学びの内容

ミズマ チエ

水間 千恵 教授(大学院 児童文学専攻主任)

専門分野

児童文学、YA文学、絵本

自己紹介・学生へのメッセージ

■自己紹介
大学院時代から、「性」をキーワードに子どもの本をめぐるイデオロギーを研究してきました。主として扱ってきたのは「ロビンソン変形譚」と呼ばれる物語群。『ピーター・パン』も『宝島』もこのジャンルに含まれます。「性」も主要テーマになることの多い現代YA文学が、もうひとつの研究の柱です。また、15年ほど前から絵本の沼にもどっぷりつかってきましたので、この領域への問題意識もひきつづき大事に育てていきたいと思っています。

■学生へのメッセージ
子どもの本には大人の思いが詰まっています。ですから、子どもの本と向き合うと、美しく愛らしいものばかりでなく、忌まわしく恐ろしいものも見えてきます。子どもの本の宇宙には、さまざまな世界へと通じる扉がいっぱい。何が出てくるかはお楽しみ。ぜひ扉を開けて、向こう側をのぞいてみてください。
担当科目
■人間総合学部 児童文化学科
児童文学入門A
児童文学・YA文学A・B
演習
卒業論文指導

■大学院 児童文学専攻
児童文学特殊研究C・D
担当科目の内容
■人間総合学部 児童文化学科
◇児童文学入門A◇
「子ども」と「文学」にかかわる論点をみずから見つけて主体的に考察していくための、学問的素地を作る入門講座です。児童文学固有のジャンル、テーマ、表現形式等に関する基本的な知識を身につけ、児童文学の特徴とその意義を理解します。
  
◇児童文学・YA文学A・B◇
ヤングアダルト作品の分析に必要不可欠な基本的知識を身につけるための入門講座(A)と、その応用編(B)です。(A)ではヤングアダルト文学の歴史を概観し、代表的な作品に触れながら、このジャンル固有のテーマや表現手法について学び、(B)ではテーマ別に80年代以降の代表的作品を詳細に検討したり、他メディアとの関係について考えるなど、現代ヤングアダルト作品を分析するための視点と技法を学びます。
 
■大学院 児童文学専攻
◇児童文学特殊研究C・D◇
「児童文学におけるジェンダー」「児童文学とアダプテーション」「児童文学研究としての絵本論」等、年度ごとに設定したテーマに添って学びを深めます。
業績
◇単著
  • 『女になった海賊と大人にならない子どもたち』(玉川大学出版部)

◇共著・共編著
  • 『子どもの読書を考える事典』(朝倉書店)
  • 『「時」』から読み解く世界児童文学事典』(原書房)
  • 『映画になった児童文学』(玉川大学出版部)
  • 『子どもの世紀——表現された児童文学I』(ミネルヴァ書房)
  • 『「場所」から読み解く世界児童文学事典』(原書房)
  • 『英語圏の児童文学I——物語ジャンルと歴史』(ミネルヴァ書房)
  • 『英語圏の児童文学II——テーマと課題』(ミネルヴァ書房)
  • 『「もの」から読み解く世界児童文学事典』(原書房)
  • 『図説翻訳文学総合事典第5巻——日本における翻訳文学(研究編)』(ナダ研究センター・大空社)
  • 『世界児童文学百科 現代編』(原書房)
  • Children’s Literature Global and Local: Social and Aesthetic Perspectives (Novus Press)

◇監訳
  • 『新版オックスフォード児童文学百科』(原書房)
経歴
名古屋大学大学院国際言語文化研究科博士課程単位取得満期退学 博士(文学)
(財)大阪国際児童文学館、川口短期大学を経て、現職
Page Top