学びの内容

児童文化学科

学科の特長

創作技法も学べる際立った特色があり、世界に一つだけの物語も紡ぐことも。
児童文学や文化を専門的に研究できる国内唯一の学科です。

学びの目的

児童の環境を形成する児童文学・児童文化の研究と絵本・童話などの創作を通して、想像力と創造力をもった人材の育成を目的とします。

3つの特色

児童文学研究、創作力育成、児童文化の理解

 

文学からおもちゃまで幅広く研究します。

日本と世界の児童文学を通して、作品が生まれた時の作者の状況やその時代背景を読み解きます。そうすることでそれぞれの国や文化、社会を深く理解します。また現代の子どもを取り巻くおもちゃやアニメ、ゲーム、キャラクターなども題材にして、今の子どもや、子どもと大人の関係について考えます。

児童文学研究

創作の第一線で活躍する教員から創作技法を学べます。

文章の書き方や絵本づくり、アニメーション制作など創作の授業・演習が充実しています。卒業生には作家やアニメクリエイター、出版社やおもちゃ・子ども服メーカーなどで活躍する先輩も。もちろん創作を通して培った表現力や発想力は、どんな仕事に就いても役立ちます。

創作力育成

子どもの文化を通して、子どもの特性を理解します。

子どもが親しむ物語や遊びを通して、子どもの特性や子どもを取り巻く社会状況を理解します。また、子どもが何を大事にするか、どう感じるか、大人と比べてその違いを明らかにすることで、さまざまな視点から物事を見る力や、子どもの目線に立って文化を創り出す力を養います。

児童文化の理解

4年間の学び

児童文学や文化の研究と作品の創作、どちらも深く学ぶことができる4年間です。

4年間の学び

学びの流れ

1年次 子どもに関わる文学と文化の基礎を学ぶ。
児童文学や、子どもを取り巻く文化に対する関心を育てます。
2年次 「基礎演習」、「創作演習」などで専門領域を掘り下げる。
幅広い知識を身に付けながら自分の専門領域を模索します。
3年次 研究・制作の方向性を定め「演習」で技能を磨く。
研究や創作のテーマを絞り込み、「演習」などを通じて掘り下げます。
4年次 4年間の成果を問う卒業論文・卒業制作に集中。
担当教員の指導を受けながら卒業論文(創作・制作)をまとめます。

授業紹介

児童文学を学ぶ科目

児童文学・カナダ

イギリスとアメリカの影響を受けてきたカナダの児童文学を学びます。移民や先住民が共生する多文化のバックグラウンド、北国という地域性や自然との共存などについても理解します。

児童文学・カナダ

伝承文学研究

日本の昔話やグリム童話を読み、共通してみられる構造や文法などを学びます。また類似した昔話を比較して共通点や相違点を調べたり、昔話で描かれる人間観や自然観を読み解きます。

伝承文学研究

ネオ・ファンタジーⅠ・Ⅱ

『ハリー・ポッター』シリーズに代表される新しい世界観を持った児童文学ファンタジーについて考察します。映像やネットなどのテクノロジーを背景にした表現方法にも着目します。

ネオ・ファンタジー

児童文学史・日本Ⅰ・Ⅱ

社会の変化とともに、児童文学がどのような変遷を遂げてきたかを学びます。リアリズム、ファンタジー、ナンセンスのそれぞれのジャンルで歴史的転換点となった作品を取り上げます。

児童文学史・日本

児童文学・イギリスA・B

イギリスの児童文学作品には、自然、炭鉱や墓地、公園など、イギリスの風土と関わりが深いものが数多くあります。それらの風土が作品においてどのような役割を果たすのかを考えます。

児童文学・イギリス

<その他の科目>
児童文学入門A・B / 児童文学史・英語圏Ⅰ・Ⅱ / 日本児童文学研究A・B / 英米児童文学研究A・B / 伝承文学 / SF ファンタジーⅠ・Ⅱ / 児童文学・日本A ~ D / 児童文学・アメリカA・B / 児童文学・ドイツA・B / 児童文学・フランスA・B / 児童文学・北欧 / 児童文学・韓国 / 児童文学・YA 文学 など

児童文化を学ぶ科目

おもちゃ論A・B

伝統的なおもちゃから流行のおもちゃまで幅広く取り上げながら、教育性や娯楽性、性差、世代、市場など幅広い視点から、子どもとおもちゃ、社会との関係について考えます。

おもちゃ論

キャラクター論

私たちの身近にある「キャラクター」とはどのように生まれるのか、キャラクターの特性や「かわいい」「癒し」などとの関係、キャラクター化が進む社会や文化の深層について学びます。

キャラクター論

児童文化・紙芝居

街頭での娯楽、宗教の伝道など、歴史上さまざまに利用されてきた紙芝居。脚本と絵画、さらに読み手のパフォーマンスによって成立する、独自のメディアである紙芝居について学びます。

児童文化・紙芝居

マンガ論

日本のマンガの歴史を理解し、独自の表現のしくみを学びます。登場キャラクターが成長する過程を描く作品と、あえて成長を描かない作品を比較し、その理由や背景を考えます。

マンガ論

<その他の科目>
ストーリーテリング研究Ⅰ~Ⅲ / わらべうた研究 / マザーグース研究 / 絵本論 / 児童文化・民俗と子ども / 児童文化・子ども社会学 / アニメ論 など

創作を学ぶ科目

アニメーション制作Ⅰ・Ⅱ

切り紙や粘土を使ったアニメーションを「コマ撮り」の手法で制作します。ストーリーやセリフ、キャラクターをすべて学生自身が創作します。

アニメーション制作

出版演習Ⅰ・Ⅱ

雑誌がどのように作られていくのかを、企画から出版まで実践しながら学びます。誌面構成や企画書の作成、執筆の依頼、取材や撮影、校正などを体験します。

出版演習

文芸誌『開花宣言』で物語や詩を発表。

1~3年次の出版演習では文芸誌『開花宣言』を学生達がプロデュース。表紙のイラストや物語づくりなどの創作だけでなく、執筆者の選定や原稿依頼、企画や進行管理など編集・出版作業にもチャレンジします。最初はうまく交渉できなかった学生も、経験を重ねるうち見違えるほど成長。創造性を養うと同時に社会に出たときに役立つコミュニケーション力や企画力を磨きます。

開花宣言

絵本制作研究Ⅰ・Ⅱ

古典的な絵本を取り上げ、その歴史性や技術的な背景などにも触れながら、絵本の役割、表現について学びます。また実際に絵本を制作します。

絵本製作研究

<その他の科目>
創作文化研究Ⅰ・Ⅱ / 絵本制作Ⅰ・Ⅱ / 創作演習A(Ⅰ・Ⅱ) / 創作演習B(Ⅰ・Ⅱ)/ 絵本演習Ⅰ・Ⅱ など

履修モデル

2016年度卒業論文題目(一部抜粋)

文学

  • ピーターラビットの世界 —自然環境の視点から—
  • 『 ピーター・パン』論—フック船長は本当に悪役か—

文化

  • キッザニア体験における仕事力—職業体験と「生きる力」—
  • ワーナー・ブラザーズ・アニメーション論
  • 少女マンガとラブコメディ トキメキ× 笑い

制作・創作

  • 『 僕に繋がっていて』(絵本)
  • 『 赤い屋根のおうち』(ドールハウス)
  • 『 うさぎ野原のクリスマス』(人形アニメーション)

取得可能資格等

  • 司書
  • 日本語教育 ※1
  • 幼稚園教諭一種 ※2
  • 小学校教諭一種 ※2
  • 司書教諭 ※3

※1 日本語教育副専攻で所定の単位を取得すると、本学発行の「修了認定書」が授与されます。
※2 他学科聴講による履修のため選考試験あり。
※3 司書教諭は、教職課程履修者(小・中・高)が履修できる課程です。

卒業後の主な進路

  • 教育産業
  • 出版・編集業
  • おもちゃメーカー
  • 子ども服メーカー
  • テーマパーク
  • 一般企業 ほか

アドミッションポリシー

入学前に本学の「建学の精神」「教育目標」「三つの方針」を理解し、本学科の教育課程を履修するために必要な基礎学力を備えた人を求める。(知識・思考力・判断力・表現力)

その上で、広く児童文化に関わる研究や創作に興味を持ち、その探求において想像力および創造力を養成することに関心のある人を求める。(主体性・多様性)

また、現代の子どもの状況に強い関心があり、子どもの理解と専門知識を用いて、教育産業、出版編集、玩具や子ども用品の関連企業、創作者を目指す人を求める。(思考力・判断力・表現力・主体性・多様性)

児童文学や児童文化の深層を掘り下げ、人間社会を多角的に見つめなおすには、柔軟な考察力と知的好奇心が求められる。また自ら創作・制作に関わろうとする者は、子どもの心を育て、子どもに受け入れられる作品や場を作り出せるような創造力を発揮できるよう、子どもの特性を知り、豊かなコミュニケーション力を身につけることが望まれる。これらは高校生活における授業、課外活動、ボランティア活動などあらゆる場面への積極的な取り組み方でも養われ、今後の学問追求の姿勢に大きな意味を持ってくる。(思考力・判断力・表現力・主体性・多様性・協働性)

■各入試の評価方法・評価基準の詳細については募集要項を参照してください。

カリキュラムポリシー

建学の精神の基礎である聖書、およびカトリックの人間観・世界観を学ぶために次の科目を全学年にわたって必修・選択必修としてすべての学生に提供する。

1.キリスト教学Ⅰ・Ⅱ(第1・2学年必修)

  • 出会う他者を共感的に受け入れる力と自己肯定力を養成する。
  • 創立母体・シャルトル聖パウロ修道女会の精神を学びすべての人々、特に困難の中にある人々との連帯の態度を養成する。
  • 白百合学園の歴史を学び本大学のメンバーとしての自覚を涵養する。
  • 聖書についての基礎的な知識を学び、それを実生活に生かす態度を養成する。

2.宗教学(第3・4学年選択必修)

キリスト教学Ⅰ・Ⅱの学びを前提として建学の精神をさらに発展させた形でとらえるために<学びの体系>として以下の6領域を設ける。

 「聖書・神学」「哲学・思想」「芸術・文化」「いのちの倫理・霊性」「社会倫理・実践」「諸宗教・その他」

  • この6領域から学生の自己意欲、将来のライフデザインにしたがって必修選択した科目を通して本学の建学の精神に直接根差した教養と生きる力を養成する。
  • 時流を越えて普遍的に守るべき価値を保ち、自分と世界の未来を創造的に切り開くためには生涯にわたって人格形成に取り組む必要があることを自覚する力を養成する。

深い教養と知性、奉仕の心を持つ自立した女性になるための土台を培う目的で、次の科目を必修・選択必修として全学の学生に提供する。

  1. 「白百合事始め」科目:人が人として有意義に生きることを考えるとともに、生活の質をより豊かなものにするための幅広い知識を身につける(生命・健康・福祉・人生観・仕事観に関わる科目)。
  2. 「学問の作法」科目:自らの問題を発見し、自ら考え、それを自らの言葉で表現するための理解力と思考力と表現力とを養う(理解力・思考力・表現力養成に関わる科目群)。
  3. 「基礎的素養」科目:過去から現代に至る人間精神の多様な所産に目を開くことを通じて様々なものの見方を習得し、文化の基本的な理解を図る(哲学・歴史・文学・社会学・人間科学・芸術・宗教・自然科学に関わる科目群)。 
  4. 「多角的視点」科目:現代社会において求められている多角的な視点からものごとを探求する能力を、体験や実践を通して修得する(フィールド演習科目、プロジェクト科目、異文化コミュニケーション科目)。 

グローバル社会に求められる語学力とコミュニケーション力、異文化への深い理解力を身につけるために、次の必須・選択必須科目を提供する。

  1. 英語、フランス語、ドイツ語、中国語、韓国語の外国語科目を設置し、少人数クラスで文法から発音、日常会話まで基礎からバランスよく学ぶ。
  2. 学生個々のレベルにあわせた習熟度別のクラス編成により、効率的にレベルアップを図る授業体制をとり、随時、LL教室や情報科学教室などICT設備を利用する。

以上に掲げる本学の教養教育を基礎としながら、人間総合学部では、まず1・2年次に「学部共通科目」を設定する。人間とは何か、特に子どもとはどのような存在か、どのようにして人間として発達していくのか、その養いとなる文化的な営みとは何かなどについて、3学科での学修にあたって共通して基盤とすべき知識や理論を概観し、その後の専門科目学修の基礎を構成するように配慮している。

そして各学科の「専門科目」を通じて、学生に豊かな文化的見識と創造力に満ちた人間としての成長を促すため、専門的知識と理論の学修を深め、それぞれの領域における方法論の習得を通じて物事を批判的に考察する態度を身につけることを企図して、それぞれの専門教育カリキュラムを構成する。

 

子どもを取り巻く文化的環境を、子どもの理解だけでなく、人間としての総合的教養に結びつくものととらえ、児童文化や児童文学の分析と考察を通して、子どもの世界を深く掘り下げることのできる専門的な知識と思考力を育成する。また、これを基盤として、絵本・物語などの創作力・制作力を育てる。

科目の配置は、児童文学・文化についての基礎から、卒業論文・卒業制作へと段階的に学べるようになっている。また、児童文学・文化にかかわる多彩な科目を準備し、自由選択科目の幅を広く設定している。

初年次では、児童文学、児童文化、創作・制作を専門的に学ぶ上で必要な、児童文学、伝承文学、児童観の変遷、子どもの特性など専門分野の基礎知識を身につける。

2年次、3年次では、児童文学研究、児童文化研究のテーマに沿った調査・考察方法について、また創作・制作の基礎および技法を少人数クラスで学ぶ。

4年間の学びの集大成として、児童文学・文化に関心を持つ学生は卒業論文の執筆、創作・制作を目指した学生は、絵本、アニメーション、児童文学作品等の卒業制作・創作を行う。

学生が広く学べるよう、自由選択科目群を低学年にも配置し、学生の知的関心を呼び起こし、研究分野選択の道しるべとしている。これらの選択科目は、実践的な科目と講義科目に分け、学生が両者をバランスよく学べるように配置している。

1年次から4年次にわたり学部共通科目を選択履修することで、発達心理学や初等教育学に関する知識にも触れ、児童文化学科の知識にとどまらない人間総合学部の学生にふさわしい広い知的視野を養う。

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