは、ゆっくり行きつ戻りつしながら、スモールステップで進んで行くことの方が大半です。成長の瞬間に立ち会えた際は、とてもうれしく、幸せのお裾分けを頂ける一時でもあります。

講義やゼミ、また発達臨床センターでの臨床活動にて、一人でも多くの学生のみなさんと一緒に学び、悩み、発達支援について考えていくのを楽しみにしています。

担当科目

発達心理学科

  • 発達臨床心理学概論(2022年度)
  • 心理学研究法Ⅱ
  • 卒業論文

大学院 発達心理学専攻

  • 心理実践実習BⅠ
  • 心理実践実習BⅡ
  • 臨床心理査定演習Ⅰ(心理的アセスメントに関する理論と実践A)(2022年度)
  • 臨床心理基礎実習
  • 臨床心理実習
  • 心理実践実習A
  • 心理実践実習C
  • 修士論文指導
  • 研究指導

担当科目の内容

大学院文学研究科 発達心理学専攻

心理実践実習BⅠ

発達臨床センターを受診したケースについて、担当教員による療育指導・相談への陪席や、事例検討、子ども行動観察、スーパーヴィジョンを通じて、ケース実践に必要な知識・スキルを身につけられるよう学修します。外部講師を招いての症例検討会も行っています。

臨床心理査定演習Ⅰ(心理的アセスメントに関する理論と実践A)

心理的アセスメントにおいては、公認心理師に求めらる技能のうち,特に(ア) 心理に関する支援を要する者等に関する知識及び技能の修得,および(イ) 要支援者等の理解とニーズの把握及び支援計画の作成が求められます。本演習では種々の心理検査や行動観察法を中心に学びます。

業績

詳しい業績については、こちら(https://researchmap.jp/read7wakui)をご覧下さい。

最近の学術論文

  • 涌井恵(2021)特別支援教育分野における協同学習やその周辺テーマの発展に向けてー特集に寄せてー,『協同と教育』, 第16号, pp.73-74. 【依頼論文】 ※特集号編集主幹を務めた
  • 神山努・涌井恵(2020)フィンランドにおける特別なニーズのある子どもに対する教育—基礎学校および学校教育課への訪問をふまえて— . 『発達障害研究』, 第42巻, 第2号, pp.145-152.
  • 涌井恵(2019)イングランドにおける障害のある子ども・青少年への指導・支援.『LD研究』,第28巻第1号, pp.164-167 【依頼論文】 ""齋藤勝巳・原田浩司・涌井恵(2018)個のニーズに応じた全校支援体制と学校改善-チーム支援と同僚性の視点から-.『宇都宮大学教育学部教育実践紀要』, 第5巻, pp.581-586.涌井恵・神山努・半田健・大崎博史・森山貴史(2018)米国カリフォルニア州におけるコモンコア・州スタンダードの障害のある子どもへの適用について- EDgeニュースレター2014年冬/春号より- ""『国立特別支援教育総合研究所ジャーナル』, 第7号, pp.22-32.
  • 涌井恵(2017)(特集論文)子どもたちの多様性に応じた通常の学級におけるアクティブ・ラーニング.『授業UD研究』, 第3号, pp.25-29【依頼論文】
  • 涌井恵(2017)【京極論文へのコメント】授業のユニバーサルデザイン化に関する研究の今後の展開にむけて : 実践から研究へ、研究から実践へ ""『Mission : 明星大学発達支援研究センター紀要』,第2号, pp.52-52【依頼論文】

主な書籍

  • 『「知的障害のある子どもと共に学ぶ」を考える』独立行政法人 国立特別支援教育総合研究所 編著, ジアース教育新社
  • 『学び方を学ぶ〜発達障害のある子どももみんな共に育つユニバーサルデザインな授業・集団づくりガイドブック〜』涌井恵編著, ジアース教育新社
  • 『学び方にはコツがある!その子にあった学び方支援』涌井恵編著, 明治図書
  • 『子どものソーシャルスキルとピアサポート—教師のためのインクルージョン・ガイドブック』著者:レイチェル・ジャネイ, マーサ・E. スネル, 監訳:高野久美子・涌井恵,金剛出版.
  • 「発達に遅れや凸凹のある子どもの協同」(『ピア・ラーニング-学びあいの心理学』,中谷素之・伊藤宗達編著,金子書房の13章).
  • 「学びをめぐる多様性と授業・学校づくり」(『マルチ知能を活かす授業デザインとその実際』宇野 宏幸・一般社団法人日本LD学会第29回大会実行委員会 編著,金子書房の第5章p34-37).

経歴

  • 2022年4月 - 現在白百合女子大学 人間総合学部 発達心理学科 准教授
  • 2017年10月 - 2017年12月リーズ大学 (イギリス) 教育学系 客員研究員
  • 2000年4月 - 2022年3月独立行政法人国立特別支援教育総合研究所 研究員・主任研究員
  • 2000年3月 東京学芸大学大学院 連合学校教育学研究科 学校教育学専攻 発達支援講座 博士課程 単位取得満期退学

資格

公認心理師, 臨床心理士, 特別支援教育士スーパーバイザー〔S.E.N.S-SV〕

所属学会

  • 日本特殊教育学会
  • 日本発達障害学会(監事、編集委員)
  • 日本発達心理学会
  • 日本行動療法学会(現:日本認知・行動療法学会)
  • 日本LD学会(副理事長、編集委員、国際委員会委員)
  • 日本協同教育学会(理事)
  • 日本教育心理学会(編集委員)
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