学びの内容

ヨネタ ローレンスマサカズ

米田 ローレンス正和 准教授

専門分野

イギリス思想

自己紹介・学生へのメッセージ

フィリピンの首都マニラで、スペインにルーツを持つ家庭に生まれました。幼稚園からは日本に住み、中学校までは千葉、高等学校は函館、大学からは東京で20代半ばに至るまでの人生を過ごした後英文学の博士号を取得するためにイギリスのブリストルで留学生活を送りました。幼い頃からキリスト教(カトリック)の美術品や教会堂に囲まれて育ったので、自然と西洋世界のあらゆる側面(言語、文化、歴史、地理、etc.)に関心を寄せながら毎日を生きています。
担当科目
■文学部 英語英文学科
入門セミナー・イギリス
イギリス史 I ・ II
イギリス文化講義
イギリス文学鑑賞B
異文化理解
特別演習 I ・II
卒業論文

■大学院 文学研究科
英米文学演習B
担当科目の内容
■文学部 英語英文学科
◇ イギリス文化講義 ◇
ロマン主義時代の風景画と崇高の美学
本講義では、イギリス・ロマン主義時代を代表する風景画家の名作を題材に、崇高の美学について学ぶ。アルプス最高峰のモンブランを崇高の極致として表現し、自然界の様々な超越を理想化していった当時の風景画は、世俗化した社会に神の領域を回復するための芸術であったのか、その問いに答えることが、本講義の目標である。

◇ イギリス文学鑑賞B ◇
【メアリー・シェリーの『フランケンシュタイン』】
本講義では、イギリス・ロマン主義時代を代表する女性作家メアリー・シェリーによって書かれた小説『フランケンシュタイン』を題材に、「ゴシック小説」と「SF」という2つの伝統的な文学ジャンルについて学ぶ。また、ストーリーに充満する聖書の言葉とイメージを浮き彫りにするだけでなく、主人公と宿敵との関係性が包含するジェンダーとセクシュアリティの分析を通じて、近代西洋という大きな歴史的コンテクストの中に『フランケンシュタイン』を位置付けることも、本講義の目標である。

■大学院 文学研究科
◇ 英米文学演習B ◇
【ロマン主義時代の或る作家一族の肖像】
メアリー・シェリー、パーシー・シェリー、メアリー・ウルストンクラフト、ウィリアム・ゴドウィン、これら4人の作家たちは、互いに姻戚関係にあるという点で、イギリス・ロマン主義文学における独特な地位を確立している。その稀有な関係性を端緒にして、ロマン主義時代の文化、社会、政治を概観することが、本演習の目的である。前期では、ロマン主義研究の基礎的な概念を学び、後期においては、上記4人の代表作を題材に、文学理論を用いた分析を実践する。
 
業績
■著書
  • 共著『ヘルメスたちの饗宴 — 英語英米文学論文集』(音羽書房鶴見書店、2012年)

■論文
  • 単著 "Adonais as Shelley's Poetic Commitment"『イギリス・ロマン派研究』第33号(2009年)55-66頁
  • 単著 "Anxiety about the Spirit of the Age: Shelley's Hellas and the Greek War of Independence"『イギリス・ロマン派研究』第35号(2011年)31-46頁
  • 単著 "Greece in Shelley's Laon and Cythna," Athens Journal of Humanities and Arts, 1 (2014): 127-36.
  • 単著 "'The newly unfrozen senses': Restoring Physical Dimensions to the Italianate Shelley," European Romantic Review, 33 (2022): 351-65.
経歴
■学歴
2006年3月 上智大学 文学部 英文学科 卒業 学士号(文学)
2008年3月 上智大学 大学院 文学研究科 英米文学専攻 博士前期課程 修了 修士号(文学)
2011年3月 上智大学 大学院 文学研究科 英米文学専攻 博士後期課程 単位取得満期退学
2015年5月 ブリストル大学 (University of Bristol)  大学院 人文学研究科 英文学専攻 博士課程 修了 博士号(Doctor of Philosophy)
 
■職歴
2008年4月 上智大学 文学部 研究補助員
2014年9月 帝京大学 外国語学部 助教
2016年4月 帝京大学 外国語学部 講師
2017年4月 白百合女子大学 文学部 講師
2022年4月 白百合女子大学 文学部 准教授
 
■所属学会
The British Association for Romantic Studies
The North American Society for the Study of Romanticism
日本英文学会
イギリス・ロマン派学会
サウンディングズ英語英米文学会
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