学びの内容

フランス語フランス文学専攻

学部での成果をさらに深める研究体制

フランス語フランス文学専攻が目指すのは、学部4年間の学習の成果を発展させ、さらに研究を深めていくことです。この実現に向け、経験豊富な教授陣が少人数の演習形式で授業を展開し、院生の個性を生かすための手厚い指導を行っています。教員の専門領域は、フランス語学、フランス語教育学、中世から現代にいたる文学・思想、歴史学、さらにはフランス以外のフランス語圏文学と多岐にわたり、院生の興味関心に応じてフランス・フランス語圏文化の多様な側面を学ぶことができます。また、テクストの綿密な読解や、フランス人教員による「フランス語で書く」ことの訓練などを通して、高度なフランス語運用能力を育むことにも力を入れています。
異文化に対する開かれた精神を養うとともに、職業人として社会で活躍できるような実践的な言語能力を開発すること─これが専攻の大きなテーマです。

実践的な語学教育法の開発

本専攻の特色の一つとして、ティーチング・アシスタント(TA)制度をいち早く導入したことがあげられます。希望者はTAとして学部生のフランス語学習を個別に支援したり、講義のサポートをすることで、語学教育の一端を体験することができます。また、首都圏の私立大学におかれているフランス語フランス文学系大学院の多くと単位互換協定を結んでいるので、協定大学の聴講で取得した単位を8単位まで修了単位に組み入れることができます。さらに、言語・文学専攻に置かれている「オムニバス授業」を本専攻修士課程にも開放しています。フランス語フランス文学にとどまらない、より学際的な視野から、各自の研究テーマを見つめ直すことができるでしょう。特定の課題についての研究の成果を修士論文に代えることもできます。

教育研究上の目的

【修士課程】

フランス語フランス文学専攻は、フランス語、フランス文学・文化およびフランス語教育の研究において体系的に学識を深め、幅広い専門知識と研究能力、言語運用能力を持ち、教育・研究機関のみならず多様な分野において、文化の進展に寄与しうる人材の養成を目的とする。

修了認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)

【修士課程】

フランス語フランス文学専攻は、学生が修了する時点において、課程修了の要件を満たし、学業成績並びに、学位論文または特定の課題についての研究の成果に基づき、以下の能力を身につけたと認められる者に対し修士(文学)の学位を授与する。
 
1)フランス語学、フランス文学、フランス文化、フランス語教育に関する体系的な理論と知識を学び、自らの研究の必要性に応じて文献、データを収集・分析し、そこから得られた知見をもとに独自の考察を行う能力。
2)社会的な要請を理解し、研究の場において、または実践の場において、研究の経験を活かした貢献をする能力。
3)フランス語学、フランス文学、フランス文化、フランス語教育に関する最新の学問的達成を注視し、学問上の新たな課題にも柔軟に対応する能力。
 

論文審査基準

以上の目標を達成するために展開される教育活動および学修・研究活動の成果として提出される修士論文および特定の課題についての研究の成果は、以下の基準によって評価される。

・修士論文は、以下の基準によって評価される。
1)研究対象および関連事項を精査したものであること。
2)研究の目的および方法が明確であること。
3)内容の展開が論理的であること。
4)記述の表現が厳密であること。
5)研究上一定の成果が認められるものであること。
6)指導教員の指導および中間発表会における指摘が反映されたものであること。

・特定の課題についての研究の成果は、以下の基準によって評価される。

Ⅰ 課題論文(4本)
1)4つの課題論文が、研究対象の専門的で多角的な分析として、その総合的な理解に寄与していること。
2)それぞれの課題論文について、研究の目的および方法が明確であること。
3)それぞれの課題論文について、記述が論理的で表現が緻密であること。
4)4つの課題論文をあわせて、研究上一定の成果が認められるものであること。
5)指導教員の指導および中間発表会における指摘が反映されたものであること。

Ⅱ フィールドワーク・教材研究
1)教育現場におけるフィールドワークの記録あるいは自ら開発した教材と、実践的な知見に基づく研究成果の報告をともに含んでいること。
2)研究の目的および方法が明確であること。
3)報告の記述が論理的で表現が緻密であること。
4)研究上一定の成果が認められるものであること。
5)指導教員の指導および中間発表会における指摘が反映されたものであること。

Ⅲ 仏和翻訳
1)フランス語で書かれ公刊された作品で、かつ既訳のないものの日本語訳であること。
2)フランス語原文の語彙や文法を正しく理解していること。
3)フランス語原文のニュアンスを正確に伝えていること。
4)作品の客観的位置づけや、翻訳にあたっての方針が、明確に示されていること。
 

教育課程の編成及び実施に関する方針(カリキュラム・ポリシー)

【修士課程】

フランス語フランス文学専攻では、修了認定・学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)に掲げる能力を身につけるため、以下のように教育課程を編成・実施する。
 
1)学生がフランス語学、フランス文学、フランス文化、フランス語教育に関する専門的な知識や技能を修得することを目的とした研究科目を置く。また、専門領域に関わらず、すべての基礎となるフランス語運用能力の向上を目的とした演習科目を置く。
2)修士論文および特定の課題についての研究については、その作成を指導教員が指導するため、「修士論文指導」科目、「特定の課題に関する研究指導」科目を置く。また、学生が言語文学に関するより深く幅広い教養や知識を身につけ、専門的立場からの社会に貢献できるように、「オムニバス」科目の履修ができるようにする。
3)以上の授業科目と並行する形で年間2回の中間発表会を催し、修士論文または特定の課題について、その中間成果のまとめを学生に促すとともに、研究成果を口頭で発表する訓練を行う機会を学生に提供する。なお、指導教員は、修士課程入学直後より学生との連絡を密にし、授業内、授業外において研究の進め方や論文の作成の仕方についてアドバイスを与え指導を行う。
 

入学者の受け入れに関する方針(アドミッション・ポリシー)

【修士課程】

フランス語およびフランス語を用いて表現された文学・文化の研究の前提となる基本的な知識を備え、専門分野における研究に強い意欲を持つ人。そうした研究をとおして社会の発展に積極的に寄与することを希望する人を求めます。  
 

大学院フランス語フランス文学専攻課程協議会について

大学院委託聴講生(フランス語フランス文学専攻)に関する協定書

大学を取り巻く状況の変化とともに、大学院教育に求められる役割も多様化しつつある。ここに名を連ねる各大学のフランス文学・フランス語学の専攻は、相互協力の体制を築くことによって、教育と研究の両面での更なる発展を図っていくことを共通の理念とし、委託聴講生の協定を結ぶこととした。
委託聴講生とは、学生が研究上の必要から自己の属する大学院以外の授業を聴講することを希望するとき、両大学院間の諒解により所属大学院から相手大学院に委託される聴講生のことであり、委託聴講生の取り扱いについては次のとおり、これを定める。
(1) 大学院に在籍する学生が研究上の必要により、他大学大学院の学科目を聴講しようとするときは、所属大学院の指導教授の諒解を得たうえで所属大学院を通じ、希望する大学院にその旨、申し出るものとする。
(2) 定められた手続きを経て他大学大学院生の聴講申し込みを受けたときは、当該大学院は正規の授業にさしつかえないかぎり聴講を許可する。
(3) 委託聴講生の聴講料については協定校間の協議により、それぞれの大学においてこれを定める。

附 則
本協定は、以下の各大学大学院研究科(専攻課程)の参加によって、2004年 4月1日から施行する。
青山学院大学大学院文学研究科フランス文学・フランス語学専攻
学習院大学大学院人文科学研究科フランス文学専攻
白百合女子大学大学院文学研究科フランス語フランス文学専攻・言語文学専攻
上智大学大学院文学研究科フランス文学専攻
獨協大学大学院外国語学研究科フランス語学専攻
武蔵大学大学院人文科学研究科欧米文化専攻
明治学院大学大学院文学研究科フランス文学専攻
明治大学大学院文学研究科仏文学専攻


大学院フランス語フランス文学専攻課程協議会規約

第1条 本協議会は大学院フランス語フランス文学専攻課程協議会と称し、「大学院委託聴講生に関する協定書」の趣旨に賛同し加盟した大学をもって組織する。
第2条 本協議会は委託聴講制度の円滑な運用を期し、あわせて加盟各大学間の学術的提携・交流を促進するために、次の事業を行なう。
(1)委託聴講生の受入れに関し、必要な事項の協議・決定
(2)共通時間割の作成
(3)加盟各大学大学院在籍学生間の学術的交流の促進・援助
(4)その他本協議会の目的に合致する事業
第3条 本協議会には次の会議を置く。
(1)総会
(2)連絡会議
2 総会は本協議会の議決機関であって、加盟各大学1名ずつの代表をもって構成する。
総会は原則として年1回開催するものとし、幹事校が召集し、幹事校の代表が議長となる。
総会における議決は、別に定める場合のほかは、多数決による。
3 連絡会議は必要に応じて随時開催するものとし、連絡事項の内容により教員もしくは事務担当者あるいはその両者が出席するものとする。
第4条 本協議会の運営を円滑にするために幹事校を置く。
2 幹事校の任期は1ヵ年とし、毎年4月に改選する。
3 幹事校の選出は輪番制を原則とする。
第5条 「大学院委託聴講生に関する協定書」の趣旨に賛同し、本協議会に加盟を希望する大学は、幹事校にその意思を通知し、総会の承認を得なければならない。加盟の承認は総会出席者の3分の2以上の賛成を必要とする。
2 本協議会を脱退する場合は、幹事校にその旨を申し出、幹事校は総会において報告するものとする。
第6条 削除。
第7条 本協議会の年度は、毎年4月1日に始まり、翌年3月31日に終わるものとする。
第8条 本規約の改廃は、総会出席者の3分の2以上の同意を必要とする。

附 則
本規約は2004年4月1日より施行する。

附 則
本規約は2018年4月1日より施行する。(第4条、第5条の修正、第6条の削除、第7条の修正)

  • 履修の仕方
履修願いの書式・手続き方法
「単位互換協定に基づく特別履修願」は各大学によって書式が異なるので、自分の大学(送り出し大学)の書式を用意して使用してください。一部の文言に関しては、記入時に適宜訂正・加筆することがありますので、窓口で相談してください。

手続きの手順
(1)院生は受け入れ大学の時間割・シラバスを見て、受講科目を決める
(2)自分の大学(送り出し大学)の書式をもちいて、願書に指導教員その他、必要な承認印またはサインをもらう
(3)受講を希望する科目(受け入れ大学)の担当教授の承諾(印あるいはサイン)をえる
(4)上の記入が終了した願書を、受け入れ大学の担当事務局に提出する
(5)受け入れ大学の担当事務局は手続きが終了次第、コピーを郵送または本人をとおして送り出し大学の担当事務局に渡す

上記担当事務局は大学によって異なるので、受け入れ校に確認する必要があります。また受講科目は、たとえ時間割・シラバスに載っていても、入学手続きや履修登録により開講されない場合や、担当教員の都合により受け入れができない場合がありますので、これも受け入れ校に確認してください。

◇白百合女子大学大学院文学研究科フランス語フランス文学専攻・言語文学専攻
・時間割(PDF)
・シラバス(PDF)
 

 

  • 問い合わせ先一覧

青山学院大学大学院文学研究科フランス文学・フランス語学専攻
青山学院大学大学院事務室文学研究科担当
電話:03-3409-7831
FAX:03-3409-9423

学習院大学大学院人文科学研究科フランス文学専攻
学習院大学 文学部 フランス文学科研究室
電話:03-5992-1099(直通)
FAX:03-5992-9315

白百合女子大学大学院文学研究科フランス語フランス文学専攻・言語文学専攻
白百合女子大学 教務課 委託特別聴講担当
電話:03-3326-8093(教務課)
FAX:03-3326-5474(教務課)
E-mail:kyoumuka@shirayuri.ac.jp

上智大学大学院文学研究科フランス文学専攻
上智大学 学事部 学務課 大学院担当
電話:03-3238-3517
FAX:03-3238-3264

獨協大学大学院外国語学研究科フランス語学専攻
獨協大学 大学院事務室 大学院課
電話:048-946-1665・1666
FAX:048-943-3179

武蔵大学大学院・人文学研究科・欧米文化専攻
武蔵大学 大学院 事務室
電話:03-5984-3728
FAX:03-5984-3879

明治学院大学大学院文学研究科フランス文学専攻
明治学院大学 学務事務部 教務課
電話:03-5421-5180
FAX:03-5421-5239

明治大学大学院文学研究科仏文学専攻
明治大学 大学院事務室 文学研究科
電話:03-3296-4143
FAX:03-3296-4352 

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