学びの内容
椎橋げんき 准教授

シイハシ ゲンキ

椎橋 げんき 准教授

専門分野

教科教育学(美術科)、芸術学(美術、日本画)、領域表現(造形)

自己紹介・学生へのメッセージ

作家名・本名、椎橋元貴と申します。どれか一つ読みやすく、と名前をひらがな表記させていただきました。

私の専門分野は日本画で、日本画を中心としたアーティスト活動をしています。また研究分野はそのアーティスト視点に教育的な観点を持ち乳幼児の保育にアプローチをしています。

学生時代からの保育経験と現在も継続している実践現場の様子を授業で紹介し、学生へ還元しております。

まだまだ「絵が下手で・・・」「絵が苦手」、といった悩みから、教育実習などの保育現場で萎縮してしまっている学生が多くいます。子どもと向き合う表現活動はそういう大人目線のことではありません。

 

では何か。

 

・・・続きは授業で。

 

担当科目
■人間総合学部 初等教育学科
図画工作
図画工作演習(造形・描画)
保育体験ⅡA・ⅡB
初等教育基礎演習B
教育実習(幼・小)事前事後指導
初等教育演習
領域表現
卒業研究
担当科目の内容
◇図画工作◇
 
乳幼児期の活動は常に創造的です。初等教育における礎でもある乳幼児期を学び、その先の子どもの創造性を考えていきます。
 
授業内容は、子どもたちの豊かな情操を育む基盤となる生活=保育を発達とともに理解し、表現活動の援助を授業で体験しながら学びます。幼児の興味関心に触れていき、遊びから学ぶ数々の現象を捉え、子どもがどのような表現の可能性を持つのかを学びます。また、子どもの様々な表現活動の本質を捉えていけるよう、発達や表現のプロセスについての理解を深め、子どもの視線の先を広い視野で見ていける指導者の自覚を育みます。授業で行う造形体験を通し自身も描くことやつくることを楽しみ、その過程で大人と子どもの表現の違いを知り、素材や用具について理解と配慮を考察していきます。
 
◇図画工作演習(造形・描画)◇
 
学校教育で使用される教材は、義務教育を終えてから日常生活でほとんど手にすることがなくなります。それらの素材や描画財を再度手にし、素材から感じ、表現することの楽しさを再発見していきます。その活動の中で自身の教育活動に生かす手立てとなる教育的な側面を模索していきます。また制作していくプロセスを振り返り、発想や発見の目を再発見していきます。同時に鑑賞から学びを体験し、鑑賞について理解を深め、解釈を広く持ち、制作につなげる経験をしていく授業を行います。
 
◇保育体験ⅡA,ⅡB◇
 
8回の授業のうち4回は調布市近郊の保育所で体験的に学び、残りの4回は保育所での学びを振り返りながら学びの系統化を目指す点も保育体験ⅠとⅡは同様です。保育体験ⅡはⅠでの学びの延長線上に設定されています。そのため、保育体験Ⅰで作成した記録、レポート等を活用しながら授業を進めていく予定です。
 
◇初等教育基礎演習B◇
 
初等教育をめぐる諸問題について、子どもの発達と保育学・教育学、社会福祉・児童福祉、領域・教科等の内容、領域・教科等の指導、子どもの生活と生活指導、教育実践・保育実践などに即して幅広くトピックスを取り上げ、幼児教育・保育及び児童教育全般への関心と理解を広げます。子どもが学ぶ多様な内容、子どもが教室で経験する多様な出来事、そして子どもの発達とそれを導く教師の役割などについて探求するとともに、各担当教員が専門の立場からどのように問題として捉え、どのように研究していくかについても学んでいきます。まず6名の教員が3名ずつ2グループを作り、履修者も2グループに分ける。各グループの教員はそれぞれの専門領域から5回で扱うトピックスを持ち寄り、各グループの学生をさらに3班に分けたうえで、各班をローテーションで指導します。担当教員それぞれの授業概要は以下の通りです。教師以外の視点で捉えた子どものを取り巻く世界を感じ取る。その手段として世界観が可視化されている映画の鑑賞を行う。非言語的な表現からも映画に込めた意図をそれぞれが感じ、同履修をしている他者の多様な思いを共有し、表現を受け取る側の解釈の多角さを知る。違う価値観を受け入れ、認め、自身の思考の視野について考察する機会にします。
 
◇教育実習(幼・小)事前事後指導◇
 
この授業は、幼稚園における専任教諭としての実務経験のある教員による授業であり、実際の教育現場における教育・保育経験を生かして実践的授業を行います。
 
◇初等教育演習◇
 
授業計画前半では、一斉保育における製作活動や図画工作で行う製作を実践し、その活動の意味を探り、子どもの育ちへの課題や問題点を批評的視点を持ってグループワークで抽出する。この製作活動は部分実習や責任実習、教育実習に対応できることも視野に入れています。 中盤では子どもに関わる映像鑑賞を行う。そこから自己の考えを柔軟に持ちつつ、学生それぞれの価値観や認識を感じ認めていくグループワークを行います。後半は子どもと保育(学習)と造形活動(図画工作)を結び付けていく糸口を探りに、実際の現場に出向き、実体験を通して考えていきます。
 
◇領域表現◇
 
子どもたちは、生活の中で、「身体表現」「言葉の表現」「音楽表現」「造形表現」などさまざまな表現の統合を、ごく自然に行っています。子どもたちは、いろいろな言葉を口ずさみながら踊り、絵描き歌を歌いながら絵を描きます。私たちは、ややもすると、形態の異なる表現をそれぞれの専門科目の中で独立して学ぶことになりがちであることに注意する必要があります。授業では、保育におけるさまざまな表現形態の融合による表現の可能性を探るとともに、現場における保育・教育のあり方を考えます。
 
業績
 ■著書
◆「〈感じること〉からはじまる子どもの造形表現−理論と実践事例から学び,考えよう−」(共著)教育情報出版(2022)
◆「保育実践から《実践報告を読んで》」『教育美術』(2019〜2021)
公益財団法人教育美術振興会第80巻第1号(第919号)〜
◆「保育現場から伝えたいこと」『小学校図画工作/中学校美術情報誌造形ジャーナル』 開隆堂出版株式会社Vol.62-2 2018 No.432 2018年
◆「シリーズ 乳幼児はすごい7」、「シリーズ 乳幼児はすごい6」『教育美術』公益財団法人教育美術振興会第(2016)
◆「描くことからひろがる、つながる~施設を活かした活動から~」『教育美術』公益財団法人教育美術振興会(2015)
◆『みんないきいき絵の具で描こう!』(共著) 株式会社サクラクレパス出版部(2014)

■論文(共著含む直近2年分の一部)
◆幼児の造形遊びにみる論理的思考の萌芽に関する分析 : 3歳児クラスにおける幼児のクラフト紙を用いた遊びを事例として
椎橋 げんき, 大貫 麻美, 石沢 順子 白百合女子大学研究紀要, 2023
◆領域「表現」と初等図画工作科指導法の接続に関する基礎的研究:初等教育図画工作専科の教員によるアンケート調査から
椎橋 げんき, 大貫 麻美 保育・教育の実践と研究:白百合女子大学初等教育学科紀要 8 19-25, 2023-03-01
◆幼児の造形遊びにみる論理的思考の萌芽
椎橋 げんき, 大貫 麻美, 石沢 順子 日本科学教育学会年会論文集, 2023
◆「跳ぶ」能力を育むSTEAM教育プログラムが保育者・教育者を志望する女子学生にもたらす概念変容
石沢 順子, 大貫 麻美, 椎橋 げんき, 佐々木 玲子, 原口 るみ, 奈良 典子, 稲田 結美 保育・教育の実践と研究:白百合女子大学初等教育学科紀要, 2023
◆領域「健康」を中心にした教育・保育活動が幼児にもたらす生物についての理解に関する基礎的研究
大貫 麻美, 原口 るみ, 鍛治 礼子, 石沢 順子, 椎橋 げんき 保育・教育の実践と研究:白百合女子大学初等教育学科紀要, 2023
◆乳児のクラフト紙を用いた遊びに見られる論理的思考の整理:プログラミング的思考に関する発達段階の体系化をめざして
椎橋 げんき, 大貫 麻美, 石沢 順子 白百合女子大学研究紀要, 2022-
◆乳児のクラフト紙を用いた遊びに見られる論理的思考の整理
椎橋 げんき, 大貫 麻美, 石沢 順子 日本科学教育学会年会論文集, 2022
◆地(知)の拠点としての大学の在り方に関する検討:アンカーポイントとしての大学の取り組みとルーブリックを用いた学生への学修効果の検証
眞榮城 和美, 目良 秋子, 石沢 順子, 川口 潤子, 土橋 久美子, 大貫 麻美, 椎橋 げんき, やた みほ, 千﨑 美恵, 春日 文, 宮下 孝広白百合女子大学生涯発達研究教育センター紀要, 2022
◆生命科学と体育・数学・図画工作をむすぶSTEAM教育プログラム「投動作の指導法」が私立女子大学生にもたらす概念変容
大貫 麻美, 石沢 順子, 椎橋 元貴 白百合女子大学研究紀要, 2022
◆保育者・教育者養成におけるSTEAM教育の活用:卵を題材とした幼児向けプログラムの立案と実践を通して
石沢 順子, 大貫 麻美, 椎橋 げんき, 奈良 典子, 稲田 結美, 佐々木 玲子, 原口 るみ 日本科学教育学会年会論文集, 2022
 
■学外における社会、地域貢献活動(2019〜)
◆かんかくをひらき、こころをひらく。VOL.02(障がい者アート展)
関連企画 「僕らの劇場ワークショップ」特別編〜感じたカタチ、発見〜自分にしか気付けない形を描いてみよう〜
《大学HP》
◆かんかくをひらき、こころをひらく。(障がい者アート展2022)
関連企画 「僕らの劇場ワークショップ」特別編〜模様を連続させて描くことに没頭してみよう!〜
 ◆【僕らの劇場 特別ワークショップ2019】ゴッホの目になって 浮世絵版画を見てみよう!
◆横浜市芸術文化教育プラットフォーム:コーディネーター(2019〜2022)
 ◆おとなワークショップ(全3回)~日本の伝統に触れてみよう!~日本画担当(2019)
 
■現在継続的に実践や園内職員研修会講師として関わっている保育施設
(絵画造形活動、カリキュラム等2009~)
東京都I区私立園(保育園)
東京都S区私立園(保育園)
東京都H市私立園(保育園)
神奈川横浜市T区私立園(保育園)
栃木県O市私立園(幼稚園)
埼玉県O市私立園(こども園)
千葉県F市私立園(保育園)
茨城県T市私立園(こども園)
東京都T市私立園(幼稚園)
東京都S区公立園(保育園)
東京都A区私立園(保育園)
神奈川県K市私立園(幼稚園)
◆2024〜新規参与園
千葉県N市私立園(保育園)
東京都H市私立園(保育園)
 
■自治体や地区の保育協議会の研修会講師の一例
◆新宿区 保育園・こども園等保育指導研修 西早稲田保育園他(2019〜現在)
→ex.2023年度公開保育に伴う特別研修
◆埼玉県 潜在保育士復職支援プログラム」講師(2021〜)
◆品川区「のびしなプロフェッショナルスクール」 講師(2021〜現在)
◆栃木県幼稚園連合会「保育テクニカル講座」(2021)
◆保育総合研究会 次世代員会 JAMEE‘S(2020、2023)
◆埼玉県北部地区新任研修(2018〜2019)
◆千葉県T市(2017)
◆東京都K市(2013~2014)
◆茨城県T市(2013~2014)
◆埼玉県T市西部地区(2013)
 
■所属学会
日本保育学会
美術科教育学会
日本科学教育学会
 
■所属研究会
幼児造形教育研究会
児童造形教育研究会
造形教育センター
公益財団法人幼少年教育研究所(造形教育研究部会)
経歴
■職歴
美術大学在学中から保育施設にて保育補助として保育業務を行う
学校法人彰栄学園 彰栄保育福祉専門学校 保育科 非常勤講師
白百合女子大学 文学部発達心理学科 非常勤講師
学校法人ワタナベ学園 越谷保育専門学校 幼稚園教諭保育士養成学科 非常勤講師
白百合女子大学人間総合学部初等教育学科 講師

■現在
玉川大学 教育学部乳幼児発達学科 非常勤講師
日本社会事業大学 福祉学部福祉援助学科 非常勤講師
2006年 東京ディズニーシー『タワー・オブ・テラー』制作参加 ヒラコアートプロ
2007年 トーキョーワンダーウォール2007 東京都現代美術館
2009年 第6回アートゲートプログラム入賞 三菱商事買い上げ
2010年 AMIC企画入賞ムーンストラック新進作家選抜展 ハイアットリージェンシー大阪内ギャラリー・アットザ・ハイアットⅡ
2013年 FANKUTION展 渋谷西武美術画廊
2013年 中之条ビエンナーレ 群馬大学教育講座内
2014〜2018年 アポジキック展 横浜山手234番館、他

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