善本 孝 教授(副学長、教育センター長)

専門分野
フランス現代小説、フランス語教育、コミュニケーション論

自己紹介・学生へのメッセージ

専門分野としては、学生時代からフランスの現代小説、特にアルベール・カミュを研究の対象としてきました。そして、教員としてフランス語を教えるようになってからは、外国語教育をもう一つの専門分野にしています。この二つの専門分野に加えていま興味を持っているのは、人と人とのコミュニケーションとは何かということです。

現在の外国語教育では、文法を理解し、文章を読むだけでなく、いかにして外国語でのコミュニケーション能力を高めるかが課題とされています。したがって、外国語教育を研究することはコミュニケーションとは何かという、より根源的な問を研究することにもなります。そしてこの問は、人と人が交流するあらゆる場面にかかわる問いかけだと言えるでしょう。広くとらえれば、小説も作家と読者のコミュニケーションの場だといえるし、授業も学生と教師のコミュニケーションに他なりません。このコミュニケーションという視点からこれまで研究してきたこと、考えてきたことをまとめてみたいと構想しています。

担当科目

フランス語フランス文学科

  • 専門ゼミ
  • 専門ゼミ準備研究
  • 仏語科教育法特講AB
  • 教職実践演習(中・高)

大学院 フランス語フランス文学専攻

  • フランス語教育研究C
  • 特定の課題についての研究指導
  • 修士論文指導

担当科目の内容

専門ゼミ

あたりまえだと思っている日常の何げないことが、ふと疑問に思えたり、奇妙に感じられたりすることがあります。たとえば、今日はなにを着ようかと悩んでこっちの服にしようかあちらにしようかと考えている時に、ふと「なんでこんなこと悩まなきゃいけないんだ、どうでもいいじゃない」と感じることはありませんか。そんな日常のちょっとした亀裂のようなものを普段はそのままやり過ごしてしまいますが、そこを奥まで分け入ってみましょう。すると次々に問いが浮かんできます。私はなぜ服選びに悩むのか、私は何のために、誰のために装うのか。やがて疑問はより根元的なものになります。そもそも服とは何か、なぜ男女の服は違うのか、人はなぜ服を着るのか。そうした根元的な問いかけをすることこそが哲学という行為だと僕は思っています。
このゼミでは、普段私たちがあたりまえだと思っていることを「哲学的」に捉え直してみたいと思います

業績

著書

『パリの一週間 フランス語でコミュニケーション』弘学社 2006年

翻訳

  • アニー・モヌリー・ゴアラン著『謎が解けるフランス語文法』第三書房 2000年(共訳)
  • ジャック・ブロス著『世界樹木神話』八坂書房 1995年(共訳)
  • ジャン・リュック・エニグ『事典 果物と野菜の文化誌 文学とエロティシズム』大修館書店 1999年(共訳)

主要論文

  • Les Spectateurs de la Mort chez Camus : de Meursault à Clamence (Etudes de Langue et Littérature Française No.56, 日本フランス語フランス文学会1990年)
  • 外国語教育とコミュニケーション・スキル 日本人学習者のためのコミュニカティブ・アプローチを考える(横浜女子短期大学研究紀要第17号 2002年)
  • 社会的スキルと外国語学習に対する積極性 共分散構造分析による研究(フランス語教育第32号、日本フランス語教育学会 2004年)

経歴

  • 早稲田大学大学院文学研究科フランス文学専攻後期博士課程満期退学
  • 横浜女子短期大学准教授を経て現職
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